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虎助、友人達の装備を考える

◆今回はおまけつきです。

 ワンダリングカースツリーを無事に倒した次郎君たちは魔法修行をすることになった。

 正則君はそれほどでもないみたいだけど、次郎君は余程スクナが欲しいようで、いつになくやる気をみなぎらせていたので、二人の〈メモリーカード〉にそれぞれにあった魔法をいくつかダウンロードしてあげて、魔法の練習ができるように取り計らったのだ。

 今頃は先輩風を吹かせたい元春と、『面白そうですわね』とどこかサディスティックな笑みを浮かべたマリィさん監修の下、魔法の練習に励んでいることだろう。


 無茶しないといいけど……。


 因みに二人の魔法特性なのだが、〈小さな世界〉で調べた結果、次郎君は、闇か、影か、重力か、そのどれともつかないような微妙な反応が出て、正則君は意外というからしいというか、非常にわかりやすく土や岩に適正があるようだった。


 と、そんな友人達と別れて、僕が何をしているのかといえば、次郎君と正則君の参戦に合わせて、二人の装備と、ついでに元春のブラットデア、三人それぞれの特徴に合わせた装備を揃えるべく、工房の地下にこもるソニアの下を訪れていた。


「それで、三人分の装備を作るって話だけど、どうするの?」


「基本的に三人とも安全重視でいきたいかな。元春と一緒でガチガチに防御を固めたブラットデアみたいな鎧がいいんじゃないかな」


 母さんに鍛えられているといえ、二人の戦力はまだ魔獣と戦うには心許ない。

 だから、なにはともあれ安全第一。

 下位竜種程度なら鎧の防御力で対抗できるくらいのものを用意したいと、そんなリクエストを口にしながら、僕は元春に次郎君に正則君とその性格を考えて、


「正則君が近接、元春が中距離、次郎が遠距離って感じで作ったらいいと思うけど」


 それぞれのコンセプトをそう決めると、空中に座っていたソニアは「なるほど、なるほど」と頷いて、


「まずは正則君って子の鎧が一番作りやすそうだね」


 近接戦闘の鎧なら単純にパワーと防御力に特化したものを作ればいいからね。

 なによりも防御特化の鎧というのは土魔法とも相性がいいから作りやすいんだろう。


「それで、その正則って子のデータはあるのかな」


「うん。ちゃんと取ってきたよ」


 それは戦っている最中に、アヴァロン=エラを上空から監視するドローンゴーレム『カリア』に記録してくれと頼んでおいた戦闘データ。

 ソニアは僕がパスした魔法窓(ウィンドウ)を覗き込み。


「蹴りを主体で戦うパワーファイターね。武器はいるのかな?」


「うーん、どうだろ。そもそも正則君の場合、蹴りっていうよりもほぼ本能で戦ってると思うんだよね」


 ソニアからの問い掛けに、僕は正則君ならこっちの方が適当かなと思える評価を口にしながらも、それと同時に、魔法の武器を組み込んだところで正則君が小器用に使いこなせるとは思えない。

 だから、可能な限りシンプルな機能がいいだろうと。


「正則君の鎧には土の魔法式を組み込むんだよね。それを利用して鎧に棘とか作ったりも出来ないかな」


 なんていうか、漫画とかでやられ役が使いそうな技だけど、正則君の性格を考えると合ってると思うんだよね。

 僕がそんなアドバイスを口にすると、ソニアは目の前にあった正則君のデータを横に退け。


「それはいいかもね。それなら本人の方でもいろいろと工夫できそうだし」


 ということで、正則君の装備はあっさり完成――かと思いきや。


「遠距離攻撃はどうする」


 まだ、それがあったね。


「一応、いま練習してもらってる魔法の中に〈石弾(ストーンバレット)〉を入れておいたけど、それ以上の魔法の扱いになると難しそうだから、どうしよっか?」


「そうだね。彼、ガチガチの戦士タイプみたいだから難しいよね」


 そう、正則君は生粋の肉体信奉者(フィジカリスト)

