●とある義姉とへっぽこ魔女の冒険
◆今週の二話目。久しぶりの登場の二人です。
場所は関東の北部にある赤城山、トレジャーハンターを自称する間宮志帆の姿はその薄暗い山の中にあった。
志帆が何故こんな山奥にいるかというと、それは徳川埋蔵金を探しているからに違いない。
徳川埋蔵金? そんなものを真面目に探そうとする人間がいるなんて――、
おそらくこの話を聞いた大多数が志帆の挑戦を鼻で笑うことだろう。
しかし、志帆はいたって大真面目。そしてお宝発見に関する勝算があった。
それは、つい一ヶ月ほど前のこと、義母による理不尽な特訓により身に付けたとある超常的な技術を身に着けていた。
その技術の名称は魔法。
志帆は今まで見つかっていなかったお宝も、この魔法の力を上手く使えば、探し出すことが可能なのではと考えたのだ。
そして目的を定めると即行動というのが志帆という人物である。
志帆は魔法の先達である義弟の虎助から宝探しに使えそうな魔法を聞き出して、それらを覚えられる道具を買い占めると、そんな魔法の数々を冒険仲間である佐藤タバサに覚えさせ、今回のトレジャーハントに臨んだのだ。
「ほら、キビキビ探しなさい」
「も、ひ、人使いが荒いですよ」
山中に響く志帆の激にタバサが悲鳴じみた声を上げる。
だが、志帆の厳しい声が緩むことはない。
「いいから、さっさと探査魔法を使いなさい」
志帆の命令を受けて、涙目のタバサが山道で持ち歩くには不釣り合いな大きな箒に込めていく。
「〈魔響探査〉」
発動させた魔法は魔力を使った音響探査。
発せられた魔法名に乗って山吹色の波動が周囲に広がる。その波動が魔法の発動と同時に込められたイメージに従い、魔法の範囲に隠されているお宝を見付け出す。
「それでどうなの?」
「は、反応ありました。あああ、あっちです」
志帆に対する恐怖なのか、それとも生来持つ弱気な性格が故か、言葉をばたつかせるタバサ。
そんなタバサの誘導の従い、志帆は雑然と生える木々の隙間を縫うように緩やかな山の斜面を降りていく。
そうして約三十分、〈魔響探査〉で目標の位置を確認しながら道なき道を進み、ついに反応がある地点に辿り着く。と、
「じゃ、掘り返して」
「さ、さっきから私しか働いてないような……」
「何か言った?」
「なな、なんでもありません」
さすがに人使いがあら過ぎるのではないか、当然とばかりに出された命令に、タバサが控えめな抗議の声を上げるが、志帆は有無を言わさぬ迫力ですぐに作業に取り掛かるようにタバサを睨みつける。
こうなってしまっては弱気なタバサに抵抗の術はない。
タバサは万屋特製の魔力回復薬を煽りながら、探査と掘削の魔法を併用して、反応があった地面を掘り返していく。
それから約半日、チャポンチャポンを通り越して、タバサのお腹がぽっこり膨らんできた頃、ついに目的のお宝がお目見えする。
「千両箱ってやつかしら?」
「そ、そうですね」
それはまさしく千両箱だった。表面はボロボロに風化しかけてはいたものの、その重厚な作りは土の中に埋まっていてもきちんと原型を止めていた。
「っていうか、アンタ。感動が薄いわね。お目当てのものが見つかったのよ。もっと喜びなさい」
「そんな事を言われましても――」
せっかくお目当てのものが見つかったのにイマイチ反応が薄い。志帆はタバサの反応に口を尖らせる。
一方タバサはというと、魔法の連続使用による疲労。魔法薬の過剰摂取からくる気持ち悪さ。そして、尋常でない量の魔法薬を摂取したことによる尿意により、宝物よりも休憩を――、その前におトイレをと――、探しものが見つかったのなら、すぐにでもその辺の茂みに駆け込みたいというのが本音だった。
