そして全てが無くなった
そして貫いたままニナの時と同じく聖なる光を放つ球体を食べると、黒い丸い物体がドクンと波を打ち一気に膨張を始める。
黒い丸い物体はフェブリクとマリナそしてメイド達、家具をも飲み込み更に大きくなりインペルのホーム屋敷をも飲み込む。
ただ異変はインペルのホーム屋敷だけではなかった。
王都中の至る所で黒い靄が噴き出している。
特に国の重要機関からが多い(理由はインペルの女性たち、フェブリクがつまみ食いした女性を国の重要人物の愛人や遊び相手にさせた事が原因だ。ニナの時と同じく精液で感染が広がった、それ以外の感染もあるが、そのほとんどは商人など一般市民だ。)
黒い丸い物体は王都中の至る所で黒い靄をどんどん吸収し、大きくなっていく。
まるで気球の様に大きくなった所で、浮遊し始めどんどん高度を上げだした。
するとこの黒い靄の異変は王都だけでは無い事が見渡せる。
周辺の都市や街にも、それどころか周辺国にも異常が見て取れる。
黒い丸い物体が大気圏内と外の境に達した所で上昇を止め、黒い靄がどんどん集まっていく。
黒い丸い物体から形も変わっていき、フード付きロングマントを着た人物に変わっていく、ただ大きさは尋常な大きさではない。
100キロ以上の大きさになった者は…
『神に作り出されし人々よ、神よりの使者も消え去った今、我が与える破滅を受け入れよ』
星に住み全ての生きとし生けるもの全てに理解できる様に心に言霊を残し、今度はその体がドロドロに溶けていく。
ドロドロに溶けた液体が地上に降り注ぐ、液体は全てを包み飲み込む。
それはやがて都市を、国を、海ですら覆いつくし消し去っていく。
星を覆いつくした溶けた液体が一カ所に集まりだし、一番厚い層になっている部分から空に、そして大気圏外に触手を伸ばす、それはまさに次の獲物を追い求めるか如く。
液体が星を離れた際、そこには茶色になった惑星しか残らなかった。
ー完ー
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あとがき
外伝を最後まで読んでくださりありがとうございました。
(最後、ちょっとグダグダになった感じがする(;^_^A)
来週はお休みをさせてもらい、再来週には本編のその後を2話書きたいと思っております。




