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転生術に失敗して、転生勇者の体に転生してしまった件  作者: HasumiChouji
第1章:何で、ウチん魂が、こぎゃんド腐れオス畜生の体に入っとっとねッ!?
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(4)

 魔法ちゅ〜代物(モン)()使うには、精神集中ちゅ〜やつが必要(たい)

 でも、この(こん)()脳味噌は……疲れが溜ってくばかり(たい)

 ウチ()意識か、この(こん)()元々()持ち主のド腐れオス畜生()意識のどっちかが……この(こん)()脳味噌()占領しとる。つまり……脳味噌が休む暇が無いのだ(なかたい)

 意識は朦朧としてるのに(しとるとに)、意識()失なえん……無茶苦茶な状態(たい)

 危ない(なか)真似やけど……やるしか無い(なか)

 まだ、何とか魔法()使える程度の「意識が朦朧」()内に……あそこに行って、あれ()手に入れさえすりゃ……。

 呼吸()整える。

 普段なら、精神集中だけで魔法()使えるけど……今()この(こん)状態では……。

 でも、ド腐れオス()手下どもは寝静まっとる筈やけん、呪文()唱えても……。

「あ……だ……駄目……やめて……」

「やめない……お姉様、今日は寝かさないわよ……」

 ん?

 何の声ね?

「で……でも……あんな事が起きたばかり……」

「残念だったけど、これも死んだ王女様の弔いよ。あの方は、女好きなだけじゃなくて、他人(ひと)がこういう事をしてるのを眺めるのも大好きだったでしょ」

 ……困ったねぇ……。この(こん)声が気になって……精神集中が出来ん……。

「そ……そうだけど……」

「知らぬは馬鹿勇者ばかりってね。あいつも死ねば良かったのに……」

 あ〜あ……。

 薄々、そうじゃなかろかと思っとったけど、この(こん)ド腐れオス畜生、女子(おなご)からの人望は、とことん無かったようだな(ごたるね)

 ん?

 待たんね……「あいつも死ねば良かった」?

 まさか、こいつら、知っとるとね?

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 まさかね……。

 でも……女司祭とエルフ……「絶対に知ってるはずが無い(しっとるはずがなか)」とは言い切れ……。

 ん?

 大地から……とんでもない霊力が吹き出し……いや……。

 あの(あん)2人、単に女同士で@#$しとるだけじゃなか……。

 この(こん)霊力()吸収して……自分達の体力とか霊力とかを回復させとる……。

 ()()()()()()()()使()()()()()()()()……知っとる……こいつら、絶対に知っとる……。

 考えるのは(とは)(たい)

 この(こん)霊力の余波(おこぼれ)()吸収して……た……たすかった……。

 頭がスッキリ……絶好調(たい)

「ラプタン達、全員、早よ、ここに来んねッ‼」

 あ……しまった……思い切り叫んでしま……。

「えっ?」

「えっ?」

 ウチ()()聞いて……エルフと女司祭が……ああ、さっきまでお楽しみやったんやね、って感じの格好で……。

「あ……あなた、まさか……勇者様じゃないのッ?」

(なん)が『勇者様』ねッ? さっきまで、この(こん)ド腐れオス畜生()(こつ)()『脳味噌じゃのうて@#$でモノ()考えとる歩く性犯罪そのものの馬鹿・阿呆・マヌケ・自称現実主義者おすちくしょうのなかでんくずんなかんくず』呼ばわりしとったやろうがッ‼ 聞こえとったでッ‼」

「そこまでは言って……」

 女司祭が大ボケをかました……と思うた次の瞬間……。

「うわっ?」

 見事なコンビネーションたい。

 ボケ役がボケとるのに気()取られとったら……ツッコミ役の「裂風刃」で唐竹割りになる所やった。

 でも、本当は魔力増幅具()兼ねた細身の剣から放つ筈の「裂風刃」やけど、今は、剣に見立てた手印の指から放ったせいで……威力も半減、発動タイミングも一瞬だけ遅れ……ギリギリで魔力防壁()発動。

