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金貨の価値とメダリオン

 魔王様ご一行様にメイドさん達と、大人数の早朝訓練があったその日の放課後、今日は部活がないという元春を引き連れ万屋へと出勤、それぞれにやるべきことを済ませたところで、今朝の話をしてみたところ、元春がまた文句を言い出して。


「おいおい、そんなイベントがあったんなら俺も呼べよ」


「でも、母さんの修行だよ。呼んでもよかったの?」


「それはそれ、これはこれだろ。

 トワさんがいんなら俺はどんな辛い修行にも耐えてみせる覚悟はあるぜ」


「しかし、貴方――、トワの前では動かなくなってしまうでしょう」


 元春の文句にマリィさんから放たれたもっともなご意見。

 そんなご意見に「うっ」と言葉をつまらせる元春。

 実際、マリィさんの言うように、元春を早朝特訓に呼んだとして、トワさんの前ではまともに動くことすら出来なかっただろうことを考えると、母さんからの何らかのちょっかいをかけられなくて元春としてもよかったのではないかと僕は思う。


 そして、それは元春も思ったことのようで、「と、とにかく、またそういうことがあったら今度は報告してくれっての」と誤魔化すように言い訳のように言いながらも、マリィさんからの白けた目線から逃れるためだろうか。


「んで、今朝のことはわかったけど――、

 前に言ってた勇者が連れてきたってお姉さんはいねーのか、しばらくこっちにいるって話だったけど」


 ここは強引に話題をリセット。そう言わんばかりに軽く周囲に視線を泳がせた元春は、先日フレアさんの紹介でやってきた、自称・魔獣研究者のアビーさんのことについて訊ねてくる。


 本当に君ってヤツは節操がないね。


 僕は話題を変えても結局女性の話にしかしない元春に心の中でため息を吐きながらも。


「いまもまだトレーラーハウスに引きこもっていろいろやってるんじゃないかな。研究者だし」


 ふだんのソニアに習ってそう当たりをつけると。


「やっぱレア素材か。

 なんかいい話の種になるような素材があったら俺が買うんだけどな」


「お金がないのに?」


「それを言うなよ。

 つか、ぱっと儲かる方法とかってねーんかよ。

 ……そうだ、虎助、財布を見せてくれよ」


 うなだれたかと思いきや、また顔を上げて、何を言い出すかと思ったら財布を出せだなんて――、


「お金は貸さないよ」


「違う違う。

 今日、ガッコで小関(ゼキ)が言ってただろ。

 エラーコイン――、

 あれがあるかもしんねーだろ」


 じっとりとした目線を送る僕に、元春はヒラヒラと気だるげに上げた片方の手を左右に振りながらも、今日の昼休み、友人の一人が話題に出したテレビの鑑定番組由来のにわか知識を引っ張り出してくる。


「でも、そういうのって回ってくることなんて殆どないんじゃないの」


「もしかしたらって可能性もあんだろ」


 まあ、ああいうコインを手に入れられるのは、まさに運の領域だからね。いつの間にか財布の中にあったなんてこともあるのかな。

 僕が期待の『き』の字すら込めずに財布の中から小銭を出していると、それを見てマリィさんが不思議そうな顔を浮かべ。


「あの、お二人はなにをおっしゃっているんですの」


「えとですね。なんて言ったらいいんでしょう。

 僕達が暮らす国というか世界にはこういうコインのコレクターがいまして、製造年月日やコインの状態などから、希少性の高いものが高値で取引されているんです」


「ああ――」


 自分でも曖昧過ぎるなとそう思った説明だが、マリィさんには心当たりがあったみたいだ。

 真紅のオペラグローブに包まれた小さな手を合わせ。

 そんなマリィさんのリアクションを見た元春が――、


「マリィちゃんのところでもそういうのがあるん?」


「遺跡や古い宝箱などから発見されたものやら、すでに無くなってしまった国の金貨など、一部の好事家の間で取引されていますわよ」


 マリィさんの世界は普通に戦争なんかがある世界だ。

 マリィさんが現在暮らしているルデロック王国とその同盟国には、ウルデガルダの五指と呼ばれる魔法使いを三人居るということもあって、戦争を吹っ掛けられることはないそうなのだが、それでもルデロック王国から少し離れた小国軍などでは、数十年、数百年単位で消えてしまう国もあるそうだ。

