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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
108/232

●とある日のやんごとない方と総理と……


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ やんごとない方と総理と ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「それで、これは?」


 そこには1枚の銀貨がケースに入れられた状態でテーブルの上に置かれていた。


「とある知り合いから頂いたのですが、これ一つで100万DPと言う価値があるそうです」


 それを聞いた総理は驚きを隠すことが出来なかった。

 というのも、現在ダンジョンの1~5階層で取れる魔石を換金しようとしても、1つ数DPにしかならないからだ。


「え?そ、そんな価値のある物をどこから」


 そこまで言って何かに気づいた表情になった総理は


「……まさか、二条の?」

「そうです。是非皇居ダンジョンの攻略に役立ててくださいとの事でした」

「して、これの扱いを、我々に託していただけると?」


 その時の総理は、その高額のDPにまさかといった表情をしていたが、相手の女性は神妙な表情でうなずき


「その通りです。とはいえ、先方から最低限の使用用途の制限が出ています」

「使用用途の制限……ですか?」

「えぇ、皇居ダンジョンの攻略を進めるにあたり、これは取っておいた方が良いだろうというスキルを取る事と言う条件です」

「それはありがたいのですが、皇居ダンジョン限定……と言う事でしょうか?」

「将来的にはそうではないと思いますが、当面は皇居ダンジョンに潜るメンバーに対してそれらのスキルをおぼえさせてくださいとの事でした」


「して、そのスキルと言うのは?」

「このメモに書かれています」


 その手渡されたメモにはスキル名と取得に必要なDPが書かれていた。


「浄化が1つに状態異常回復が3つ、ヒールが3つ……ですか」

「さらには、ライトを取ると楽だと言っていましたね」

「それだけで85万DPですか……ちなみに、残りのDPについては?」

「皇居ダンジョンに限らず、ダンジョン攻略に有用に使っていただければと言っていました」


「しかし、100万DP……現状DPに対して日本円とのレートが無い、言い換えれば価値が付かないという事ですが、よくそれだけの物を……」

「むしろ、価値が付かないからこその裏ワザ、と言う事でしょうね」

「なるほど、価値があるなら年間の受け取り金額に引っかかる。価値がないなら一見変わった銀貨にしか見えないから、受取金額を圧迫しない……という事ですか」


 総理は感心した様子で納得のいった表情をしながらその銀貨を見つめていた。


「その通りです。もっとも、価値無しとみなすかはかなりギリギリのラインではありますけどね。DPの価値を理解している企業なら「100万DPにいくら出しますか?」と聞いたら、最低でも億は出すでしょうからね」

「ですな。これはまた大きな借りが出来てしまいましたな。して、対価としては何を?」

「日本の象徴を守るため、だそうですよ。そのために有効に使ってくださいと言われました」

「それはまた……まあ、いずれ何らかの形でこの借りは返す事にしましょう」


 こうして政府側に100万DPが手渡されたのだが、総理はこの時、この借りをあんなに早く返す事になるとは思いもしていなかったのだった。


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勘違いからの婚約破棄騒動


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