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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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雑草ですか?いいえ、薬草だと思います


 さて、本日の探索は終了なのですが、時間的にはまだ少し余裕がある感じでです。


 なので、ちょっとしたお願いをば。

 何をお願いするかと言うと、錬金術と言えばポーション作成!

 そして今まではポーションの材料となる物(主に薬草類)が一切なかったのですが、ここに来て草原フィールドになったのでね、是非ともその辺の草なりなんなりを採取していきたいのですよ。


「というわけで、採取していい?」

「何がと言う訳なのかよくわからないんだけど!?」

「えっとね、せっかくの草原だから、いろんな草なりなんなりを採取して、ポーションとか作れないかなって」

「あー、錬金術?」

「そうそう。ほら、いままでは通路ばかりで草はおろかこけとかも無かったじゃない?」

「そうね、それじゃ魔法陣の近くで軽く採取してみましょうか」


 というわけで、いざという時のためにすぐ外に出れるように魔法陣の近くまで戻り、そこで採取することになりました。


 なったのですが……


 車椅子に座ったままでは採取できません!

 なので、皆さんが代わりに周りの草を採取して下さる事になりました。

 とはいえ、やみくもに採取してもただの草の可能性があるので、皆さんにいろんな草を少しずつ取ってきてもらって、それを鑑定してみる事にしました。


 そして近場の背の低い草だけでなく、楓さんなんかはちょっと離れたところの草藪まで行って背の高い草も採取してきてくれました。

 もっとも、採取と言っても採取用のナイフとかが有る訳では無いので、根っこ毎引っこ抜いて持ってくるという形ですけどね。


 その結果、いろんな草が集まったのですが、その中でも気になったのが


ナオルソウ

ナオラナソウ

ナオリソウ

シビレソウ

シビレナソウ

クルシミソウ

コリトレソウ

ハゲソウ


 などなど、そのネーミングセンスはどうなの?と言うものがいろいろありました。

 これ、誰が考えたんでしょうね。

 でも、名前からそれぞれの効能が分かりそうなのでよしとしましょうか。


 ただですね、それぞれの品質も見れたのですが、どうやら根っこから引っこ抜いてきたにもかかわらず、採取の方法が悪いのか、はたまた別の理由からか、品質は最低ランクと出ていました。

 もしかしてそれぞれちゃんとした採取方法があるのでしょうか?

 それとも、採取用のスキルを持っていないとダメとかあるのでしょうかね?


 まぁ、その辺も今後色々採取して行けばわかるのかな?


 とりあえず、今日はある程度取れる物だけとってもらって、帰ってから色々鑑定なりなんなりしてみるとしましょう。

 というわけで、今度こそ今日の探索は終了!

 KD対策室の方に報告を上げてお家に帰りましょう。



 そしてお家へ帰って来たのですが、もうすぐ夕飯なので錬金術をやるわけにも行かず、時間もあまりないのでお部屋で色々とポーション作りの下調べでもしましょうかね。

 なのでネットでポーション作成で検索してみたのですが、どうやらすでにハイポーションを作っている方がいるようです。


 いるようなのですが……

 どうやら動画をUPしていたのですが、見てみたところすごかったです!

 とはいえ、私の求めていた物と違ったので他を検索してみる事に。


 んー、やっぱりまだダンジョン関連のポーション作成はどこにも情報はないですね。


 となると、関連しそうなのは漢方薬とかなのかな?

 でも漢方薬に使われる薬草などとは見た目も違うんですよね。


 あとは、名前を見て勘に頼って作ってみる?

 やってみれば極意先生が何か教えてくれるかな。


 それにしても、地球の意志さんもサービスが悪いですね。

 どうせなら各種ポーションの基本的な作り方とかのマニュアルみたいなものを用意してくれても良いと思うのですけど、色々試せって事なんでしょうか?


 ハッ、これはきっと私に対する挑戦なのね!