しかし、タバサに自由な行動は許されない。
「開かないわね。佐藤お願い」
困った時のなんとやら――、出来ないことがあるとすぐに自分に命令をしてくる志帆に、タバサは表向き笑顔を浮かべてはいたものの、内心ではかなりうんざりとしていた。
だが、逆らってしまえば何をされるか分かったものではない。
志帆の本質が日本一有名なガキ大将と同じものだと知るタバサは、今にも決壊しそうな膀胱に足をモジモジさせながらも、地球式の詠唱を短く唱え、覚えて間もない〈解錠〉の魔法を発動させる。
すると、サビも泥も同化したような南京錠が軋音を立てて崩れ去り、志帆が喜び勇んで千両箱を開ける。
しかし、箱の中に入っていたのは――、
「仏像?」
千両箱の中に入っていたのは仏像だった。やはりというかなんというか、風化した千両箱の隙間からは少なくない泥が流れ込んでおり、それに埋もれるようにしてポツンと一体の仏像が千両箱の中に横たわっていたのだ。
「ハ、ハズレですか?」
「待って、それは素人考えよ」
また一から探索のやり直し?絶望感すらも漂うタバサの声を志帆が否定する。
志帆はまかりなりにもトレジャーハンターだ。この道に進むと決めてから、少しばかりではあるが仕事に役立ちそうな知識を溜め込んでいた。
志帆はそんな知識の中から、千両箱に入れられていたからとはいえ、数百年もの間、泥に浸かっていた仏像がきれいな形で現存していることに多少の違和感を覚えたのだ。
「金で出来てるとか?」
「き、金でできているなら、もも、もっと重い感じになると思うんですけど……」
長い年月、決して良好とはいえない環境に晒され、基本、黒く煤けてはいる仏像だったが、一部には金の地肌が見えているところがある。
志帆は期待を込めて金で作られている仏像なのでは?と指摘するのだが、タバサは志帆がひょいと片手で持ち上げているところを見て、常識でもってそれを否定する。
すると志帆はムッと顔をしかめて、
「じゃあ、佐藤にはこれがなんなのか分かるっていうの?」
「え、ええ、ええっと、一応、調査の魔法をかけてみますね」
機嫌を急降下させる志帆。
そんな様子を見たタバサが、このままでは自分の身が危ないと、急ぎごく小規模な魔響探査を発動させる。
すると、その魔法により、仏像の内部に何かがあることが判明。
それを聞いた志帆は機嫌を直し、
「ふぅん。要するにこの仏像はカモフラージュだったってことね。期待できるじゃない」
そう言って、くるくると仏像を回し、何か仕掛けらしいものがないかと探すのだが、開け口のようなものは見付けられず、
「ねぇ、佐藤――、これを壊さずに取り出す魔法ってのはないの?」
「こ、虎助君が使う空間系の魔法なら簡単だと思うんですけど、わ、私には使えませんし……」
ここでも志帆はタバサの魔法に頼ろうとする。
だが、タバサにも使える魔法と使えない魔法は存在する。
志帆はタバサからの返事に「使えないわね」と吐き捨てながら思案して、
「底に穴を空けられる?」
「ハ、ハイ。それくらいなら出来るかと――」
この仏像が値打ちものだったら場合、壊してしまったら後悔するだろう。
ならば、せめて目立たない裏の部分に穴を開けけるのがベターではないか。
志帆のリクエストを受けてタバサが素早く土の初級魔法を発動。仏像の足裏に小さな穴を開ける。
そして、仏像の底に開けられた穴から取り出されたそれは――、
「人間の骨――じゃないわよね」
「か、かかか、微かに、魔力を感じます」
たぶんここにいる二人がどこにでもいるような妙齢の女性だったのなら、この枯れ枝のような白い物体を取り出した時点で悲鳴を上げていたことだろう。
しかし、志帆とタバサの二人は色々な意味で規格外の女性である。
