勇者
古代ヨーロッパ風の街並みの中で大きな建物が城とギルド会館。
もちろん城が5階建てで一番大きいが、その次に大きさとなる、王国の中でもギルドが重要視されていることが分かる。
ギルド会館は1階が酒場と武器防具屋、道具屋など商業的要素が主だ。
2階がギルドの受付などギルド業務が主になっている。
3階が客室や会議室、ギルド長室の部屋
4階は立ち入り禁止になっているので明細は分からない。
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朝起きると、既に二人ともベッドに居なかった。枕を見ると血が付いている確認すると、耳朶から血が出たようだ。
(ってこっちナーサが齧った方じゃないか!)
部屋を出てリビングルームに入るとニナとナーサがソファーに座ってた。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「おはよ・・・プッ」
挨拶を返してくれたが、いきなりナーサが笑いだした。
「プッ・・プッ、その耳朶、血がアクセントになって、かっこいいじゃん!」
「お前がやったんだろ。」
「もっと齧ってあげる。」
悪戯心に火が付いて、歯をカチカチしながら俺に近寄って来る。
「ちょ!勘弁してくれ!」
噛まれないよにと逃げる俺と追っかけるナーサ、それを見てほほ笑むニナ。
そこにヴィルが部屋に入ってきて。
「騒がしいな、じゃれ合うのを止めないか、ギルドに行くぞ。」
「「は~い」」
追っかけごっこは終わり、出かける準備をする。
そして全員そろってギルドに行く。
ギルドの中はとても賑わっていた酒場では既に酔っぱらってる人、武器防具を求める人、道具屋で大量にポーションを買う人、それぞれが思い思いの目的を持って行動している。
俺達は2階の受付の横にある依頼を貼られているボードの前に居た、すると階段からやたらと賑やかなPTが上がってきた。
「だから言っただろ~俺がいれば何とかなるって!」
そのPTは男が一人に女4人のPTだった、その男は金髪イケメン、金ぴか鎧に飾りが付いた剣、剣から神秘的な光が少しだが出ていた。
女性4人、まずは黒髪の短髪、美人でガタイが大きくプレートアーマーを装備しているが兜を被っていなかった、それに大きな盾を持っている。
次に茶髪のショートカット、美人で軽装装備、剣を腰に帯びている。
さらにピンク髪にショートカット、美人でゴスロリ、背中に大きな杖を背負っている。
最後に金髪ロング、美人で修道服を着ており一番胸が大きい。
彼女達は二十歳前ぐらいで全員、男に目をキラキラさせながら男を囲んで上がってきた。
(ん?この男どこかで見たことがあるぞ・・・・・あ!モニターで見た勇者だ!)
勇者がこちらに気付き歩み寄ってきた。
「ニ~ナちゃん!!久しぶり~元気してた~、君と会えるのを一日千秋の思いで待ち続けたよ~。所で、俺達のPTに来る話、考えてくれた~?そしたら俺が戦闘からベッドの中まで守ってあげる、いやベットの中では守るより攻める方が好きだが!ぐへへへへへへ」
ニナの両手を取り、嫌らしい目をして胸を凝視しながら一気にまくしたてる、ニナとそれを聞いていたナーサの顔が嫌な物を見るような顔になった。
俺は男の行動を不快に思い、離れさせる為に二人の間い入り男を睨む。
「あ~!なんだこのガキは。」
不機嫌になり睨んで来る勇者。
「また、ニナにちょっかい出しているのかフェブリク。」
「ヴィルの旦那か~将来優秀な俺様が~優秀な人材をスカウトして何か問題あるか?」
「まだまだひょっこの癖に。」
「チッ、ところでこのガキはなんだ~?」
「新しくPTに入ったトモヤだ。」
「な!どうゆうことだそれ~!俺様が初心者だった時に入れてくれって言った時、断ったのになぜこのガキを入れた!」
「フェブリクの目がいやらしかったからな、問題起こしそうだったから断った。」
「そりゃ~ね~だろ。」
そんな会話をしてると、受付嬢が拡声魔法を使い。
『緊急依頼発生!シス町30km圏内にスタンピード発生!参加する方は王城裏門に集まってください!』