 そんな人間に複雑なイメージを必要とする強力な魔法を憶えさせようと思ってもなかなか上手くいかないだろう。

 しかし、対魔獣戦を考えると遠距離火力も必要になる場面もあるハズだ。

 だったら、それを両立させるような、なにかいいアイデアはないものか。

 僕は頭を捻り、思いついたのは――、


「ねえソニア、さっき言ってた土魔法で武器を作ったり出来ないかな」


「出来なくはないけど、どうして?」


「正則君って陸上部だからさ、投げ槍みたいなのを作って、パワーアシストの力で飛ばせばそれなりの威力になるんじゃないかなって思ってね」


 正則君が陸上部でメインでやっている種目は短距離だ。

 でも、前に、先生から勧められ、オクタスロンなる八種競技をやったことがあると言っていた。

 たしかその八種の中には槍投げみたいなのもあったハズ。

 だったら、ふつうに魔法を使うよりも石で槍を作って投げて攻撃したらどうだろうと、そんなアイデアを披露すると、ソニアは「フム」と腕を組んで、


「魔法に比べて発動までにワンテンポ遅れるけど、下手に憶えさせるより威力は出せるのかもしれないね。それに、岩で作り出す武器によってはナイフ投げとかそういう使い方も出来るだろうし」


 ナイフとか、そういう小物の扱いなら僕にも教えられる。

 ということで、正則君の鎧の仕様が今度こそ決定して。


「それで、次なんだけど、君の親友である元春の鎧には、前からリクエストされてた光学迷彩ってヤツを組み込もうと思うんだけど」


「そういえばそんなことを言ってたね。 でも、大丈夫なの?」


 元春にそんな魔法を与えたら、覗きとか、覗きとか、覗きとか、そういうことに使うんじゃないのかと、元春がつい手を染めてしまいそうな行為を心配をするんだけど。


「それなら大丈夫だと思うよ。彼の魔力じゃ長い時間は使えないだろうし、あっち(地球)側だと魔力の回復もまともに出来ないからね」


 元春の魔力は20そこそこだ。

 それくらいの魔力だと、光学迷彩は維持できて数十秒、さらに魔素の薄い地球側では魔力の自然回復はほぼ望めない。もしも、覗きの途中でもしもガス欠なんかを起こしたら、重い鎧というハンデを背負ってしまうのだ。

 だから、元春もそんなリスクを犯してまで犯罪行為に手を染めることはないのではないか、それがソニアの予想みたいなんだけど。

 ただ、それでもチャレンジしちゃいそうなのが元春なんだよね。

 とはいえ、母さんという存在がある限り、さすがに警察に捕まるようなことはしないかな。

 もしも元春が警察が捕まってしまった場合、母さんと千代さんが手を組んで、それはそれは恐ろしい罰が下されるだろうから。


「でも、地球側だと安全でもアヴァロン=エラなら使い放題なんだよね」


 そう、地球側では無理だったとしても、このアヴァロン=エラならほぼ無尽蔵に魔力が使える。

 なによりこのアヴァロン=エラでの反抗なら、母さん達の目が届きにくい。

 ということは、元春がその無尽蔵な魔力を利用して宿泊施設のお風呂除きをするのでは?

 僕は無駄な方向に知恵が回る元春の性格を考えて、そんな事態も懸念をするのだが、


「ああ、そっちも心配ないと思うよ。光学迷彩っていってもただ姿を消せるだけだからね。アヴァロン=エラに来るような人なら感知系の権能を持ってると思うから、すぐに気付くだろうし、ウチにはカリアやエレインがいるからね」


 光学迷彩はあくまで光学迷彩、たとえば狼系の魔獣からゲットできる〈嗅覚向上〉や〈気配察知〉の権能を持ってる人なら、意識しないでも透明になって近付いてくる人間がいることを把握することは難しくない。そして、いくら姿を隠したとしても、カリアやエレイン君の監視網からは逃れられないと。

 たしかにそれなら大丈夫かな。


「それと彼の遠距離攻撃はバックパックみたいに魔法銃を装備させて使わせようと思ってるんだけど、どうかな?」


 またロボットアニメなんかに影響されたのかな。おねだりするように空中でくるんと位置を直して聞いてくるソニアに、僕は『どうせ元春だし、それに、遠距離攻撃に手を取られないのはいいことだ』と、これにはあっさりと賛成を出して、


