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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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●その頃の他のダンジョン対策メンバーと……


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ その頃の他のダンジョン ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 そこには都市迷彩を着て大きなリュックを背負った6人の男がいた。


「それにしても、このダンジョンってのは厄介だな」

「だな、電子機器が全滅とか不便で仕方が無いな」

「無線やカメラはおろか、旧式の懐中電灯ですらアウトですからね。おかげで灯りの確保が大変ですよ」

「移動手段も徒歩のみ、しかも出口が何処にあるのか判らんと来たからな」


 周りを警戒しながらメンバーの一人がダンジョン内出現ポイントからの地図を描くという役割分担でダンジョン内を進んでいた。

 そして一番先頭で警戒していたメンバーの一人が


「確かダンジョン内って3km四方位なんでしたっけ?」

「そう報告を受けているな」

「いったい誰が測ったんですかね?」

「しかも迷路になっていると来たもんだ。水や食料だけでもかなりの荷物になっているのに、さらに火種まで用意しなきゃならないなんて厳しいですよね。しかも敵を倒してドロップが出たら荷物が増えて行くんですから」


 そう愚痴を言うのは最後尾で後方警戒していた隊員だ。

 最後尾のせいかドロップアイテムの運搬を任されているようで、背負っているリュックは元からの荷物と合わせてすでにパンパンに膨らみ、額にはかなりの汗をかいていた。


「迷路の曲がり角に着くたびにその先に敵がいないか警戒しながら進まなきゃいけないのも地味に負担が大きいですからね、今まで受けたどんな行進訓練よりもきついっすよ」

「もういっそのこと曲がり角も飛び出しちゃいませんか?どうせ敵は1匹なんでしょ?」


 いちいち曲がり角で鏡を使って先を確認するのに疲れた戦闘の隊員がそう言いだしたが


「じゃ、お前が飛び出す役をやるか?」


 さすがに飛び出して敵とばったりと言うのは嫌だったのか即前言を撤回した。


「あー、いえ。ちゃんとチェックしましょう」


 そんなみんなのやる気を少しでも引き出そうとしたのか、リーダー格の隊員が他のチームの事を話し出した。


「それでも俺たちはまだ良い方だぞ?皇居ダンジョンに配置された連中はまだ中にすら入らせてもらえてないからな」

「そうなんですか?」

「あぁ、何でも特殊チームの派遣を依頼しているらしくてな、その連中が下調べを終えるまでは入っちゃいけないんだとよ」

「なんでまたそんな事に?」

「場所柄な、可能な限り人死にを出したくないってのが理由らしいぞ」

「うへぇ、わからないでもないけど、さすがに低階層じゃやられることは無いでしょ?」

「それでも少しでもリスクを減らしたいんだろうよ」

「でも、皇居ダンジョンに配属になった連中って、ダンジョン対策室の中でも生え抜きのエリートじゃないでしたっけ?そいつらよりも有能なチームってどんな連中なんですか?」

「我々に情報提供してくれたチームだそうだぞ。詳しくは知らんがな」


 そんな無駄話をしつつ進んでいたが、いい加減このダンジョンの特性に業を煮やした一人の隊員がうんざりと言った感じで愚痴を言い出した。


「それにしても、このダンジョンも意地が悪いですよね。一度外に出るともう一度中に入った時は最後の階層のどこかからやり直しとか」

「それもその階層の地図を描き終われば次からは寄り道無しで魔法陣まで行けるんだから、地図が出来るまでの我慢だ」

「ですね。頑張って地図描きますかー」


 こうして大多数のダンジョンでは毎日数PTがダンジョンに潜り、数日で1階層の地図を埋めるという作業を行っていた。


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勘違いからの婚約破棄騒動


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