「誰に取り憑かれてるのか知らんが……」

 助かった……ウチの正体には、まだ気付いとらんようだ(ごたる)

「この際だ。あの野郎の魂が、その体に残ってたとしても……魂ごと、その醜悪な体を切り刻んでやる」

 ウチも、なるべく、この(こん)ド腐れオス畜生()苦しませて死なせたかったけど……ごめん、この(こん)ド腐れオス畜生の体()破壊されたら、ウチのど〜なるか今んところ、判らんし……。

「おい、糞勇者。聞こえてるなら、最後に教えてやる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 や……やっぱり……知っとったとやね……この(こん)世界の秘密()……。

「お姉様、やっちゃって下さい♪ あの勇者の()()()()()()()()()()()()()()

 えっ?

 ……まさか……。

 そ〜ゆ〜事やったとね?

 他の転生者は……「固有能力」頼りの阿呆どもばかりやったとに……こいつだけ、「固有能力」()使ったのを(とば)見た(こつ)が無かった……。

 ただ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 なるほど……そ〜ゆ〜(こつ)ね……。

 死んでは生き返り、死んでは生き返り、死んでは生き返り……経験だけは貯めに貯めて強く(つよう)なった訳やね……。

 そして、ウチが死んだのと(とと)、ド腐れオス畜生が生き返ったのが(とが)、すぐ近くで、ほぼ同士に起きたせいで……ウチ()魂が、この(こん)体に入ってしもうた訳やね……。

「終りだッ‼ あのクソ勇者と同じ下衆野郎になるのだけは嫌だから……せめて、楽に死なせてや……」

「ふんぎゃ」

「ふんぎゃ」

「ふんぎゃ」

 次の瞬間……ようやく来てくれた……。

 ある(もん)は地を走り……ある(もん)は宙を舞い……。

 ウチの可愛くて忠実な友達……龍と鳳凰を合わせて小さくしたよ〜な姿の……「ラプタン」達が……。

「ふんぎゃ?」

「ふんぎゃ?」

「ふんぎゃ〜?」

「ウチたい、ウチっ‼ この(こん)ド腐れオス畜生()()乗っ取たとたいッ‼」

 そう言って(ゆ〜て)魔力を放つと……。

「ふんぎゃッ♪」

「ふんぎゃッ♪」

「ふんぎゃッ♪」

「ふんぎゃッ♪」

 よかった……みんな、(ガワ)精液袋(オスにんげん)でも(でん)、中身はウチやって判ってくれたようだ(ごたる)……。

「まずは、この(こん)()(ほど)いてくれんね。あ……そいつらは、殺す必要は無か。しばらく足止めしてくれんね」

 そして……「ふんぎゃッ♪」×多数。

「く……くそ……やめ……」

「く……く……く……くすぐったい……」

 ラプタン達は、エルフと女司祭に、じゃれつき、じゃれつき、じゃれつき……そして、じゃれついとる。

「ああ、そう(たい)あの(あん)御方は、無事、転生出来たとね?」

「ふんぎゃっ♪」

「良かった……じゃあ、あの(あん)御方の御美体(おからだ)が完全体になるまで……一番安全な隠れ家に御連れして、あんた達が御世話してくれんね……」

「ま……待て……何を言ってる?……おい、まさか……王女様の腹の子供は……()()()()()()()ッ?」

 エルフが、そう叫んどるけど……はい、大外れ。

 王女様のお腹の子供に転生したとが、どこのどなた様か……あんたらには想像も付かんやろな。ま、予定とは、か〜な〜り、違った(ちごうた)けど……結果オーライたい。

 王女様の子供として転生体したとは……少なくとも、あんたらが「魔王」と呼んどった奴では無か。

 だって、あんたらが「魔王」と呼んどった奴が、今、どこに()るかちゅ〜と……。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

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