 そして、そういう国でわずかな期間に作らえた金貨を、そのデザインやエピソードから評価、蒐集する貴族なんかがいるみたいで、

 まったく趣味が悪いと言うかなんというか。


「そういえばよ。ここで取り引きに使われる金貨とかどういう価値になるんだ?

 もしかすると、そういうレアコインとかがあんじゃね」


「いや、地球でもそういう特殊な金貨の価値は歴史的なものが関わるから、普通の質屋とかに流す分は単純に金の値段になると思うよ。

 前に義姉さんにそうしたみたいにインゴットの形にした方が売りやすいかな」


 万屋にある金貨はあくまで異世界からのものである。

 凝ったデザインの金貨なら、多少売値が上がるかもしれないが、あくまでちょっとした美術品としての価格程度であり、基本的には金そのもの価値くらいしかないと僕は思う。


 ただ単純にデザインというだけならいろいろあって、

 僕がサンプルとして取り出した、虎やドラゴン、神様もしくは実在の人物だろうか、それらが刻まれた金貨を見て、


「これは素晴らしいですわね」


 マリィさんが手にとったのは鎧の騎士が横を向いて剣を構えている意匠が施された金貨。

 いかにもマリィさんが好きそうなデザインだね。


「けどよ。これとか意外と適当に作った感じのもあるよな」


「それは単純に金の重さだけを揃えて刻印をしたやつなんじゃないかな」


 元春が手にとったのは、まるで封蝋のように、溶けた金の上にハンコのようなものが押し付けたような金貨(金のつぶ)だった。

 地球にもあったみたいだが、金属加工の技術がまだそれほど進んでいない国なんかにありがちな貨幣だそうだ。


「けど、こっちのやつは普通に売れそうだな。謎の金貨発見とか」


「いや、年代測定とかあるからね」


 これは以前、義父さんの知り合いに実際してもらった結果なのだが、世界そのものが違うからなのか、それとも魔素の影響からなのか、異世界の金貨を年代測定すると、その殆どが新品判定かエラー判定になってしまったそうなのだ。

