テュポン
その人は突然現れた。
誰かが急にやってくるなんてことなんて、このアヴァロン=エラにとってはいつものことであるのだが、問題はその誰かさんのサイズだった。
僕と元春がアヴァロン=エラに降り立った直後、ゲートにひときわ大きな光の柱が立ち上がったと思いきや、そこにモルドレッドよりも遥かに大きな巨人が佇んでいたのだ。
なんだろう。この前のディタナンといい、異世界ではいま空前の巨人ブームなんだろうか。
うん。突如現れた大巨人に軽く現実逃避してみたりするが、ゲートに駆けつけたのなら、まずこれを言わないといけないだろう。
「いらっしゃいませ」
そして――、
「なぜ全裸なんでしょう?」
そう、その巨人は真っ裸だったのだ。
前に修学旅行で見に行ったスカイツリーが丁度こんな感じだったかな。
大き過ぎてお顔がよく見えないのだが、筋骨隆々の体にワイルド過ぎる一部分。
マリィさんや魔王様がまだご来店していなくて本当に良かった。
もしも、この場にマリィさんが居た日には、問答無用で極大の火炎弾が大事な部分に撃ち込まれ、決戦の火蓋が切られていたなんてことは、それこそ火を見るより明らかだったからだ。
因みに僕と一緒にアヴァロン=エラにやってきた元春は「包○だぜ。○茎。あんなデッケーのに可哀想だよな」とか言って笑い転げている。
いつもならすぐにでも『おいおいヤベーだろ』とか『逃げようぜ』なんて言い出すところだろうが、どうも、いきなり現れた全裸巨人という規格外の存在に唖然となったところに、それがぶら下がっていたものだから、不意打ち的にツボに嵌ってしまったみたいだ。
踏み潰される危険があるから、正直やめて欲しいところではあるんだけど。
というか、そもそもこの件に関しては、元春もそれは人のことは言えないんじゃないかな。
そんな皮肉が脳裏を掠めるが、それを言ってしまうと、真性だのとなんだのと、また面倒なことを言い出しかねないのでここはぐっと我慢。
殺されても仕方がない友人は放って置くとしてお客様の反応はというと。
「――――、――――、――――」
うん。なにを言っているのかさっぱりわからないな。
口までの距離が遠すぎるのか、それとも声が独特の喋り方の所為なのか、バベルが上手く言葉を拾えないようなのだ。
ここは失礼かもしれないが正直に言ってあげた方がいいだろう。
「すみませーん。なに言ってるのか聞こえないんですけど――。もうちょっと近くで聞かせてもらってもいいですか――」
こんなことなら拡声器のような魔具を用意しておくんだった。
そう思いながらも叫んだ声は、どうにか大き過ぎるお客様の耳に届いたようだ。
ぐわっと腰をかがめた全裸の巨人が仁王様のような顔をしてこう言ってくる。
「お前達には二つの権利がある。我と戦って罰を受けるか、我と戦わずして罰を受けるかだ」
ん? 何を言ってるんだろうこのお客様は?
「ええと、それはどういう意味でしょう?」
いきなりの物騒な発言に、『もしかしなくても元春の声が聞こえていたとか?』と、そんなことを考えてしまったのだが、どうも違うみたいだ。
「神の試練だ」
神の試練?
「あっ、もしかして神獣様ですか?」
「そうだ。ルナに言われて試練を与えにきた」
人の姿だったからピンと来なかったと聞く僕にその巨人が答えてくれる。
ルナというのはたしかテンクウノツカイの名前だったハズだ。
そういえば、前に来たエンスウも、彼女にここのことを聞いてやって来たと言っていたな。
つまり、彼も同じようにここにやって来たということだ。
正直、僕としては神獣の出す試練に、そこまでの興味はないんだけれど。
なにはともあれ、話が通じる事とあらば、改めてこれを伝えないわけにはいかないだろう。
「えと、とりあえず、神の試練を受けるかどうかは置いておきましてですね。
まずは、その、色々と隠した方がいいと思います――けど、なにかご用意いたしましょうか?」
「隠す、だと――、何のことだ?」
直接的な表現は濁しながらも、股間を隠すものを用意するかを問う僕に、セクシー女優ばりのM字大開脚を決めた巨人のお客様が首をひねる。
うん? この反応――、自分の状態に気が付いていない?
