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お笑いコンビ フクフク

ある日のフクフク

作者: 川里隼生

「そういえば、今度引越しするんだって?」

「おう、高校生になるから一人暮らししてみるんだよ。もっと長い間近くにいられるようになるな」

「お姉さん一筋なくせに」

「妬いてんのか?」

「妬いてない!」


 この日、聖沢ひじりさわ洋介ようすけ本馬ほんま快奈かいなと電話をしていた。ネタ作りのためなのだが、会話を続ける内に世間話に突入していった。快奈は両親の教育方針により、高校入学のタイミングと合わせて一人暮らしを始めることになっている。


 洋介は快奈の部屋に大きめのベッドが置かれていることを思い出した。新しい部屋でもそのベッドを使うのか、ふと疑問に思った。

「ところでその部屋ってさ、ベッドは大丈夫なの?」

「え? ペット禁止だけど?」

 快奈は微妙に聞き間違えた。


「禁止されてるの⁉︎ なんで?」

「なんでって言われても……ご近所トラブル防止とか?」

「トラブルになるかなあ」

「苦手な人だっているだろ」

「えー?」


「声とかうるさいって人もいると思うし」

「声⁉︎ 声って⁉︎」

「『にゃ〜ん』とか」

「『あ〜ん』とか⁉︎」

「一旦落ち着け」

「アッハイ。でもちょっと待って」


「だいたい俺一人の世話だけで精一杯なんだから、犬やら猫やらは飼えねーよ」

「……あ、ペット? ごめん、ベッドの話したかったんだけど」

「あ、ベッドか! ベッドは禁止されてねえよ!」

 快奈は自分の勘違いがおかしくて笑った。


「今のネタにできそうだな」

「いや無理だよ。似たような勘違いネタやってた有名な人たち知ってるでしょ」

「ちょっと何言ってるかわからない」

「それもパクリだよ!」

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