 ソニアに言わせると、魔素がなんらかのイタズラをしているんじゃないかという話なんだけど、詳しく調べた訳ではないので真相はわからない。


 とまあ、そんな僕の説明を理解しているのかいないのか、元春が「ふ~ん」と鼻を鳴らす一方で、


「こちらはメダリオンではありませんの」


 マリィさんが見つけ出したのは、なにやらヨーロッパの貴族にありそうな紋章のようなものが刻まれた大きめの金貨だった。


「メダリオン?」


「海外版の印籠みたいなものかな。

 ほら、小説とかでたまに見ない? 『困ったことがあればこれを見せれば――』とか、そういうヤツ」


「へ~、そうなん」


 元中二病患者の元春なら知っているかと思ったけど、この反応を見る限り知らなかったみたいだ。

 マリィさんがその細い指先でつまむメダリオンを興味深げに眺めながらも。


「でもよ。なんでそんなものがあるんだよ」


 言われてみれば確かに――、


「あの、マリィさん。ちょっと見せて下さい」


 元春の指摘に、僕はマリィさんからそのメダリオンを受け取ると、ベル君に頼んでこのメダリオンを手に入れた詳細を確認してもらう。


 その結果――、


「ああ、この時の――、この金貨を持ってた人なら憶えてるよ。

 たしか、どこかのダンジョンから迷い込んできた人だね。

 これしかないからって食料やポーション類の代わりに受け取ったものなんだけど、それがメダリオンだったんだね。ちょっと悪いことをしたかな」


「いえ、そういうものは、その威光が届かない場所での使用も想定して、価値ある金属で作っていますので、それはそれで正しい使い方だと思いますの」


 場合によってはその紋章がまったく意味がない土地もある。

 そうなると、メダリオンだけをもっていても仕方がないからと、それだけの価値でもその場を乗り切れるようにとわざわざ価値あるものとして作ってるってことなのか。


「でも、そういうのって、魔法とかがある世界なら、なにか仕込んだりとかしてそうだよな」


 例えば、魔法によるホログラムのようなもので身分を示すとかかな。

 ただ、このメダリオンにはそういう機能はないみたいで、魔力を流しても特に反応はなかったが。


「でも、元春のアイデアは面白いかも。

 父の日も近いし、適当にミスリルでメダリオンを作って義父さんにプレゼントしようかな」


「お、そりゃ面白そうだな」


「私も作ってみたいですわね。メイド達の身分証明に持たせるのにちょうど良さそうですから」


 マリィさんの領地はガルダシア自治領は最近できたばかりの領地である。

 今までは単に厄介払いの結果として、その土地を治める役目を請け負っていたそうなのだが、正式にその土地を管理することとなった今、そういうものも必要になるのかもしれない。


 ということで、ここで急遽メダリオン作りをすることになったワケなのだが……、


「しかし、いざ作るってなると難しいな」


「家紋とかを参考にするとかはどうなの」


「ウチの家紋なんて知らねーけど」


「松平だし三つ葉葵でいいんじゃない」


「それって大丈夫なん?」


 まあ、その大本が大本だけに元春が遠慮する気持ちはわからなくもないのだけれど、そもそも三つ葉葵も元は松平家のものではなかったって話だったと思うし、ふつうに印籠とかのそういうジョークグッズが売られている現代なら、そこまで気にすることでもないと思うけど。


「あの、気になっていたのですが、その家紋やら印籠というのは、あの水戸のご隠居様の物語に出てくる紋章のようなものですわよね」


「そうですね」


「聞くに、それは虎助や元春の家にもあるとのことですが、そちらの世界では皆が皆もっているものですの」


「そうですね。僕達の国の正装に紋付袴というものがありまして、その服に印すマークとしてちゃんと決まったものがあるそうですよ」


 たしか明治の頃って話だったかな。紋付き袴が一般庶民にも広がり、その頃に自分の好きな家紋を決められるようになったのが家紋が広がるきっかけだったとかなんとか。

 僕は曖昧な歴史知識をひけらかしながら、インターネットから引っ張ってきた家紋の画像を二人に見せていく。

 すると、元春が「葵の御紋か。デザイン的にはちょっと微妙だよな」と若干失礼なことを呟きながらも。


ちな(ちなみに)、虎助はどんなのにするつもりなんだ」


「僕はこんな感じで個人的なメダリオンと義父さんに送るメダリオンを作ろうと思ってるんだけど」


「おお、なんかカッチョイイじゃんかよ」


「野薔薇に帽子にムチの紋章ですか。なにか謂れがありますの?」


「野薔薇のシンボルはオーナー(ソニア)がもともと使ってたものですね」


 取り敢えず、僕が自分に作るメダリオンはこの万屋のシンボルみたいなものをと考えて、ソニアがかつて元の世界で使っていたシンボルをそのまま使わせてもらった。


「そして、こちらは僕達が暮らす世界で有名な冒険家の(正確には考古学者なんだけど)トレードマークのようなものですかね。実在の人物ではありませんけど」


「おお、これなら十三さんも喜びそうだな。

 つか、十三さん、いまこっちに帰ってきてんの」


「今はドイツにいるみたいだよ。

 なんかBSだかの番組で、山の上に建ってる修道院?

