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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
101/232

●その頃の某県市街地倉庫と……

胸糞展開がありますのでご注意ください


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 某バーにて ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 そこは薄暗い照明に照らされた、古びてはいるが、何処かこじゃれた感じのする内装だった。


「おねーさん一人?ここ、いいかな?」


「んふふ、いいですよー。おにーさんも一人?」


「そうそう、最近振られたばかりでさ。それ以来こうして一人で飲んでるんだ」


「おにーさんは地元なの?」


「そうだよ、○○企業の営業やってる」


「おー、一流企業じゃーん。わたしはいま旅行中なの」



 その後二人の会話は弾んでいき、お酒もかなり進んでいった。



「でね、実はここだけの話、近くに今噂のダンジョンがあるんだけど、おねーさん行ってみたくない?」


「え、ほんと?でもあれって自衛隊とかに封鎖されてるんじゃないの?」


「それがね、まだ封鎖されてない未発見のやつなんだよ」


「えー、それ報告しなくていいの?」


「大丈夫大丈夫、まだまだモンスターがあふれる様子もないし、いろんなものが手に入るし、何と言っても将来一般開放されたときにスタートダッシュするには今のうちにレベル上げておかないとね」


「あー、でも危ないんじゃないの?」


「ぜーんぜん危なくなんかないよ、俺ももう何度も入ってるし。よかったらこれから一緒に行かない?」


「えー、でもなぁ……」


「大丈夫、何があっても俺が守ってやるからさ」


「うふふ、ちょっとカッコいいって思っちゃった。でも、本当に危なくないの?」


「俺を信じて着いてくれば大丈夫だよ!」


「じゃ、話のタネにちょっとだけ言ってみようかなー」


「きまり、それじゃすぐ行こう!」


「え、今からなの?」


「タクシーでちょっと移動して、そこから少し歩けば行けるから。道具も近くに隠してあるんだ」


「もう、しかたないなー」



 そして男女二人はそのバーを去っていき、表でタクシーを拾うと郊外へと移動していった。


 その二人が外へ出た少し後に、二人の後を追うようにバーから出て行った男が三人いた事に気が付いたのは、バーのマスターだけであった。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 某県市街地倉庫 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「へぇ~、こんな所に倉庫があるんだ」


「そうそう、今はもう使われていなくてさ。ここ、友達とたまに遊びに来てたんだけどダンジョンが出来た次の日に来てみたらダンジョンが出来ててさ」


「なるほどね、それで見つかってないんだ。でも警察に届けた方が良いんじゃないの?」


「まぁ、ヤバくなりそうだったら届けるけど、まだ大丈夫そうだからね。それで今のうちにレベル上げをってわけさ」


「なるほどねー。それで道具っていうのはそれなの?」


「そうそう。中はライトとか使えないから、こういったランプを用意しないと真っ暗なんだ」


「それで、そのバットとかは判るんだけど、ロープは何なの?」


「これは獲物を縛るのに使うのさ」



 そうして準備をしていると、何やらこちらに近づいてくる複数の足音が聞こえてきた。


「あれ、他にも誰かここ知ってる人いるの?」


「あぁ、友達が何人か知ってるよ、そいつらが来たのかな?」


 そうして少し待っていると3人の男が現れ


「お、健司じゃねー?なに、可愛い女の子連れてどうしたのよ?」


「よう洋一、ひさしぶりーって程でもねーか。そうそう、このおねーさんとバーで意気投合してさ、ダンジョンに入ってみたいっていうから連れてきたのよ」


「なるほど。それじゃどうよ、俺達もこれからダンジョン行くんだけど、良かったら一緒に行かねー?」


「あー、お前らと一緒なら確かに安全率が格段に上がるなー、おねーさんどう、こいつらも一緒で良い?ただこいつらが一緒に来ると、おねーさんは本当について来てみてるだけになっちゃうけど」


「えー、こっちのおにーさん達も強いの?」


「あぁ、正直俺よりも強いよ」


「んー、それじゃお願いしよっかなー」


「おっし、それじゃすぐ支度するから待っててな」


 そして後から来た3人も何やらリュックのようなものや木材等を持ち、ランタンに火を付けたりと準備をし出した。


「準備よしっと。それじゃおねーさん、おまたせっ」


「大丈夫、全然待ってないよー」


「じゃ、おねーさんの初ダンジョンにシュッパーツ!」



 そうして5人はダンジョンへと入って行った。



…………



 4時間後、ダンジョンの出口から出てきたのは男4人だけだった。


「いやー、ダンジョンサマサマだね」


「ほんとほんと、バレる事も無いし、どんだけ騒いでも周りを心配する必要も無し、しかもダンジョンに連れて行こうかって言えばほぼ入れ食いだしなー」


「ばっか、それは俺のトークの腕ってもんだろ?」


「でもダンジョンの話題があってこそってのもあるだろ?」


 その男たちの会話内容はすさまじく下種な内容であったが、男たちの顔は疲れは見えるが、それでも満足感のある表情をしていた。


「でもよ、この3週間で5人か、そろそろヤバくね?」


「んー、なにがよ」


「いや、行方不明がこの短期間で5人も出たらさすがに警察が動き出すんじゃねーの?」


「大丈夫だって、いま日本中で行方不明者が出てるからな、少しくらいいてもヘーキヘーキ」


「でもよぉ、女ばかり単独で5人はさすがにペース速くねーか?」


「それじゃ、そろそろ控えるか?」


「そうだなー、後はよっぽど良いカモが見つかったらって事で!」


 そう言って男4人は倉庫を去り、各自自宅へと帰宅していった。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ その日から二日後、某県警察署にて ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「それで、また新しい行方不明者が出たという事ですが、それまでの足取りは?」


「〇〇繁華街の監視カメラにそれらしい女性が映っていたのが分かっています」


 そうしてその監視カメラの映像をチェックしている所に、警官が一人あわただしく入って来た。


「班長、□□タクシーの方から、行方不明とみられる女性と、男性一人を○○繁華街から△△地区の倉庫付近まで乗せて行ったという情報が」


 その報告の結果、タクシーの車内カメラからある一人の男性を特定、直ちにその男性に事情を聴くことになり、同時にタクシーがその男性客を降ろした近辺を捜索したところ、封鎖されている倉庫内から未発見のダンジョンが見つかった。



 その結果、未発見のダンジョンは国内で唯一発見されていなかったダンジョンであることが判明。



 また、その後の調査から男性4名による女性の連れ去り、及びダンジョンへの連れ込みが発覚。


 それら女性は男性たちによりダンジョン内に放置され、その後の自衛隊による捜索でも誰一人として発見することは出来なかった。



 なお、女性をダンジョンに連れ込んだ男性の内、一人の家の机の引き出しの奥からダンジョンカードが見つかったが、そこにはこう記述されていた。



====================


  名前:小竹 健司

  識別コード:JPN0000004053

  レベル:3

  カルマ値:-45


====================


 そして裏面には行方不明になっていた5名の女性の名前が「MPK:名前」と言う形で記載されており、この件についてはダンジョン対策室に重要情報として報告が挙げられた。



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勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[一言]  カルマ値-45って、読み返してて、ちょっと低くない?と、思ったり、一つのダンジョンクリアした人なら、カルマ値+に出来てしまうのは……。
[一言] もちろん男が悪いんですが、女性もどうかと…
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