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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
105/232

●とある日のKD対策室メンバーと……


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ とある日のKD対策室 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 長机がコの字型に並べられた部屋の中には、15~6人の男性と6人の女性が集まっていた。


 そして正面にはホワイトボードが設置されており、そこには「皇居ダンジョン攻略について」とでかでかと書かれていた。


「室長、我々は何時になったら皇居ダンジョンに入れるんですか?」

「まだだ、まだ許可が下りんのだ」


 室長と呼ばれた男はすでに何度も問い詰められた内容に対し、これまた同じ内容を返すばかりであった。


「ですが、他のチームはすでに5階層まで潜っているそうじゃないですか、我々はこうして待つこと既に2週間ですよ?」

「現在とある筋からダンジョンに詳しいチームの派遣を依頼している所だ。その派遣されたチームが最低限の調査を終えるまでは入ることが出来ん」

「そんな、他のPTが事前に得ていた情報と実際中で取得した情報の差異はほとんどなかったと聞いています。そうすると我々が直接皇居ダンジョンに入って情報収集しても変わらないじゃないですか!」

「そうですよ、各部署から選抜された我々よりも、どこの誰とも分からないチームを頼りにしてるって事ですか?」


 そう問い詰められた室長は苦虫をかみつぶしたような表情になったが、仕方なしととある情報を伝えた。


「実はな、そのチームと言うのは民間チームなのだが……」


 そう言いかけた所で、テーブルに座っている何人かが怒りをあらわにして問い詰めだした。


「ちょっと、今更民間に頼むんですか、このタイミングで?」

「そうですよ!全てのダンジョンを封鎖している現状、ダンジョン対策室のメンバー以上にダンジョンに詳しい民間のチームなんて有る訳ないじゃないですか!」


 話を途中で中断させられた室長は、最後まで話を聞けとばかりに声を荒げ続きを伝えた。


「良いから聞け!そのチームと言うのはすでに他のダンジョンで10階層を突破しているそうだ」

「なっ、選抜チームでさえまだ5階層だというのに既に10階を……」


 それを聞いて大人しくなった隊員たちを見回すと、室長はさらなる情報を話し出した。


「そもそもお前ら、ダンジョン対策室にもたらされた情報はどこから持ってきたと思っているんだ?」

「え?それはもちろん……アメリカとか、海外からの情報提供なんじゃ?」

「違う、むしろ日本から海外へ提供した情報の方が多いのが現状だ。そしてそれらの情報を提供してくれたのがそのチームだ。そして現在そのチームを皇居ダンジョンへ派遣してもらえないか交渉中だ」


 その伝えられた情報からとある事を察した隊員の一人が疑問を投げかけた。


「ということは、そのチームが派遣されてある程度の調査が終わるまでは俺たちは待機……ですか?」

「上の意向ではそうなっている」

「で、そのチームは何時頃派遣される予定なんですか?」

「まだわからん……が、近日中に何とかすると上は言っている」


 その回答に意気消沈した隊員だが、良い事を思いついたとばかりに代替案を言い出した。


「それじゃ、そのチームがくるまででも他のダンジョンに……」

「それもならん、まだダンジョンからモンスターが溢れ出す予兆はないとはいえ、もし溢れ出た時のために皇居ダンジョン周りを固めておく必要がある」


 こうしてこの日も皇居ダンジョン側に設置されたプレハブの中で待機と言う任務をこなす事が決定したのだった。


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