 そのリポートみたいなをするんだって」


「はぁ、相変わらずいろんなとこに行ってんな。

 つかよ。修道院のリポートとか、それって冒険家の仕事じゃなくね」


「その辺は制作側の都合もあるんじゃないかな。

 義父さんも仕事柄、そういう歴史的な建物とかの知識も豊富だし」


「言われてみりゃそうかもな」


 ちなみに、このメダリオンに関しては、義父さんが父の日に宿泊するホテルに送ろうと考えている。

 義父さんがいまどこにいるのか、これからどこに行くのかは、義父さんのマネジメントにも関わっている母さんに聞けばわかるしね。


「マリィさんのそれはフェニックスですか?」


「ええ、家の紋章でいいとのことでしたから、お祖父様が使っていた紋章をお借りしようと思いまして」


 ちなみに、マリィさんが言っているその紋章は今は使われていなかったりするそうだ。

 なんでも、マリィさんの叔父であるルデロックがその王座を奪った際に、王家の紋章も変更されてしまったそうで、現在はペガサスが王家の紋章として使われているらしい。


 実を言うと、ペガサスの前にドラゴンの紋章が使われていたそうなのだが、最近になってそれがペガサスに変えられたのだという。

 どうして変更になってしまったかは言うまでもないだろう。たぶんガルダシア城に攻め入った時のアレがトラウマになっているんじゃないかな。


「じゃあ、これでエレイン君に発注をかけますね」


「ちょ待てよ。俺、まだできてねーんだけど」


 と、僕とマリィさん。二人のデザインが完成したところで、さっそくエレイン君にメダリオンの作成を依頼しようとするのだが、それに元春が『待った』をかける。


「別にこれくらいの魔具なら、後で送ってもすぐに出来るし、元春はゆっくり考えててもいいんだけど」


「いやいや、こういうのはみんなで一緒にっていうのがいいんだろ」


 たしかに、それはそうなのかも。

 だったらここは――、


「メダリオンに付与する魔法を考えましょうか」


 元春のデザインができあがってくるまでに、メダリオンに付与する魔法を聞いておこうかと、マリィさんに声をかけてみる。

 すると、マリィさんはその細く長い指を顎に添えながらも。


「虎助はどういたしますの?」


「そうですね。僕のメダリオンはモチーフが植物になっていますから、魔王様の〈静かなる森の捕食者(アルラウネ)〉とか、その下位互換的な魔法でいいんじゃないかと」


 たとえば、周囲に茨を生やすだけの魔法でも、いざという時には有用な足止めになるんじゃないかな。


「成程、面白い考えですわね。

 では、(わたくし)も緊急的な場面で有用な魔法にしましょうか。

 しかし、それはそれでどういうものがいいのでしょう。火や風の魔法にはあまりそういう類のものがありませんから」


「そうですね。そういうことならここは新しく――、

 たとえば、小さな火の鳥を作って攻撃と防御に使えるホーミング機能を持った魔弾にしたらどうでしょう」


 火の魔法というのは基本的に攻撃的な魔法が多い。

 ならば、ここは新しく魔法を作ってそれを付与してみたらどうかと提案すると、マリィさんは快諾。


「それで元春はどうするの?」


「ちょちょちょ、俺はまだ紋章も決まってねーから」


 どうせだからと元春にも話を振ってみるのだが、元春はまだメダリオンのモチーフすらも決まっていないみたいだ。


 ということで、ここでちょっと助け舟。


「というか、どうせだから中学の頃に書いてた紋章を使ったら。

 あれなら今でも書けるでしょ」



「学生の頃に使っていた紋章とはなんですの?」


 元春には中学の頃によく使っていた『呪われた紋章』がある。それをそのまま使ってはどうかと提案する僕にマリィさんが首を傾げて聞いてくる。

 しかし、僕がそんなマリィさんの疑問に答えようとしたところ、元春が「あー」と慌てたように割り込んできて「なんでもないっすから」と誤魔化して、もうこうなってしまったら急いで決めるしかないと、ぱぱっとインターネットで調べてきたのだろう、元春がこれと決めたのは揚羽蝶の家紋だった。


