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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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ポーションですか?いいえ、ちがう何かです

 

 さて、それじゃ寝るにはまだ早いので、今日採取した草をいろいろ調べてみましょうかね。



 そして調べた結果


 ナオルソウは、普通に薬草、ナオラナソウ、ナオリソウはナオルソウによく似たただの草でした。


 シビレソウは食べるとしびれるのだとか。そしてシビレナソウはその痺れを治す薬草。

 でもこの二つも非常によく似ています。


 クルシミソウは、いわゆる毒草ですね!

 そしてそれとよく似たコリトレソウは、血行促進効果があるのだとか。

 上手くやれば肩こりの薬とかが作れるかな?あとは目の凝りを治す薬なんかも作れると受験生なんかには人気でそうですね!


 ハゲソウは美雪伯母さんの予想通りに脱毛剤が作れそうです。

 でもハゲソウは量が全然ないんですよね。


 そしてちゃんとした効果が得られそうな物の内、一番量が多かったのがシビレソウ、さらにコリトレソウで、ナオルソウ、シビレナソウと続き、そして極わずかなのがハゲソウでした。


 そして薬効のある草と、それによく似た薬効のない草はどうやら割合的に1:3位らしく、外れのほうが3倍も多いことが判明。


 これ、あれですかね?「効果のある薬草をすぐ集められたら悔しいじゃないですか!」とか地球の意志が思って用意してそうですね!

 もっとも、私には鑑定・極があるのでね、偽物には引っ掛かりません!

 でも、他の方たちが採取する時は引っかかりそうですね。


 採取をメインでやりたい方は、鑑定系スキルを取らないと無駄足を踏みそうです。


 そして実験室でポーション作成を試してみようと思ったのですが、なぜかお付きの人はいつもは3人のうちの誰か一人のはずが、今日は玲子さん、葵さん、楓さんの3人が付いてきました。


 そんなに私って信用無いですかね?

 そう思って聞いてみたところ


「いや、どうして信用あると思えるの?」

「出来た物を試しに飲んでみるとか言われたら困りますから」

「ぜひ試飲してみたい」


 などと申しており……約一名ちょっとおかしいこと言ってますよ?


「ちょっと楓、あなた何言ってるの?」

「あれー、もしかして楓さんてゲテモノ好き?」

「この子、青汁とかよく飲んでるんですよ。あとは野菜ジュースとか」

「むむ、もしかして失敗すること前提で話されてる?」


 皆さん失礼ですね、失敗すること前提ですか?


「最初から成功するとは思ってないよ?」

「そうね、知佳さんの事ですから、適当にすりつぶしてそれを煮出して出来たーって言いそうですしね」

「まさしく青汁、期待してる」


 うーん、確かにそうやろうと思っていましたけど、思っていましたけどー。

 でも私には極意先生という強ーい味方がいるのです!


 というわけで、結局やる事は言われた通りの事なのですが、やるだけやってみましょう。

 最初の実験はやっぱり定番のHPポーションになりそうなナオルソウからですね。


 とりあえず少ない量で試すために、すり鉢を出してっと。


 ナオルソウもね、このままだとすり鉢に入らないので手で適当な長さに千切ってぽいぽいぽいっと。

 その後ごりごりっとすりつぶしまして……うーん、芝刈りした後の臭いですね、草の臭いがすごいです。


 そうしてゴリゴリしていたのですが、なんとなーく違う気がしてきました。

 この感覚は極意先生ですかね?

 でも、違うと言っても何となくであって、これでも行けそうな気もします。


 なので、とりあえずやっちゃったのでこれはこのまま行きましょう。

 ある程度すりつぶしてペーストっぽくなってきたところでゴリゴリをやめ、つぶしたものをビーカーに移します。

 そしてそのビーカーに生活魔法のウォーターで水を入れ、煮込むことに。


 もうね、煮込むのも生活魔法のファイアでやっちゃいましょう。

 まず三脚台を用意し、その上に金網を置き(以前焼き肉やったのとは違うものです)、その上にビーカーを置きます。


 そして下からファイアであぶって煮込むことに。


 1分ほども炙っていると煮えてきたのか中の水が対流で混ざり始めました。

 混ざり始めたのですが……


「うわ、くっさ」

「知佳さん、さすがに匂いがすごいです」

「これは、かなり苦そう」


 そう、匂いがすごい事に……なので


「んー、臭い時は定番の浄化!」


 ビーカーに向かって浄化を掛けたところ、見事に匂いが消えました。

 そして匂いが消えると同時に、ビーカーの中の色も見事透明に!


「あれ?透明になった」

「知佳ちゃん、もしかしてその濁りが汚れ扱いされて浄化で消えたんじゃ?」

「えー、あの濁りは汚れじゃないはず!」

「でも、草を煮込んで色が付くのは汚れとみなされるのでは?」

「うごごごご、きっと、きっと薬効成分は残っているはず!」


 そして残った水に対して鑑定を掛けたのですが、どうやら若干の回復効果はある模様。

 とはいえ、怪我が治るかと言うと微妙なラインっぽく、手につければ荒れた肌が多少治るかも?と言った感じでしょうか。

 その点を伝えたところ


「ねぇ、それって化粧水に使えるんじゃないの?」

「そうですね、そのままだとどうか分かりませんが、それにさらに成分調整を掛けたりするといい化粧水になるかも知れませんね」

「手荒れに使えそう」


 などの意見が出たので、一応これはこれで成功なのかも?

 でもきっとポーションが出来ていればそれを化粧水にすればもっと効果が出ると思うんだけど、どうなのかな?

 まぁ、全くダメって訳でもないでしょうし、これはこれでお婆様に渡してみよーっと。


 そんなこんなで、初ポーション作成は成功のような失敗のような、何とも言えない結果になったのでした。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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