もしくは裸で暮らすのが日常となっているのかも。
そういえば、テンクウノツカイことルナも、オレンジ色のヒヨコことエンスウも、人間の姿になった時はロクな衣服を身に着けていなかった。
もしかするとこの巨人も、神獣というだけに何らかの動物が変化した姿なのではないか。
しかし、どちらにしても、この大きさの男の人の裸を真下から見上げるなんて苦行を続けさせられていては、僕達のSAN値がガリガリと削られてしまうだけだ。
ここは平静を装って――、
「はい、その――、大事な部分が丸見えになってしまっていますので、隠してもらえるとありがたいと思いまして」
我ながら何を言ってるんだろうと思いながらも、僕がお客様の下半身にぶら下がる御神木のようなソレを指差すと、視線を下げたお客様が「はうぁっ」と可愛らしい(?)声をあげて股間を隠す。
途端に吹き荒れる防風。
ちょっと素早く動いただけで下級の風魔法くらいの風を起こせるなんて、さすがは神獣といったところか。
そして――、
「なぜ俺は裸になっているのだ」
「なぜと聞かれましても――」
突然の風をどうにかこらえた僕がそんなこと分かる訳がないと答えようとしていると、手元にポーンと一つのメッセージが立ち上がる。ソニアからのメッセージだ。
憤慨が滲む文面を読むに、ソニアはゲートでのトラブルを察知して裸の大巨人を目撃してしまったようだ。さっさと股間を隠すようにと、とある魔法式が添付されていた。
因みに彼が裸になってしまった原因は、もともと彼が裸であった場合と、その巨体に対して転移に使った次元の歪みが小さ過ぎて、彼が身につけていた装備が次元の歪みに引っかかり、次元の狭間に放流されてしまったのではないかという二点が考えられるそうだ。
僕はそんな説明を合わせて話してあげた上で、股間を隠すべくメッセージと共に送られてきた魔法を発動していいかと聞いてみると。
やっぱりと言うかなんというか、彼が裸になってしまった原因は後者の理由が正解だったみたいだ。
さすがの神獣も全裸と指さされて、そのままでいるのは気恥ずかしいらしい。魔法を使う許可が降り、僕はソニアから送られてきた魔法式を発動させる。
すると、僕の手の平から光球が浮かび上がり、その光球を問題の部分に投げつければ魔法の効果が発揮される。
ちょっと言葉にし難い部分にぶつけられた光球は、不自然なほど真っ白な光の円へと拡大、無事に巨人な彼の巨大なソレを覆い隠せたみたいだ。
そして、ホッとしたような、でも、微妙に気まずい空気が流れて、
「ええと、何でしたっけ?」
「あ、ああ、お前達には二つの権利がある。戦って罰を受けるか。戦わずして罰を受けるかだ」
仕切り直すように訊ねかけた声に大巨人が先に行った文言を繰り返すのだが、真面目な時に聞いたのならその宣言は特別なものとして受け止められていただろうそれも、あんなことがあった後では、いや、目の前に不自然な光で股間を隠す大巨人がいたとしたら、少々緊張感に欠けてしまうのはしょうがない。
取り敢えず、ここに留まられてしまうとやって来たお客様のお目汚しになってしまうということで、彼には不本意かもしれないが、古代樹の伐採が進んでいるゲートから西の広場に移動してもらうことにする。
そろそろマリィさんが来るかもしれないからね。
そんな移動の最中、聞いた話によると、彼の名前はテュポンというそうで、神が作りし最大最強のバケモノだそうだ。
どこかで聞いた名前だなとインターネットで調べてみると、どうも彼はギリシャ神話に出てくる大怪獣にして、多くの魔獣の始祖にあたる存在として語られているらしい。
あわせて検索をかけていた万屋のデータバンクによると、各世界でも常勝無敗の破壊神として知られている存在となっていた。
「それで、そんな強い神獣様がどうしてこんなところへ来たんですか?」
