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覇狼、地を貫く  作者: 神箭花飛麟
臥竜、雲を掴む
3/21

Ⅱ 草原の食事

時代考証などはすべて集英社「アジア人物史 第5巻 モンゴル帝国のユーラシア統一」に拠ります。

英会話の授業中にやってるので週一投稿くらいです。遅くてすみません、、、

「おお、意外と暖かいですね。」舜は思った。

「まだ秋だし、ここは大きめのゲルだからね。」ボルテが言った。

「ここはどういう役割のゲルなんですか?」舜が聞いた。

「旅行者とか訪問者、他族の使者を泊めるためのゲルだよ。最近はここも大きくなったから十人も泊まれるよ。」ボルテが誇らしげに言う。

「そうなんですね。」

「ところであんたはどこから来たんだい?名前はどうやら漢人のようだけど、1人でここまで?」ボルテに聞かれた。

彼らが日本を知っているだろうか。しかも未来を信じるのかも怪しいし、ここは漢人という事にしておこう。

舜はそう決め、答えた。

「はい、南の漢人です。しかしどうやって来たかは覚えてません、、」

「ふーん。人攫いにでもやられたんだろうか。」ボルテが少し疑念を見せる。

「たぶんそうですね。日頃からぼーっとしているので。はは。」舜は無理やりこじつけた。

ボルテは苦笑いし、そろそろ昼飯の時間が来るから準備ができたら来いと言い、その場を去った。

しかし、そこらへんにいるどこの馬の骨とも知れない子供を拾うとはかなり変わった人だと思う。

そのゲルには誰もおらず、布団と小さめの暖房、そしてなぜか誰かの服があった。

とりあえず、制服は動きにくいから着させてもらおう。誰もいなさそうだしたぶん忘れて行ったのだろう。

服に袖を通してみる。初めて着るが意外と着心地はいい。

あ、靴もあった。履いてみるか。

上靴はさすがに汚れるとどこか申し訳ないのであった靴も履いてみる。

その時ちょうど声が聞こえた。

「おーい。舜!飯だぞ!」

テムジンではない誰かの声が聞こえる。部下なのだろうか。

「はーい。すぐ行きます!」

草原の料理は口に合うだろうか。

舜は少し心配しながらゲルを出て行った。






食事用らしいゲルに呼ばれた。

中には数人が円卓を囲んで食事していた。

テムジンの家族らしく、にこやかに話しながら食べている.

女性はボルテ以外おらず、20歳ぐらいの子供三人と、末っ子らしい舜よりも年下に見える子供がいた。

「舜よ。今日はお前たちに俺の子供を紹介しようと思ってな。」テムジンは言った。

「ありがたいですが、なぜそこまで厚遇してくださるのですか。」舜は疑問に思い、聞いた。

「それは俺の勘がそう告げているからだ。」テムジンはいたずらっぽく笑った。

「けど、いつもは子供を拾ってきても、部下に任せてそのまま知らんぷりをするのに、今回は変わっているわね。」ボルテが言った。

「絶対こいつはこの草原を差配するほどの才があると思ったからな。戦の才はなさそうだが。」一言余計だがテムジンにとりあえず舜は感謝する。

「ありがとうございます。多分人攫いにやられて草原に置いていかれたんだと思うので、助けてくれなかったら本当に死んでいました。」

「まあそんなに感謝はいらないがな、客人はもてなすのがここの掟だ。」テムジンが少し恥ずかしそうに言った。意外と感情が表情に出るタイプなのかもしれない。

「あ、そういえば意外と漢人もその服は似合うのだな。」テムジンが思い出したように言った。

「あなたが狩に出ると大抵客人が来るから、そのために用意しているんですよ。」とボルテが若干恨めしげに言う。

「そうか、それはすまない。」テムジンが正直に謝った。

「父上、ご紹介はなさらなくてよろしいのですか?」三男らしい男が言った。

「ああ、忘れていた。まあ、その前に飯だ。ささ、食べろ。」テムジンが勧めてきた。

「ありがとうございます。」舜は言い、卓上の食事を見た。

たくさんの肉と野菜が並べられており、どうやら祝いの席のようだ。

「これはホルホッグと言って、羊一頭をまるまる使った贅沢なやつだぞ。」テムジンが紹介してくれた料理を口に運ぶ。塩を中心としたシンプルな味付けで、羊肉と野菜本来の旨味がストレートに伝わり、とても美味しい。幼い頃、林業と漁師をやっていた曽祖父にジビエ料理を食べさせってもらったことを思い出した。

「どうだ。うまいだろ?」テムジンが得意げに聞いてきた。

「はい。今まで食べた料理の中でも一二を争うほどのおいしさで感動しました。」

「おお、そこまでか。お前は褒めるのが上手だな、舜」テムジンが変なところに感心している。


最近寒いっすね。

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― 新着の感想 ―
ゲルの雰囲気とか、ホルホッグらの豪華なモンゴル料理の雰囲気いいですね ジンギスカンの思いっきりの良さというのが王の才を感じさせますね
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