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「えっ、どういうことですか?
神様」
いつになく弱気になってるような神様に「なに?」って感じの怪訝な目を向ける。
これまで満足できる結果を出せてなかったわりには自信ありげだったのに。
今はどよ〜んってなってる。
なんでや?
「う、うぅ〜ん、実はな、お嬢ちゃんには神様と呼ばれているがな正確には違うんじゃ」
「と、いいますと?」
「神様ではなく神様見習いじゃ。
神様になるための昇級試験を受けておる受験生で現役の浪人でもある」
えっ、なんで胸を張って威張ってる?
受験生ってあっしと同じちゅ〜ことかい。
しかも浪人って···
1浪とか2浪とかっていうあれかい?
「浪人って、いつから?」
外見からはものすごいおっちゃんにしか見えない。
神様の世界の年齢とかって見当もつかないが浪人って?
「そうじゃの···
お嬢ちゃんにわかりやすく伝えるのなら600浪以上かの···」
600浪って、1年に1回受験したとして600年。
そして神様試験に合格したあかつきにはこの埋め合わせはきっとするからと約束してくださった。
期待してよいのかねぇ?
もしかすると次回合格して神様になれるかもしれない。
その時には神頼み第1号としてお願い事を引き受けるって。
しかも本当ならお願い事の受付は1つだけ。
自分の場合は特別に3つのお願い事を受けつけてもらえるらしい。
いつになることやら。
(完)