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最後のお願いの高校受験。
もちろん目指すのは第一志望の私立高校。
ここは本来は清衣弥が考えてもなかった学校になる。
父親からの勧めだった。
偏差値が高い進学校だ。
その先の大学進学までを考えるのならこの高校がよいだろうということで勧められた。
当初はのり気ではなかった。
自分のことは自分で決めるよって反発もあった。
でもその考えも変わった。
学校の場所が近いので通学に便利。
友だちと話してる時に大学進学から働くことまで考えると進学校ってのもアリだなと思えるようになっていった。
それはよいのだが大問題がある。
偏差値が足りない。
こりゃ大幅に勉強せんと合格はできんねってことが発覚。
まったく困ったもんだよあたしゃあと思って勉強するしかない。
そんな時に神様が現れた。
やるだけはやるけど藁にもすがるよってことで神頼みだ。
きっとうまくいく。
いくはずだった。
第一志望の私立高校の受験が終わった。
手応えはう〜んって感じだ。
あとは「神様、頼みます」ってバトンタッチ。
これが本当の神頼みだ。
高校は3校受けた。
これって少ない?
第一志望の私立高校と第二志望は不合格。
スベリ止めって思って受けた都立高校には合格。
これで春からはなんとか高校生にはなれる。
でも納得はいってない。
「あの···あのですねぇ、3つのお願いだったんですけど···えっ、なんか全滅?」
実際には完全に全滅ではないんだけどギリギリのところでセーフ?
なんとも中途半端なことになった。
これらに関して神様にクレームを入れることになった。
「200円ものお賽銭を払ったのに、ぜんぜん結果が良くないじゃないですか?
はっ、まさかお賽銭が少なすぎた?
1万円の大金を払わなくちゃいけなかった?」
「いやいや、そんなことはないんじゃがな···
う〜ん、まだまだか··」