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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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やられますか?いいえ、やられませんでした


 わたしが取り出したものは、以前試そうと思って怒られた網とお肉です!

 お肉は兎肉ですけどね。

 そして、網の上にお肉を乗せてっと。



 そうして準備している間にメイジが魔法を唱えだしましたが……


「グギャガガグギャガ……グギャ?ギャッギャッ」


 生活魔法のファイアでお肉を強めに炙りつつ、出た煙をブリーズでゴブリンの方に送ります!



 ふっふっふ、どうやら煙で目をやられ……てませんね?


「あれ?目をやられて呪文詠唱止まると思ったんだけど、様子が違う?」

「あれ、どう見ても煙でやられたって感じじゃないし、その程度の煙じゃどうと言うことは無いと思うわよ?」

「あれはむしろ、美味しそうな匂いがしてきたので気を取られた、と言った感じですね」


「なんにしてもほら、魔法は止められたわけだし?有効な手段なんじゃないかな?かなっ?」

「でもメイジに限らず、皆さんかなり血走った眼をしてませんか?」

「そうね、間抜け面だったのが凶悪な面になったって感じがするわね」


 ぬーん、さすがに1人前のお肉の煙じゃ足りないかー。

 でも魔法詠唱は止められたみたいなのでよしとしましょう。


 と思っていると、ゴブリン4匹全てがよだれを垂らしながらこっちに突進してきましたよ?

 しかも手に持っている武器を放り投げてつかみかからんばかりに!?


 しかーし、そこには結界があるのだ!

 ゴブリン4匹は結界に阻まれても何とかこっちに来ようともがいていますが、そんなゴブリンを玲子さんと沙織さんはサクサクッと倒しちゃいました。


「んー、ヤバい魔法使ってくるならこの手もありかもしれないけど、そうじゃないなら逆にゴブリンが狂暴になるだけな気がするね」

「ですね。でも武器を放り投げてくるから一長一短と言った所でしょうか?」

「何か来る」


 おや、今までは戦ってる最中に追加が来ることはありましたけど、倒してすぐ次が来るということは無かったと思うのですけど、14階でパターンが変わったのでしょうかね?


「前からも後ろからもグギャグギャ言ってるね、もしかして近くの敵おびき寄せちゃった?」

「その可能性がありますね。どちらからやりましょうか」

「葵と沙織さんは前の敵をお願い。わたしは楓と後ろのやるわ」


 むむ、こういうのをトレインと言うのでしたっけ?やってしまいました!

 でも敵が多い=時間がかかる=私にも戦うチャンス!


 そしてやってきた敵は前方から3匹、後方から5匹でした。

 後方に追加でライトを出し、その後焼いたお肉を前方のゴブリンの方に破棄して魔法を使い倒そうと……たおそう……




 どうやらゴブリンは焼いたお肉がご所望の様子、前方のゴブリンは元より、後ろから来たゴブリンもお肉目指して突進していますね。

 でもね、後ろのゴブリンさん達は結界に阻まれてお肉の方に行けない状態ですね。

 そこを玲子さんと楓さんがサクサクッと倒してしまい、前方のゴブリンはお肉の取り合いで味方同士で殴り合いにまで発展……


 うん、これも一つの戦術として……と見ていたら、どうやらお代わり(ゴブリン)がさらに来た様子ですね。



「入れ食いだーーーーーー!」


 最終的に計6PTのゴブリンがやって来たのですが、皆さん難なく撃破。

 そしてわたしはと言うと……



「知佳ちゃん、思い付きで何かやるのは良いけど、今度からは何をするのかちゃんと教えてね!」

「そうですね、結界があるから大丈夫とは言え、さすがにあの量はちょっと疲れました」

「でもこれ、やりようによっては使えない事も無いかもですよ?」

「沙織さん、知佳ちゃんをかばいたいのは判るけど、私達じゃなかったらやられてたかもしれないのよ?」

「逆に、食べ物の強いにおいなどでは敵が集まってくる可能性があるって分かったのは良い事だと思いますよ?」


「……そ、そう、それそれ!それを調べたかったの!」

「知佳ちゃん?」

「ごめんなさい、うそです。煙で敵の目をいぶせればなーって思っただけです。思ったより煙が少なかったから次はくさやあたりを用意して……」

「やめなさい、もっと集まっちゃうでしょうが!」

「ある意味有用な情報が取れたから今回はこの位にしますけど、今後は気を付けてくださいね?」



 と、かなり叱られてしまいました。


 でも、近場の敵を一掃するならこの手もありですね!

 次にもしやるとしたら、範囲魔法を用意したうえで砦のへいほりを上手く使ってやってみましょう。



 そんなこんなもありましたが、その後は特に問題も無く魔法陣へ到達、15階へ移動です。

 そしてそろそろお昼なので一度外へ出てお昼にする事に。



 お昼はね、プレハブで取る事にしているのですが、この時の会話で皆にも魔法を覚えてもらった方が良いのではないかと提案してみました。


「ねーねー、敵も魔法や飛び道具使って来たし、そろそろ皆も何か魔法覚えない?」

「魔法といっても、DP無いし?」

「ですねー、敵が何か落とすならそれを覚えるというのもありかもしれませんけど、今のところ覚えるとしたら知佳さんにDP出してもらうしかないわけですしね」

「そのくらい出すよー?もっとも一人で5個も10個もってなるとDP足りなくなりそうだから無理だけど」

「んー、そうは言っても、返せるあてもないですし……」


「そこはそれ、PTの強化の為の先行投資って事で。それにどうしても返したいならあとで返せるようになると思うし」

「その根拠は?」

「敵が強くなればDPも増える!この後どんどん敵が強くなると思うんだー」


 現状でも敵がどんどん強くなり、落す魔石の価値も上がっていっている現状、もっと先に進めば1日に10万DPとかも稼げるようになると思うの。

 それに、そろそろ魔法を覚えて魔法込みの戦い方に慣れて行った方が良いと思うしね。


「それじゃ、今日の夜にでもその辺のお話しましょうか。各自魔法を覚えるとしたらどんなのを覚えたいかそれまでに考えておくって事で」

「そう……ですね。PTの戦力の底上げって意味でも必要かもしれませんね。それじゃ知佳さんは知佳さんで予算的にどの位のDPを融通可能か考えておいてください」


 いくら可能かかぁ、今手持ちがこの位だから……


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


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― 新着の感想 ―
[一言] >煙が少なかったから次はくさやあたりを用意して 普通に胡椒か唐辛子粉でいいのでは? またはタバスコ水鉄砲とか・・・
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