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消えない思い出

作者: タケル

僕は鮮やかな色のクレパスのような君に知らず知らずのうちに惹かれていた。決して品がある女性ではない。けれども、君の屈託のない笑顔や態度、そこから感じる愛らしさ。今でも心に焼き付けられ、忘れることができない。

僕が君と話すことはできたの専門学校時代の市役所での実習の時。実習のメンバー表に僕と君の名前が貼られていた時のあの気持ち。いまだに忘れることができない・・。無関心を装いながらも心は踊った。

話したことはもちろんあるけれど、当たり障りのない会話ばかり。 でもあのときの実習の数日がどうして心から離れないのだろう。

休憩室での君との会話。初めて自分の本音を語った。君はしっかり聞いてくれていた。本当に嬉しかった。自分の弱さをだしても拒絶することなく受け入れてくれることを。一日が色づいたようだった。

数年たった今でも忘れることができない・・。

何故なのだろう?それはきっと心が繋がったからなのかもしれない。誰にも心を開けず、ただ空虚な日々を過ごしていた自分に、心を触れあう時間がつくられたからなのかもしれない。容姿や能力目に見えるものは大事には違いないが、心が触れあうことで人は最も自身の根底に何かが響くのではないだろうか。

僕はあれから何年も過ごしてきたけれどあの日々だけは鮮明に覚えている。忘れたくても忘れることができない。これは美しい思い出なのか?自分には分からない。けれでも、今から自分の心を露に全てを感じていきたい。幸せでも、辛くても、悲しくても、それは心に残っていくはずだから。僕は空虚な人生はいらない。これは君との数日の思い出が教えてくれたことだから。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分だけが強烈に覚えている思い出ってありますよね。 相手にとっては些細な事でもね。
2014/10/14 06:55 退会済み
管理
[一言] ある海外の小説家が「人は自分の感情、思考を直接観測できない」とたしか言っていました。冒頭の女性を見る目付き以外の独り言には主人公の正体は存在しない、と海外の作家は皮肉を言うのでしょう。主人公…
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