「ここにくれば敗北が知れるということで来てみたのだ」
やはり魔法によって隠れているとはいえ、裸というのは落ち着かないのだろう。テュポンがやや内股気味で答えてくれる。
その姿は神獣としての威厳もなにもなく、恥ずかしがっている時点で既に負けているのではないかとも思えなくもないのだが、そんなことを言ってしまっては常勝無敗として知られる彼を傷つけてしまう。
だから、そこ、「常勝無敗(笑)」とか小声で言わない。
僕は元春をジトッとした目線で注意しながらも「戦わないという選択肢は選べませんか」と訊ねてみると。
「我が求めるのは闘争のみ。 ただ、あくまで今回は神の試練ということになっている。死ぬことはない。安心しろ」
テュポンはそう言うのだが、よく聞くと、リスクが無い訳ではないらしい。
なんでも、テュポンに勝負を挑み、負けた場合は、その罰として去勢されてしまうというのだ。
どんな理由でそうなるのかは分からないが、彼には彼の特殊な性癖があるらしい。
すると、そんな条件を聞いた慌てたのがこの男――そう、元春だ。
「おいおい、ヤベーんじゃねーのか。去勢とか最悪だろソレ」
うん。できることなら僕もそうなりたくはないけれど、だからといって『神の試練を受けません』と言っても、テュポンさんは納得してくれないんじゃないかな。
「それにそもそも勝つだけなら多分そんなに難しくないんだよね。
ただ、これをやっちゃうとテュポンさんにトラウマを植え付けちゃうかもしれないのがネックなんだよ」
「ホウ、面白いことを言ってくれる。我を前にして随分な自信だな」
囁くように元春に言った僕の発言に大きく反応したのは、もちろんテュポンである。こんななりをして意外と地獄耳だったらしい。
もしかすると、最初から元春の発言も全部聞こえていながら、あえて無視していたのかもしれない。
いや、あの発言が原因で去勢なんて話になっているのかも。
ジロリ。迫力ある表情で言ってくる。
すると、無駄に迫力があるテュポンの視線に晒された元春が、
「おいおい。虎助、なにテュポン様を挑発してんだよ」
いやいや、それを君が言うのかい。
それにテュポン様って――、さっきまでの態度と随分違うじゃないか。
だが、そんな一方で、僕の自信過剰とも思える態度に、長年の付き合いから何か感じるものがあったのだろう。
「で、お前がそこまで言うってことは、相当自身があるんだよな」
「そうだね。僕が自身があるというよりかは、取り敢えず、これを見てもらえばわかると思うよ」
コソッと聞いてくる元春に僕がパスしたのはソニアから届いたメッセージだ。
そこには裸で転移してきたテュポンへの対応だけでなく、髪の試練を受けた後、どんな展開になるのか、予想される流れから、その対応策までもが幾パターンか用意されていた。
すると、それを見た元春は、さっきまでの態度はどこへやら、
「ああ、これなら本当に楽勝なのかもな」
軽口を零し、
「ほう、そこまで自信があるのなら闘争を――」
テュポンからは戦えとばかりの言葉と殺気が飛んできて、
でも、その迫力は母さんに比べて少し弱いかな。
テュポンからの圧力は見た目ほど大きなものではなくて、元春もソニアの作戦に勝機を感じたのだろう。わりと平気なご様子だ。
「それでどうするの?」
結局、元春はソニアの作戦を見てどうするのか、それを訊ねる僕に、元春は少し悩むように腕を組んで、
「ここのオーナーが立てた作戦だからな。俺もそろそろ【神獣の加護】ってヤツが欲しいところだしな。いっちょやったるか。『それに、最悪去勢されても、エリクサーを使えば治るんだろ』」
最後、わざわざ念話通信で確認メッセージを送ってくる元春。
どうやら覚悟は決まったらしい。
そこまで考えてのことなら、僕の助かるし問題は無いだろう。
僕は一つ、深い息を吐き出して、「うん」と頷くと、テュポンを見上げて、
