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緊急事態3

―――7月20日 アルトリア基地会議室


翌日、早朝にシバリアを発った北野は9時頃にアルトリア基地に到着した。

その足で緊急会議を開くと詳細な報告を受けた。

「では、我が国の自衛官により森の住人一名が負傷、あるいは死亡しているのですね?」

北野は報告を行った伊藤を冷たく見る。

伊藤に責任がないとは言わないが、それでもこれは事故の様な物だ。

こんなので伊藤と言う優秀な人物を失う訳には行かないが、一応今なお全権を任された北野は感情を排してなければならない。

故にどうしても冷たい視線になりがちだった。

「しかし、此方も一名死亡してますが・・・」

遠慮がちに外務省官僚が口を開くが、そんな事はどうでも良いといい放った。

「問題は此方が加害者で向こうは正当防衛を行った被害者と言う立場です」

この状況になった場合、自衛隊による制圧なんかは出来ない。

幾らなんでも正当性がないのだ。

「しかし、それは幾らでも話をすり替えれるのでは?」

先程の官僚がそう言ったが森はその意見に反対した。

「私達自衛隊を関東軍にする気ですか?」

流石に官僚は黙るしかない。

まさか日本が今更軍国主義に走る訳には行かないからだ。

北野は官僚のアホさ加減に呆れるしかない。

「一番それをさせまいとする我々官僚が自衛隊に指摘されるとは何事ですか?」

北野にもそう言われた官僚は恥ずかしさのあまり小さくなっていた。

「この問題の解決を図るにはやはり交渉ですね。大森林は何が何でも開発しなければならない地域でもありませんから、これ以上の厄介事は何としてでも早期解決を図らねばなりません」

北野の言葉に森も伊藤も柿野も同意した。

「問題は誰が交渉するのか?誰が交渉役を護衛するのか?ですね。交渉の内容は我々は関知出来ませんし」

柿野はそう言って北野以外の官僚を見たが、皆下を向いていた。

万が一が怖い、責任を取りたくない事無かれ主義全開である。

「・・・私が行くしかないみたいですね」

元からそのつもりだったが、外務省官僚の情けなさに北野は嫌味たっぷりに言った。

「では、護衛は最小にせねばなりませんから、数人志願者を募りますか」

伊藤がそう言った時、北野が先に指定してきていた。

「ああ、こう言うのには特殊任務部隊が適任でしょう。その中から何人か指定して着いて来て貰います」

この北野の発言で特殊任務部隊は厄介事を解決するための部隊と言う認識が広まったのは言うまでない。


第17話終了です。


如何だったでしょうか?

多少なりともキャラたちの人間模様が見えたのであれば幸いです。


さて、次回は大森林。

未知の領域に生きるエルフが関わってくる話になります。


いやぁ~、やっぱり異世界の住人には亜人とかは欠かせない(偏見ですが)でしょうw

そしてもう一つ欠かせないものがありますが・・・w


それは次回でのお楽しみですw


では、また次回でお会いしましょう。


追伸:ご意見ご感想心よりお待ちしています。

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