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映画の小骨  作者: トリム
8/9

あきる野映画祭

2000年7月27日、東京・あきる野市で行われた、

第16回あきる野映画祭において

コンペ部門の入選作全9本が上映されました。

応募総数50本の中から選ばれたジャンルもスタイルもバラバラの作品群。

この中から大監督は生まれるか!? がんばれ!自主映画!

以下、上映順



『野良犬な散歩』

   若者の「どこでもない」「何者でもない」感覚をとらえた作品。

   この世代の人が観たら、何か感じるものがあるはず。



『シンヤキン』

コンビニで深夜に働く(決してまじめではない)人達のお話。

   これ、コンビニ業界の人が観たら怒るんじゃないかって、それが心配。



『スーパーラヴァーズ』

   主人公の女性はつきあっても、つきあっても、どーも男運がないみたい。

   この女主人公はずっとこんな調子でいくんだろうなぁ。

いるいる、こんな人。



『墓守』 作者と作者を通して見た家族を描いた作品。

   不運なことに、こういう作品て自主映画には多い。

   その中から抜け出るには、もうちょっと何かが欲しかった。

   描かれることは個人的なことだから、その個人的なことに

   もっと我々を引き込んでくれるか、あるいは個人的なことから

   普遍的なテーマにまで突き抜けるか。いろいろあると思うけど。



『夢現 季節は初夏』

入選作品中、最年長の監督。(40代位?間違ってたら失礼!)

   そのためかどうかは知らないけど、ひと昔前の映画の雰囲気たっぷり。

   タイトルが出てきた時、はじっこに「シングル8」ってあった時は笑った。

   こういう遊び好きなのよね、私。



『いろのない河』

素直に「おもしろい」って言える作品。 

   役者の力量に引っぱられる。(それはイコール、監督の力量なんだろうけど)

   本も面白いし、あとは監督の絵的な表現。(映画だからね)

   これが揃ったらすごいことになるだろうに。



『刃刃刃』

唯一のアニメーション作品。

   個人的にはこういうの好きなので、次もこの路線でいってほしいなぁ。

   なにしろアニメーションは地道な作業だから大変だろうけど

   こなれてくれば、かなりおもしろくなりそう。


『ダイアローグ1999』

今回のグランプリ作品。これは私も同感。

   基本的にモノローグによって綴られていく作品なので、

   (タイトルはダイアローグだけど)モノローグの映画は

   あまり好きでない私は、最初「まいったな〜」と思っていたが、

   途中、作者自身が出てきて以降、がぜん引き寄せられた。

   なんていうか、作者自身がものすごくこちらに伝わってきた。

  それは彼女の「思い」なのか「人柄」なのか、どの言葉もぴったりとこないが

うまく言葉にできない何かにつつまれるこの感覚こそが

   映像表現の醍醐味だということを再認識させられた。

   不思議でどこか心地いい作品。



『きみのジャージはどこ』

   アッバス=キアロスタミ監督の「ともだちのうちはどこ?」

   へのオマージュ作品とみた。(タイトルも似てるし、内容的にも)

   次は純オリジナル作品を観てみたい。




最後の「きみの」は16ミリだが、あとは全部8ミリ作品。

上映の会場は五日市会館という、学校の体育館のようなところで、

これぐらいの広さになると8ミリの上映の限界を感じてしまった。

(やはりちょっと暗いような感じがしたんだけど、

本来の作品の明るさもあんな感じなのかなぁ)

映像のコンペというと、ビデオの出品が軒並み増えている昨今、

フィルム作品のみ受け付けるというこの映画祭の今後にも注目したい。

以上、現場からのぐちがお伝えしました。





2000,8/12

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