小さな悲鳴一つあげずにマジマジとその骨を観察した二人は物騒なことを言いながらもお互いに意見を出し合う。
「それって魔具って奴?」
「い、いえ、呪われたアイテムなのかもしれません。ここここ、ここは専門家である虎助君に見てもらった方が――、も、持っているのも危ないかもしれませんから――」
魔素が薄いこの地球でこれだけの魔力を保有しているアイテムだ。呪われたアイテムの可能性も無きにしも非ず。ここはさすがにちゃんとした鑑定能力を持つ虎助に見せた方がいいのでは?そう指摘するタバサに志帆は渋面を作りながらも、もしもタバサの意見が本当だったとしたら自分の身が危ない。何よりも古いお宝発見にはその手の話が付き物である。また少し考え込むように仏像を見詰めた志帆は、観念したように首を振り、
「仕方がないわね。いったん家に帰るわよ」
そう言って、タバサのお尻をひっぱたくと、すぐさま地元へとんぼ返りしようとするのだが、午前中からの魔法の連続使用および魔法薬の補給にてタバサの膀胱はすでに危険水位を超えていた。
そして、今の一発が最後の呼び水になったらしい。
「あああ、あの、志帆さん。わ、私、ちょ、ちょっとおトイレいきたいんですけど……、いいでしょうか」
このタイミングを逃してしまうと大人として不名誉な事態を引き起こすのは確実だ。普段は弱気なタバサもこればかりはと勇気を振り絞って必死に懇願。すると、志帆の方もいつもと違うタバサの訴えに、さすがにやり過ぎたと反省したのか「仕方がないわね」とため息をもらし、その場で回れ右。
「アンタがいないと近くのバス停まで半日はかかっちゃうからね。ここでさっさと済ませてしまいなさい」
見ようによってはツンデレ少女と言わんばかりの態度で用足しの許可を出す。
一方のタバサは、周囲をキョロキョロ見回して、隠れられそうな場所を探して歩いていこうとするのだが、志帆が言う。
「佐藤、アンタ、ドジなんだから、余計なことを考えないでここでしちゃいなさい」
因みに志帆の年齢は十八歳、タバサの年齢はウン十歳。下手をすれば一回りは年上だろうタバサを捕まえて、こんな子供にするような対応はどうなのか。
しかし、タバサを一人で放っておくとロクでもない事態を引き起こしかねない。
最悪、草むらで小さい方をしていたところ、突然、野生動物が飛び出してきて、それに驚き足を滑らせ、下半身丸出しのまま山の斜面を滑り落ちる。そんなドジを踏みかねないのが佐藤タバサという女性なのだ。
短い付き合いながらタバサのドジっぷりを身をもって知っている志帆は、自分でもあんまりだと思ってはいるのだが、安全には変えられないとそう指示を出したのだ。
そして、タバサの方もその辺の生まれ持った性質は自分でも理解していた。
恥ずかしそうにしながらも、志帆の決定に文句を言わず、その場でストッキングをずり下ろす。
そして――、
しばらくお待ち下さい。
用を済ませたタバサは二人の間に漂う微妙な気まずい空気に頬を染めながらも、山に入る前に買っておいた除菌ティッシュで手を拭いて、とある理由から魔法で開けた穴の中にポイッと投げ入れ、入念にその穴を埋め立てると、
「えええええ、ええっと、ほ、箒用意しました。ううう――、後ろに乗って下さい」
気恥ずかしさを誤魔化すように、普段みせないテキパキとした動きで空飛ぶ箒に魔力を込め、志帆を後ろに乗せて空から下山。
その後、二人はバスやら電車やら友人に車を出してもらうなどして約半日、ようやく間宮家へと辿り着き、「ただいま」と志帆の不満げな声を先頭に家の中へと入ると、その足でリビングの片隅でサスペンドモードになっている『そにあ』の口内に飛び込んでアヴァロン=エラへ。
