結婚とその後…………(2)
ニナの身体から黒い靄が吹き出し、ニナを空中に浮かせている。フェブリクはニナを助けるために聖剣を抜き黒い靄を切り裂こうとするが切れなかった。
それもそのはず、ここ最近聖剣からの聖なる光が失われただの武器化していたのだ。(聖剣と勇者の能力を掛け合わせる事で打ち祓えるはずだったのが勇者のスキルが汚染された事により、聖剣がフェブリクを勇者と判定できなくなり、聖剣の能力が使えなくなった。本編に書いた、フェブリクが邪心の心に心を蝕まれた際に聖剣の光が弱まったが、これが更に進行した結果聖剣がただの武器となったのだ。)
黒い靄が集まり触手のへ変貌を遂げると、鞭の様に彼方此方に触手を打ち付ける。ただ普通の鞭と違い打ち付けた部分が消えていた。
ニナから噴き出す靄が更に多くなると大きくなったお腹を天に翳す様に突き出すと、お腹が生き物のように蠢き出し波を打ちニナの奇声が一段と大きくなっる。その奇声は人の者とは思えない、また獣とも違う。
その奇声と蠢くお腹に誰しもが恐怖を抱き慄いている。
ニナが大きく息を飲み込むと同時に何かが破裂した音と同時にニナの身体が大きく震え、彼女を中心に血塗れに。
お腹からニュルニュルと黒い物体が這い出てくる、さっきの破裂した音はニナのお腹が内部からのの圧力で破裂した音だった。
黒い物体が完全に姿を現した、その姿は人とも動物とも、そして魔物とも思えない姿。丸い物体に何本もの触手、触手の一本には聖なる光を放つ球体が、ただその光は弱々しく、所々濁っている。
黒い丸い物体の中心に口が浮かび上がり、聖なる光を放つ球体を食べた。
「奴の忘れ形見、聖女のスキル…そして、くっくっくっ!全てを手に入れ、そして全てを壊せる。」
黒い丸い物体の口から人の言葉が?!しかも壊すと宣言にフェブリクは限界突破を発動させる。フェブリク自身もこの物体が今までの敵と格が違う事を肌で感じていた。(フェブリク、いや誰も知らない、この物体が邪心の心が邪神として復活したことを。)
「集え我が分身、全てを闇へと返す時が来た!」
フェブリクとマリナの身体から黒い靄が溢れ出す。ただフェブリクは更に心臓の痛みを感じる様に。
周りのメイド達は心配するが、心配しても全てが終わっているため意味がない。
フェブリクとマリナの胸もニナのお腹と同じく生き物のように蠢き出し波を打つ。
黒い丸い物体の触手がフェブリクとマリナの胸を貫く、結果は同じだがフェブリクを貫いた触手の先端にニナの時と同じく所々濁っている聖なる光を放つ球体が絡めとられていた。
そして貫いたままニナの時と同じく聖なる光を放つ球体を食べると、黒い丸い物体がドクンと波を打ち一気に膨張を始める。




