初めての依頼
ヴィル夫妻が依頼の為、移動した初日に失敗したが、2日以降は何とかなった。
午前中は基礎の素振りと体の動かし方を、午後から模擬戦をした、ただ剣は仲間に刃物を向けるのは怖いから、俺も木剣を40㎝に切り、攻撃範囲を体に叩き込んでいく。
もちろん筋肉痛にはなった、だけど『基本回復魔法で治さないよ、治すと筋肉の成長を阻害するから』とニナが言っていた。
(うん、それは俺も知っているよ、ただ、動けないほどの筋肉痛は治して!)
実際四日目の朝は動けなかった、ニナに回復魔法で、少し筋肉痛が残る程度治してもらい訓練をする。
ヴィル夫妻不在、9日目の昼
「少しは動ける様になって来たわね。」
とナーサが言い出した、実際たまにではあるが俺の攻撃を木剣で受け止める場面が出てきた。
「だけど勘違いしないでね!あなたは本気!私は手を抜いてだからね!」
実際そうなんだろう、俺は肩で息をしているが、ナーサは余裕がある。
「ハア、ハア、分かっている、ナーサは防御だけだし、肩で息をしてないからね。」
「早ければ明日にはヴィル夫妻が帰って来る予定ですけど、ギルドにトモヤさんの薬草依頼受けに行きませんか?」
ニナがヴィルが言っていた依頼の事を明日受けないかと言い出した。
「はい!やってみたいです!!」
「なら決まり!今日は模擬戦は軽めにしましょ!」
「やったー!初依頼だー!!」
ただ、ニナとナーサは薬草依頼を受けないとの事。
理由は 、ランクアップのポイントにメリットが無いらしい。
自分と同ランク達成が90~110%、一つ上の達成だと、150~165%、逆に一つ下の達成だと、40~60%しかない。
薬草は★10の依頼だから、2つも下になると貰えるポイントはほぼ無いとニナが教えてくれた。
この後軽めに模擬戦をやり、次の日を迎える。
早朝ギルドの中、かなりの人で賑わっている、依頼ボードの前にも人だかりだ、人波を掻き分けボード前に行き、羊の皮に薬草依頼が書かれた依頼書を手にして、直ぐに受付カウンターに行く。
「すみません、薬草依頼をお願いします。」
「はい、薬草依頼ですね。」
俺は受付嬢に依頼書とプレートを出すと、受け取りプレートを水晶台に置くと、水晶に文字が浮かび上がる、それを確認後、水晶を指でスワイプをすると文字が増えた。
(依頼を記録したのかな?)
「初めてのご依頼ですね、説明が必要でしょうか?」
「お願いします。」
「薬草でしたらこのリグー町から東に3㎞離れた所に自生しています、そこで1束(約一キロ)以上を採取していただき、紐で括って持ってきてください。」
「1束、小銀貨3枚で引き取らせていただきます。」
「こちらの依頼では5束で依頼達成です、いつも薬草は不足しておりますので、出来れば5束以上お願いします。」
「はい!解りました、では行ってきます。」
俺はプレートを受け取り、「いってらっしゃいませ。」と声を掛けられた後、ニナ達の下に戻る。
「受けれたみたいですね、行きましょうか。」
ギルドを出た後、雑貨屋に行き10mの紐を購入し、町を出て薬草が自生してる場所に到着。
早速3人で薬草採取と言いたいが違った。
一人は敵の監視が必要で交代で監視と採取をして行き、午前中に4束できた。
「トモヤさん、ナーサ、お昼にしませんか?」
「はい、出します。」
俺はイベントリーからキャルと言う柔かいパンとシャリーンをだす、ギルドに行く前に買った物だ。
(マグールと違い食べやすい!)
昼食を終わらせ少し休憩後、採取を再開した。
日が大分傾いてきた頃、薬草は10束出来ていた、今日は戦闘は皆無だった。
「そろそろ帰りましょうか。」
「うん、だけど足腰が痛い。」
「軟弱ね!もっと鍛えないと!」
と、話しながら町に帰りギルドに向かう。
「依頼を終わりました。」
俺は薬草とプレートを出す。
「お疲れ様です、確認いたしますので、しばらくお待ちください。」
他の職員を呼び軽量していく。
「確認終わりました、合計10束納品ありがとうございます。」
「銀貨3枚となります。」
プレートを置いた水晶を指でスワイプをすると文字が増えるのを確認後プレートを外してお金と一緒に差し出してきた。
俺はお金とプレートを受け取り「ありがとー」と言い、ニナ達の下に帰る。
それを酒場の奥で見ていた、ルルルの剣の3人。
「あれ聖女じゃね~か。」
「本当だ、あれ?★2の2人は?」
「知らね~」
「・・・ちょと探ってみるか?」
「だな!もしかしたらお近づきになれるかも!グフフ!」
と奥で邪な事を考えてる奴らが居るとも知らないままだった。
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あとがき
今回は1話のみのUPとさせてもらいます。
理由は目に異物が入り現在まともに目が開けれない事。
来週お休みかできても1話になるかと・・・
楽しみに待っている皆様申し訳ありません。
後、新作を上げております、そちらもよろしくお願いします。