万屋の中でちょうど帰り支度を始めていた虎助を捕まえて、問題の『人の骨』のようなアイテムの鑑定してもらう運びと相成るのだが、
「それで、これが義姉さんの見つけたお宝なんだ?」
「そうよ。なんか文句でもあるの?」
引き継ぎを済ませカウンターにちょこんと座るベルの傍ら、応対スペースで件の骨のようなアイテムを確認する虎助の反応はイマイチ芳しくない。
そんな虎助の態度に志帆が鋭い目線を向けると、
「文句はないんだけどね――」
「えええ、えっと、の、呪いの可能性もあると思うんです」
男性に話しかけるという行為に緊張しているのか、タバサがどもりながらも自分の意見を割り込ませる。
「そうですね。確かに特殊な魔力を感じます」
そんな、タバサの緊張をほぐそうとしてか、虎助は柔らかな微笑みをタバサに向けながらも金色の片眼鏡を目に嵌めてその骨を鑑定。
そして、出された鑑定結果は――、
「これは〈猿の小指〉ってアイテムみたいですね」
「ハァ、猿?」
「もも、もしかして〈猿の手〉に関係あるとか――」
鑑定結果を聞いてあからさまにがっかりした様子を滲ませる志帆。
しかし、魔女としてその手の話に詳しいタバサは虎助が口にした鑑定結果を聞いて、徳川埋蔵金などとは全く関係ないだろうとある怪奇小説を発祥とした呪いのアイテム〈猿の手〉を連想する。
「いえ、残念ながらって言っていいんでしょうか、佐藤さんがおっしゃる〈猿の手〉とは特に関係なさそうですね。マジックアイテムというカテゴリではあるみたいですけど、これは加護が乗せられたアクセサリのようなものみたいです」
だが、虎助はそれを否定。
強い存在がアイテムに力を込めることでその恩恵の一部を付与したものだと、自分の脳裏に閃いた〈金龍の眼〉による鑑定結果を志帆ではなくタバサに分かってもらえるようにと噛み砕いて伝える。
「ででで、でも――、本当に力が込められた本物のお守りなんて、す、凄いじゃないですか」
言われてみれば――と、タバサの言葉に顔を上げる志帆。
「因みにこれにはどんな加護がかけられてんの?」
「それなんだけど、この小指に込められている加護は〈魔王の加護〉というものみたいだね。効果は戦意向上に痛覚軽減、要するにこの骨の効果を授かった人はアドレナリンがドバドバ出るって感じかな」
「なにそれ?」
「なにそれ?って言われても、鑑定の結果がそう出てるから、それに、もしもこれが戦国時代とか戦争がいっぱい起きるような時代にあったのなら、大いに役に立ったんじゃないのかな」
戦争において士気の管理というものは重要なファクターだ。
「まあ、今でも使い方によっては凄く価値のある魔導器になるのかもしれないよ。たとえばスポーツだったり会社経営だったりとか、いろいろと役に立つんじゃないのかな」
「要するにどっかの社長に売ったら喜んだりするの?でも、私には社長の知り合いはいないけど」
例えば志帆の父親であり虎助の義父である間宮十三ならば、その手の人脈などいくらでもあるのだろう。
しかし、その世界に飛び込んだばかりの小娘である志帆には、この手のアイテムを本物だと信じて、買い取ってくれるような相手など思い浮かばない。
となれば、
「虎助、アンタならこれ、幾らで買う?」
志帆は多少なりとも金になりそうな虎助に商談を持ちかける。
そんな志帆からの査定依頼に、虎助は〈猿の小指〉に目を落とし、悩むように手の平の上で〈猿の小指〉を弄び、
「そうだね…………、うん。金貨二十枚。日本円にして二百万くらいかな」
思わぬ高額査定を口にする。
すると志帆は一瞬の呆気にとられながらもすぐに再起動。
「え、本気で二百万?」
素の口調で提示された金額を聞き返す。