「わかりました。一応聞いておきますけれど、本当にこのままでいいんですね」
装備なしでも神の試練として成り立つのか? そんな心配を向ける僕に、テュポンは「うむ」と気にした様子はないようだ。
たぶん自分の力の相当の自信があるのだろう。装備ゼロという完全に不利な状況だとはいえ、たかが人間二人に倒されるなんて考えてないようである。
しかし、それは完全なるおごりだった。
この時点で僕達の勝利はほぼ決まったようなものである。
「じゃあ元春。これを――」
僕が近くにいたエレイン君の口を通じて送られてきた魔法銃を元春に渡す。
「ふ~ん。これがそうなのか。デザインは店で売ってるヤツと変わんねーんだな」
見慣れた魔法銃の形に元春はそんな感想を言いながらも、その口元にはニンマリと悪い笑みが浮かんでいた。
「まあね。重要なのはカートリッジ型のインベントリにインストールされてる魔弾の方だから」
そして戦闘の準備が整ったところで、改めて戦いの意思と形式を確認し、お互いに百メートル以上の距離を開ける。
そして、僕はともかく、元春はもしもの場合に備えて魔動鎧ブラットデアを装備して、お互いに構えて、
「では参る」
ズシン。たった一歩で数十メートルの距離を詰めてくるテュポン。
その巨体から恐ろしいまでの威圧感が溢れ出す。
もしも、これを受けるのが普通の人間だったとしたら、その威圧感だけで気絶していたのかもしれない。
しかし、僕達はこういう威圧感に慣れていると、母さんによる特訓によって慣らされていると、そのまま即時に逃げを打ち、魔法銃を乱射する。
撃ち出される無数の魔弾は全て風の魔弾。
その核になっている魔法は〈息子殺し〉というどこかで聞いた名前の魔法である。
そう、僕達が連射する風の魔弾は、エルフの男達から『悪魔め』という最高の褒め言葉を引き出した〈息子殺しの貞操帯〉を中核とした魔弾なのだ。
それを、あらかじめ用意しておいたマーカーに向かって飛んでいく魔弾として魔法構築しているのだ。
因みにそのマーカーというのは股間を覆い隠している謎の光のことである。
戦いは始まる前にもう終わっていた。
股間を覆う光を目印に飛んでいく風の魔弾。
テュポンはそんな魔弾の群れに対して「小癪な」と裏拳を放って払い除けようとする。
しかし、それはあまりいい手とは言えなかった。
テュポンに薙ぎ払われた魔弾が接触の瞬間に衝撃波を撒き散らしたのだ。
衝撃波を受けた魔弾がバラけ散る。
だが、その魔弾には自動追尾の機能が付与されていて――、
一度は散ってしまった風の魔弾が四方八方からテュポンの股間に襲いかかる。
テュポンはすぐに魔弾の特製を理解して、腕を振り回すが、神獣とはいえ、彼からしてみたら極小の魔弾を全て撃ち落とすのは難しいだろう。
幾つかの魔弾がテュポンの攻撃的防御をすり抜けて、目標への着弾を果たす。
直後に発生するのは、先程と同じエアーインパクト。
これがテュポンの急所に直撃したとなればどうなるのか、それは衝撃を受けたテュポンの表情を見れば一目瞭然。
「はうぁっ!!」
股間で弾けた衝撃に思わず内股になるテュポン。
男として彼が受けた痛みは想像できる。
だが、テュポンにその痛みの余韻に浸っている時間はない。
そう、テュポンに迫る魔弾は一発だけではないのだ。
テュポンが怯んだ隙にとばかりに次々と魔弾が股間に吸い込まれていく。
空気の爆裂が巻き起こる度にテュポンの顔が苦悶に歪んでいく。
しかし、僕達はその表情に安心して攻撃の手を緩めることはない。
そうなのだ。相手は常勝無敗を誇る大巨人。神獣なのだ。
僕達は彼が降参するまで撃つのを止めない。
アヴァロン=エラの異常な魔力回復効果を背景に魔弾を撃ち出し続ける僕と元春。
その全ては光の覆われるテュポンの急所に向かって飛んでいき、着弾と同時に衝撃を撒き散らす。