「この挑戦受けたー!」

「知佳ちゃん、いきなりどうしたの?」

「え?いや、なんとなくだけど、地球の意志に挑戦された気がするから、その挑戦を受けたーと声に出してみた?」

「ふーん、もしかして今日採取した草関連?」

「そそ、薬草でポーションを作るんだろうけど、その作り方のヒントも何もないから、きっとこれは私に対する挑戦だーってね」

「ま、試すのは良いけど一人でやっちゃだめよ?必ずわたしか葵さん、じゃなかったら楓さんに見張ってもらった状態でするのよ?」

「み、見張ってって……そんなに私信用無い?」

「ない!」

「うごご、そんなきっぱり言わなくても」

「でも心当たりあるでしょ?」

「そりゃ、なくもないかも……」

「まぁ、安全の為でもあるから、そこは譲れないからね?」

「はーい」


 などと注意されてしまいました。

 まあね、確かにいろいろやらかした感はあるのでここは素直に言う事を聞いておきましょうね。


 そして夕飯の後、いつものようにお茶しつつ今日の報告をし、ポーションを作るための素材になりそうなものが有ったと報告をしたところ、どんな物が作れるのかを聞かれたのですが、私としてもまだ何が作れるのか判らないので今後色々試す予定と伝えておきました。


 そして採取した草の名前を伝えたところ、皆さん微妙な顔をしていましたが、ハゲソウを伝えた段階で美雪伯母さんが、そしてなんとコリトレソウに至っては皆さんが食いついてきました。


 やっぱり皆さん、肩凝りが酷いのでしょうかね?

 そして美雪伯母さんはなぜハゲソウが気になるのでしょうか?

 なるほど、ムダ毛の処理に使いたいのですね。


 確かに売れるかも!


 そんな話をしていると、お爺ちゃんが何やら深刻そうな顔をして


「知佳ちゃん、ちょっと聞きたいんだが……」


 と言ってきました。なんでしょうね?


「なんでしょう?」

「今回取れた薬草は今ので全部かね?」

「えっと……」


 そうしてもう一度取れた薬草の名前を読み上げたところ


「あぁ、なるほど、そういう事か」


 とお婆様が言いました。心当たりは特にないので首をかしげていると……


「ハゲソウがあるから、ハエソウなどの毛生えにかかわる薬草もあるんじゃないかって事だね?」

「そう、そうなんです!」


 なるほどー、男性にとっては結構死活問題なのかな?でも今回はなかったよね。そのことを伝えると。


「そうか……」


 とずいぶんと気落ちしたような感じでぼそりといった後、がばっと顔をあげて勢いよく


「次回以降も時間があればぜひ色々な薬草を取ってきてくれ、これは高度に政治的な問題も含まあいたっ」


 と何やら言っている最中にお婆様に頭をはたかれていました。


「気持ちはわかるけど、今のメインはそっちじゃないだろう?知佳ちゃん、薬草の件は余裕や暇があればでいいからね!」


 とアドバイス?をもらいました。

 まぁ、次回以降も休憩の時や時間に余裕があればいろいろ探してみる気ではいますけどね!


 その後、お爺ちゃんと美雪伯母さんがちょっと白熱して、やれハゲソウが優先だハエソウが優先だと言い争いになっていました。


 でもね、こういうのはまず簡単と思われる(ネット小説知識ですが)HPポーションとかから徐々にステップアップしていくものだと思いますよ?

 そう思っていたのですが、言い争いを聞いていて、なるほどと納得しました。

 毛生え薬と完全脱毛剤がもし出来て、その特許が取れたら世の中に革命がおこるのですね。


 でも、もし本当に出来たら一部業界の方は失業しちゃうんじゃ?


 え?それはそれ、これはこれ?

 いいのかなぁ……


 まぁ、まだ出来るかどうかも分からないし、出来たとしてもその効果のほども分からないですからね、やるだけはやってみましょう。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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[一言] 草の名前で草
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