しかし、目の前でニコニコとする虎助を見つけると、すぐに真面目な顔を取り戻し、コホンと咳払いで弛緩しかけた空気を吹き飛ばすと、「嘘じゃないわよね」と迫力満点に聞き返す。
しかし、虎助としては志帆が余計なプレッシャーをかけてくるなんてのはいつものこと、急に引き締まった空気にあわわと慄くタバサを横目に、志帆からの圧力を涼しい顔で受け流し、
「さっきも言ったけど、要は使いようだからね。然るべき人からしてみたら金貨二十枚でも安い方だと思うよ」
例えば異世界で活動するハンターなんて呼ばれている魔獣狩りを専門にする集団からすると、ただ持っているだけで全体の戦力を底上げするこの魔導器はかなり有益なアイテムだ。
そして、そのようなハンターの集団は高いものとなると余裕で百万を超えてくる装備も揃えていたりする。
だから、万屋に辿り着けるような客がこのアイテムの効果に目を付けてくれたのなら、金貨二十枚で買い取ったとしても利益はあげられる。
と、そんな話を聞いた志帆は「なるほど――」と納得しながらも、とはいえ、これは、わざわざ関東の山奥まで出向いて見付けてきたお宝なのだ。少しでも査定額をあげられないかと軽くいちゃもんをつけてみる。
「ちょっとアンタ。実はこれもっと高いとか、アタシを騙そうとしてるんじゃないわよね」
しかし、虎助としては、
「義姉さんが疑うのなら別のところで売ってもらっても構わないんだけど、そもそもこのアイテムの価値をきちんと鑑定できる場所なんて僕達の世界だと殆どないと思うんだよ」
地球という魔素が薄い世界において、この〈猿の小指〉の正しい価値を図れる人物は、良くて数人が精々といったところだろう。普通に売るとなると、よく分からない骨董品枠となってしまい、二束三文で買い叩かれるならまだいい方、場所によってはゴミとしてしか扱われないのではないか。
そんな虎助の説明に、長年の付き合いから、こういうことに関して虎助が嘘を言わないと知っている志帆は、これ以上の交渉は無駄だと判断。
「わかったわ。その額でいいわ」
と、 一転してあっさりと商談成立させるのだが、
「じゃあ、〈猿の小指〉は金貨二十枚ということで、そっちの仏像はどうするの?売ってくれるなら金貨五十枚で買うけど」
そのついでのように出された虎助の提案は聞き捨てならない。内心ではそれなりの金額で売れたとほくそ笑んでいた志帆の動きがピタリと止まる。
そして、胸ぐらを掴まんとばかりに虎助に詰め寄った志帆は、ズビシ!!ズビシ!!と猿の小指と正体不明の仏像の二つを指差して、
「待ちなさいよ。なんでこの仏像の方があのレアっぽいアイテムより高いのよ!?」
「これ、地球にあったから元の魔力は殆ど抜けちゃってるみたいなんだけど、殺生石っていうちょっと特殊な素材が混ぜられているみたいなんだよね。素材として買い取らせてもらえればそのくらいの金額になるんだよ」
殺生石とは鳥羽上皇が寵愛した伝説の妖狐『玉藻前』が封じられている言われている封印石である。さすがに、その真偽は確かめられないし、九尾の狐のディストピアなんてものは作れないのだろうが、それでも希少な素材であることは変わらない。
「それで、どうするの?」
「もちろん売るに決ってるじゃない」
あくまで仏像ではなく、そこに使われる素材として買い取るならその程度の価値になる。そう訊ねる虎助に志帆は隠しきれない喜びを口元に比しませながらも、そっぽを向きつつそう答える志帆なのであった。
◆魔法解説
〈魔響探査〉……魔力を乗せた音波を自分の周囲にばら撒き、その反響を持って周囲の状況を把握する魔法。魔法を発動させる時に対象物を明確に意識することによって、その詳細な位置を把握することが出来る。