「最後に次郎だっけ? 彼の装備なんだけど。そもそも彼ってどんな戦い方をするんだい」


 空中でうつ伏せに状態なり、最後に残った次郎君のデータに目を落とし、難しい顔をするソニア。

 まあ、次郎君はワンダリングカースツリーと戦っていた時、ただ聖水を投げてただけだからね。それだけで判断するのは難しいんだろう。


「次郎君は自分からあまり前に出ることはないかな。

 頭を使って相手を罠に嵌める感じのタイプって感じだよ」


 母さんの訓練でも獲物を捕らえる時とかに大活躍をしていたというのが、酒井次郎君という人である。


「じゃあ、多少防御力を犠牲にして動きやすくした上で、闇か重力でトラップか……、

 できれば土や植物とかの属性の方が合ってると思うんだけど……」


 闇や重力といったら相手にデバフをかける効果が基本である。

 罠を作るのなら、落とし穴を作ったり、蔓に引っ掛けたりできる、土や植物の魔法の方が使い勝手がいいだろう。


「〈小さな世界〉の反応から見て、影の魔法を使うって手もあるけど、影の魔法は地形や時間に左右されるところがあるからね」


 影を操る技術といえば、漫画なんかでは強力な能力として一ジャンルを築いているが、現実には、戦場に影が多くなければ、その力を十全に発揮できないピーキーな能力だ。

 なによりも、荒野ばかりで影が少ないアヴァロン=エラとはあまり相性がいいとは言えない能力である。

 まあ、それも闇の魔法なんかを併用して、いろいろと工夫を凝らせば、普通に使える力になると思うのだが、それならば純粋に闇の魔法を鍛えた方が効率がいい。


「となると、次郎君は狙撃に特化させた方がいいのかな。スナイパーライフル型の魔法銃で闇の魔弾を放って視界を奪うとか?」


「そうだね。彼には【ハンター】の実績もあるみたいだし、重力に適正があったのなら銃の固定なんかにも応用できるだろうしね」


 魔法銃は反動が殆どない武器だけど、空間的に座標を指定できる高度な重力を使うことができるようになれば場所問わず正確な狙撃が行える。

 ということで、次郎君には遠距離特化の武装を用意するとして、

 ただ、魔獣なんかに近付かれた場合の対処を考えておきたい。

 だけどそれは、次郎君が持つ回避能力と、鎧のアシストを上手く使えばなんとかなるかな。

 取り敢えず、形だけは作ってみて、後はみんなの使い心地を聞いて調整すればいいかな。


 そんな感じで大体の設計も決まり、それぞれの装備の製作に取り掛かることになるのだが、おおよそのコンセプトさえ固めてしまえば後は大きな問題はないだろう。

 何故なら、既に元となるブラットデアはあるのだ。

 後はそれを改造(いじ)って、それぞれの専用装備にしてしまえば一応は完成になる。


 しかし、鎧の性能は別として、これはマリィさんも言っていたことだが、ブラットデアの見た目があまり良くない。

 鎧を装備した三人の見分けがパッとつれられるという観点からも、みんなの鎧を別のデザインにすべきだろう。

 という訳で、三人それぞれに鎧のデザインを変えていくのだが、


 まず最初に、ベースとなる元春の鎧は、そのまま魔鉄鋼(ミリオン)の風合いを生かして、要所要所にアダマンタイトを砕いた粉で補強を施した赤錆色の鎧を――、


 次郎の鎧は細身に仕立て直したブラットデアを素体にミスリルメッキを施し、そこにムーングロウで魔法式を書き込んでシックな装いに――、


 そして、正則君の鎧はブラットデアを素体にエルライトメッキを施し、キンキラキンの鎧にしようと思ったのだが、黄金の鎧はマリィさんからの苦情が来そうだったので、元春とはまた別でアダマンタイトの粉とミスリル粉、それを世界樹の樹液などの素材を混ぜ合わせ錬成、ワインレッドの塗料を作り、それを塗装することで完了とした。