 けど、なんでこの家紋なんだろう。

 元春とは全く関係なさそうな感じなんだけど。

 単純にカッコイイって思って決めたのかな。

 元春がこれを選んだ理由が気になって調べてみたところ、どうもこの家紋は『平松(・・)家』のものみたいだ。

 これは、『松平(・・)』と『家紋』の検索ワードで調べたら、その中に平松家の家紋が紛れ込んでしまったとかそういうことなのかな。

 うん。完全に勘違いだけど、ここでまた訂正すると長くなりそうだし、このままでいいかな。


 ただ、後で間違いに気付いた時のため、例のトレーとマークを使ったメダリオンも予備として作っておこう。

 僕はそんな気遣いと見せかけた悪戯心を発動させながらも。


「それで、元春はどんな魔法式を付与するの」


「なんかオススメとかあるか」


「そうだね。元春の得意な光の魔法から〈浄化の光〉とかがいいんじゃない」


「それいらなくね。浄化なら俺も普通に使えるぞ」


「いや、この魔法はその上位互換だから。

 魔具を併用すれば威力が上げられるし、魔力消費も抑えられるからいいと思うけど」


 それにそういう類の相手なら地球にも意外といたりする。

 もし遭遇した場合の役立つんじゃないかと、そう言ってみたのだが、元春は「え~」とイマイチなご様子で。


「どうせなら光を浴びせたら相手の服が透けて見えるように――」


 ドカン。


「えと、流石にそれは却下だから、さっき言った魔法を両方入れておいた方がいいですかね」


「そうですわね。それがいいと思いますの」


 マリィさんがこう言っているのだ。それでいいだろう。

 ということで、メダリオンはすぐに作られ。

 まあ、出来上がってしまえば元春も意外と気に入っているみたいだ。

 魔王様や次郎君、正則君なんかに見せびらかした結果、後日、少なくない人数がメダリオンを欲しがって、いろいろと受注する羽目になったのだが、万屋的にはいろいろな新魔法のデータと多少の売り上げが入ってきたから結果オーライなのかな。

◆メダリオン詳細


 野薔薇のメダリオン……中心に可愛らしい三つの薔薇をあしらったミスリル製のメダリオン。裏面には〈静かなる森の捕食者(アルラウネ)〉を改造した〈精霊の茨〉という下位精霊魔法の魔法式が刻まれている。


 インディアナのメダリオン……とある冒険家のアイテムをモチーフにしたメダリオン。魔力を流すことによって〈虫の知らせ〉という魔法が発動。周囲に魔法的な救難信号(テレパシー)が遅れるようになっている。


 フェニックスのメダリオン……フェニックスの紋章が刻まれたメダリオン。裏面には魔弾撃墜効果を持った〈火鳥追従弾〉という下位火魔法の魔法式が刻まれている。


 揚羽蝶のメダリオン……平松(・・)家の家紋が刻まれたメダリオン。裏面には対アンデッドに優れた〈浄化の光〉の魔法式が刻まれている。スケルトンやゾンビくらいなら光を浴びせるだけで倒すことが出来る。


 森乙女のメダリオン……二人の乙女が向かい合って手を合わせているというデザインのメダリオン。女性二人はマオ達が暮らす森に住んでいる植物の精霊をモチーフにしている。裏面には〈精霊喚起〉の魔法式が刻まれている。場所によって効果が変化。


 黒炎邪王のメダリオン……黒い炎を背負った逆十字のメダリオン。対象に絡みつくように燃える黒邪炎が敵を焼き尽くすという『設定』の〈朧黒邪炎〉の魔法式が刻まれている。因みに、黒邪炎はあくまで幻覚のため、炎そのものに攻撃力は無く、プラシーボ効果から微妙に(ぬく)く感じるくらいのものである。

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