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きっと私は、悪魔なんだ。  作者: k.はる
 プロローグ
1/2

大きな予感

色々途中だというのに新作始めちゃいました(笑)

本作はプロローグ、エピローグ入れて22話構成で執筆中です。

『狂人病(題未定)』は、着々と書き進めているのでご安心を。


似たような作品があった気がしなくもないですが、

自分の見た謎の夢+想像の、

完全オリジナルな作品です。



大体ネタ出しした後投稿する前に、似たようなものが出て涙してる自分がいます(笑)


 休日のデパートなのだろうか。見渡しても雑貨店や書店だけで、この場所を示すものが見当たらないところに、私は居た。子供連れの親子から老夫婦まで、幅広い年代の人々がそこにいた。


 ここは、どこだろう……。


 記憶にはないけれど、どこか見覚えのある空間。思い出せそうでどうも思い出せない、このもどかしい気持ちから抜け出したい。何となく、外の景色を見られれば、今どこにいるのかわかるような気がした。


 窓があれば……。


 ゆっくりと体が動き始める。忘れているはずなのに、頭の隅に残っているのだろうか。何かに導かれるように、迷いの考えもなく進んでいく。角を曲がり、店内を通り抜けて、目の前にガラスが見えた。壁一面がガラスになっていて、外が見えるようであった。どうやら今は高いところにいるらしく、空しか見えない。ここがどこかを知るためには、もっと近づいて下を見なければ。

 日の光が反射したガラスが希望を現しているかのようで、私はその希望を得ようとガラスのもとへ走ろうとして、しかしそれは叶わなかった。


 揺れてる……?


 体は揺れていないのに、視界も動いていないのに、なぜか目眩のような感覚がある。少し気持ち悪くゆっくりとした横運動。そして、異変が起こった。

 激しい揺れ。縦にも横にも同時に揺れて、立っていられなくなった。


 地震……?


 でも、私は慌てなかった。反対に、落ち着いているくらいだった。近くにいた人々は慌てふためいて、揺れが収まっても頭を抱えしゃがみこんだ体の揺れは止まらなかった。私は外を見ようと、その横を通っていく。この建物は頑丈そうだからと安心しているのか。不安を感じていないのは不思議だけど、とにかくここがどこなのかを知りたいという欲が、私の脚を動かしている。

 また少し揺れ始めた。今度は少し違和感を覚える。体が不安定で、足が速くなった気がして。

 その理由は、外を見て分かった。今私は落ちて(・・・)いた。崩れたビルが一つの塊となって落ちている。


 私、死んじゃうのかな……。


 地上がどんどん近くなっていく。未だに怯え、震えている人々は、それに気づいていない。私だけ知ってしまった未来に、心拍の音が大きくなって、恐怖に包まれる。


 あ、そう言えばここ、どこだったんだろう……。


 そうでありながらも、私は最後まで落ち着いていた。


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