 そんなこんなで三人が魔法修行をしていた数時間の間に、工房のエレイン君を総動員して、それぞれ決めた仕様に従って、改修や魔法式の付与、補強を行い、三人が帰宅する前にお披露目となるのだが――、


「おお、スッゲー」


「なかなか出来ですわね」


「モノトーンな感じでいいですね」


「つか、俺のだけあんま変わってなくね」


 マリィさんを含めた他のメンバーの評判は上々だが、元春は不満そうだ。

 しかし、ブラットデアという名前を冠するにふさわしい仕上がりとになると魔鉄鋼(ミリオン)が持つ赤錆色の風合いは捨てきれなかったのだ。

 だから、ここは元春の不満はスルーして、


「因みに元春の鎧がブラットデア改、次郎君のがフレームレイブン、そして正則君のがクリムゾンボアって名前になったから」


「カラスにイノシシか……、俺のが一番カッチョイイな」


「うぐっ、なあ虎助、俺の鎧の名前、もうちょっとどうにかならなかったのかよ」


 僕が名前を告げると、元春がこれに関してはブラットデアが一番だとばかりに鼻を鳴らす。

 でも、やはりマイナーな呼び方だけあってゴキブリとブラッドデアが繋がらないんだろう。バベルも機能しないようなので正則君がちょっと不満そうにいうんだけど、ここでその意味を知っている次郎君がニヤニヤと笑い。


「まあまあ正則君、赤いイノシシそう悪いものでもありませんよ」


「イノシシには強力な魔獣にもいますからね」


「……たしかに言われてみると悪かねぇか」


 悪い顔をした次郎君とマリィさんに指摘されて改めて想像してみたのだろう。正則君は顎に手を添えしげしげと呟き、その横で次郎君が、


「僕のフレームレイブンっていうのはどういう意味なんです?」


「ああ、それはね。鎧の各所に施された銀色の魔法式が、地の黒と相まってゲームとかで使われるワイヤーフレームみたいに見えるから、そう名付けたんだけど……」


 気に入らなかったかなと僕がその名前の由来を教えると、次郎君が「成程」と納得の唸り声をあげ、元春がちょっと恨めしげな目で僕を見てきて、


「なあ、それ、俺のよりカッチョイイ感じになってんじゃんかよ」


「いや、そう言われても、次郎君の鎧は他の二人の鎧に比べるとちょっと防御力が低いから、安価で効率的に強化をするならこういうデザインになっちゃうんだよね」


 うん。これは言い訳ではなく本当のことで、遠距離特化のフレームレイブンは他の二領の鎧よりも機動力に特化していて、その強化にと微量のムーングロウが魔法式として要所要所に配置されているのだ。

 だから、狙ってこのようなデザインや名前になったのではなく、単純に性能とコストパフォーマンスの両立を求めた結果、そうなったのだと懇切丁寧に説明すると、元春も少し不満そうにしながらも一応は納得してくれたみたいだ。