その一発一発はテュポンに直接的なダメージを与える力を持っていない。
しかし、その全てがとある目標へと飛んでいき、浸透する衝撃を発生させるとなれば、テュポンもたまったものではないのだ。タマだけに。
ガードを固めてやり過ごそうとするテュポン。
「オラオラ。おかわりはまだまだあるぜ」
その一方で、元春が楽しそうに――、それはもう本当に楽しそうに。魔法銃をぶっ放す。
ほぼ無限に供給される魔弾に対してテュポンはただただ耐えるしかなくなっていた。いわゆる『ずっと俺のターン』状態だ。
「待て――」
「戦いの最中に待ったは無しだろ」
股間を守るようにうずくまるテュポンの「待った」を元春が魔弾を追加することで却下する。
うわぁ。ノリノリだな。
今度は僕の方に助けて欲しいような目線を飛ばしてくるテュポン。
だがしかし、
「すみません。上司命令なんです」
ソニアはゲートにつめるエレイン君からの緊急連絡を受けて、全体を把握すべくカリアが誰が来たのか気になって汚い絵面をドアップで見せられてしまい、相当気が立ってるみたいなのだ。
そう、これはソニアからテュポンに対するお仕置きなのだ。
オーナーからの要請を受けては手心を加えるわけにはいかないのだ。
少し可哀想ではあるのだが、これが戦いなんだよね。
僕も手は抜けないと風の魔弾を連射する。
それから数分間、常勝無敗の神獣のプライドか、テュポンは亀のように固まって僕達の攻撃に耐えていたのだが、さすがに尽きることのない弾幕に防戦一方となる戦いはこたえたのだろう。
最終的に「ぬぅ、わかった。こちらの負けだ。攻撃を止めてくれ」と、テュポンからの泣きが入って決着と相成った。
彼の敗因は自分の力を過信しすぎたことによる準備不足。
相手が矮小な人間だと、威圧で相手の足を止めて一撃を放てば終わりだと、装備がなくても勝てると思ってしまったことがいけなかった。
腰巻きの一つでもあれば、結果はまた違ったものになっていたかもしれなかったのだ。
そして、彼の最大の敗因は一人の少女を怒らせてしまったこと。
彼女にその小汚いものを見せたその時点で彼の運命は既に決まっていたのだ。
◆【神獣討伐】…………テュポン:〈大怪獣〉〈大物喰らい〉〈子孫繁栄〉
◆テュポンに関するアレコレ。
作中ではスカイツリーが例としてあがっていますが、テュポンの大きさは約350メートル。東京タワーと同じくらいという設定です。
某巨人漫画でいうと、一番おっきな巨人が80メートル、M○○星雲からやって来た光の戦士が40メートル前後だそうですので、そうとう大きい設定になりますね。
因みにモルドレッドやディナダンは主人公巨人(もしくは機動○士)と同じくらいです。
光の戦士の縮尺はいろいろと間違っている気がしますが……。
あと、ナニとはいいませんが、一部に縮尺がおかしいのではないかという表現が出てきますが、ダビデ像などギリシャ彫刻を鑑みて小さめという設定になっているのであしからず。
そう、テュポンがいかに最大最強の存在といわれているとはいえ、全てがそうであるとは限らないのです。
因みに普段のテュポンさんは裸族ではなく、有名RPGに出てくる鉄の巨人みたいな全身鎧を身に着けています。しかし、服は着ていません。裸足で革靴を履くようなものですね。
いえ、裸エプロンのようなものでしょうか。
◆追記。
股間を狙われて地獄の苦しみを味わうのはほぼ人間だけの特徴だそうです。
因みにテュポンの神獣形態は、翼を持ち、肩からは百の蛇の頭が生えていて、下半身は――というか太ももから下が蛇になるだけと、神話ベースの設定になっていますので、たとえ神獣形態になったところで結果は変わらなかったように思われます。
そして、テュポンは不死の怪女であるエキドナとの間にケルベロスやらヒドラやらキマイラなどといった怪物の子供を多数もうけたということになっているそうです。子孫繁栄?