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おぉ、これはど〜ゆ〜こっちゃ?
振られちゃいないが進展もなしか。
ちっちゃな神様のアドバイスもあり好きな男子に告白をした。
当たって砕けろって勢いだった。
砕けはしなかったが当たりもないっていう、なんともまぁ、中途半端な結果になってしまった。
学校も学年も同じだがクラスは違う男子。
バスケットボールの試合があってその時に初めてその存在を知ることになった。
中学3年生にして顔良し、スタイル良し、バスケの試合良しとほぼ一目惚れのような感じだった。
向こうは清衣弥のことは知らないだろうから一方的に恋をしていると言ってもよい。
神様からここぞといったチャンスタイムを作ってもらって告白。
返答は友だちならだった。
そりゃそういうか?
バスケの選手で身長もあって女子の人気も高い。
そんな中の1人にすぎない清衣弥。
それでも振られることなく友だちとしては受け入れてくれた。
これは○でも✕でもなく△といったところか?
神様が仰るには「これは相手がいることだし、人の気持ちをどうこうするのなんて、さすがにそんなことはよ〜できんよ」だそうだ。
落ちついて考えてみるとそりゃそうなんだがど〜も納得できないものもある。
不完全燃焼ってことになるのか?
2つ目のお願い事は両親の離婚を阻止。
深刻度でいうと間違いなく離婚問題だ。
両親は、いつ頃からかな?
なんとなくだが、ひょっとして仲が良くないって気づいたのは清衣弥が中学生になってからのあたり。
まったく会話をしなくなったので変だなとその時はそれだけでしかなかった。
後で考えてみたら不仲で会話をしなくなったんだと気づかされた。
清衣弥と3歳下の妹は父親あるいは母親とは単独で話すことはある。
両親そろって一緒に話すってことはここ3年近くはなかった。
この離婚になるんじゃないかという大問題を神様になんとかしてもらいたい。
2週間ほど経ってから結果が出た。
清衣弥が寝ようとしていた午後10時52分。
突然ちっちゃな神様が出現した。
現れる前にスモークがプシュ〜って上がった。
神様によるとこれは現れる前の重要な演出なのだそうだ。
いきなり目の前に現れると驚かれてしまうのでワンクッション置いてから現れたほうが心の準備ができるじゃろって仰っております。
それにカッコいいだろうともつけ加えられております。
清衣弥は突然の神様来訪に驚きはしたがへへ〜いっ具合に丁重に挨拶はした。
この神様はヨッて感じで右手だけ上げて清衣弥の部屋に出てきた。
今回は宙に浮くのではなく部屋のカーペットの上をヨッチヨッチと歩いておられる。
あっと言って前のめりにコケておられる。
柔らかいカーペットの上で良かったよ。
えっ、だけど、神様がコケるって?
えぇ?