「だったらよ。今度、俺の鎧にもそういうの入れてくれよ」


「いいけど。あんまり高い素材を使うのならお金を取ることになるんだけど……」


「……うん。そこは、マールさんとこの仕事で相殺できるようなヤツを頼むぜ」


 本当に調子のいい友人だ。

 でも、元春がマールさんのところで役に立っていることは紛れもない事実。

 元春には、その内、前から希望していた光学迷彩のような機能を搭載して、いろいろとデザインを変えられる仕掛けを施してあげるということで納得してもらった。




◆◆◆おまけ◆◆◆




「でもよ。この鎧どうすんだ。

 このまま俺等が持って帰っても置くところなんてねぇし、店で預かってくれるのか?」


「ああ、それならこれを使ってよ」


「なんです。このPALSのアクセサリーポーチみたいなものは?」


「アイテムバッグだよ」


「アイテムバッグというと、ゲームシステムにありがちな無限にものを詰め込むことのできる魔法の道具ですか?」


「さすがに無限とはいかないけどね」


「そりゃすっげぇな。

 つか、前にモトが温泉で鎧を出したのもこれかあ」


「おうよ」


「温泉で鎧って、元春、また何かをやらかしたの?」


「あれはしゃーなかったんだよ。なにしろ命の危機だったからな」


「そうだな。あれはヤバかった。まさかたかが覗きごときで命の危機に陥るとは思わなかったぜ」


「ああ――、うん。いつもの感じね。

 面倒そうだから詳しい話は聞かないよ。

 で、もう一つこれなんだけど……」


「本ですか?」


「でも、なんにも書いてねーぞ」


「もしかして魔導書ってヤツか?」


「正解」


「魔導書ですか。

 魔法の練習とかに使う物ですか?」


「これはそういうのじゃなくて、電子書籍リーダーに近いんじゃないかな」


「ええと、どういうことです?」


「この本は他の本を食べさせることができるんだよ」


「本に本を食べさせる?」


「うん。挟み込むことで、その本を取り込んでいつでも情報が取り出せるようになってるよ」


「たしかにそれは確かに電子書籍リーダーのようなものですね。

 それで、これをなぜ僕達に?」


「それはね。これがワンダリングカースツリーの素材から作ったものだからなんだよ。

 今日ゲットした素材の代わりに渡そうと思って」


「成程、しかし加工代とかいいんですか、鎧もいただいてしまいましたし」


「それはワンダリングカースツリーの素材と相殺にするよ。

 大きい樹だったこともあって、それなりに価値があるものだったからね」


「そうですか。それでもいただき過ぎのような気もしますが、虎助君がそれでいいのならそうしますよ」

◆ちょっとマニアックかもしれない用語解説。


 PALS(パルス)Pouch(ポーチ) Attachment(アタッチメント) Ladder(ラダー) System(システム))……米軍のネイティック兵士センターで開発された装備品の取り付けシステム。バックバックやタクティカルベストに後付けで小さなアクセサリーポーチなんかをつけたりできるシステムの事。別名:MOLLE(モール)システム。


 ※ちなみに、次郎がこんなマニアックなワードを使っても、元春などからツッコミが入らないのは彼等がイズナの訓練を受けていて、ある程度、そっちの知識を持っているからです。


◆マジックアイテム解説。


〈ブラットデア改〉……【G】の実績を持つ元春が持つに相応しい赤錆色の鎧。ただその耐久力は名前の由来となった【G】とは段違いで、どちらかといえば甲虫のそれのような堅牢さを持っている。パワーアシスト機能が搭載され、装備者の動きに合わせて、その戦闘能力を数倍にするシステムが組み込んであり、他にも魔弾を放つバックパックや光学迷彩など、どこぞの思考戦車並の機能が詰め込まれている。


〈フレームレイブン〉……黒い下地に銀色のラインが入ったスマートな鎧。装甲を薄くして機動性を高めた鎧。素体はブラットデアであるが、デザインが大幅に変更され、科学忍者というか、使徒になったどこぞの団長さんのような鎧となっている。鎧に引かれたラインそれぞれが闇の魔弾の魔法式となっており、魔法銃を装備することによって射程距離が数キロにも及ぶ特殊な暗闇弾を放つことが出来る。


〈クリムゾンボア〉……無骨なデザインの真紅の鎧。鎧の表面積の殆どをパワーアシストに関する魔法式で埋めることによって、機動性・耐久性を高いレベルで両立させている。汎用性の高い土の魔法式が刻まれており、土壁を作ったり武器を作ったり出来る。


〈暴食の魔導書〉……挟み込んだ書物を食べて取り込むことができる魔導書。元となった本は魔素に還元されて暴食の魔導書の糧となる。もともとは知恵ある樹木系の魔獣を素体として生み出すマジックアイテムだったが、魔導パソコンであるインベントリを融合させることによって、その容量は国会図書館を軽く上回る程となった。その他にも、浮遊能力があって手が疲れない。魔導書そのものに発光能力があり暗い場所でも読書が出来るなどと、虎助の発案により快適な読書ライフを送ることができる機能が搭載された。


※紙の本と同じように使える電子書籍リーダー。現実に存在したら自分なら即買いします。電子書籍も悪くはないのですが、目が疲れるとかショップによって無い本があるとか、まだまだ不満な点は多いですからね。

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