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彼は私にプロポーズしたいようですが、

作者: 紅坂 朗

普段は読む専門なのですが自分でも書いてみたいなーと思い練習で書きました。

なので不備や読みにくい部分等がありますがご容赦ください。

「きみの作る味噌汁を毎日飲みたい」

「うーん、毎日君の家に来て味噌汁作るのは無理かな」

私は遠回しな彼のプロポーズを言葉通りに受け取ってそのお願いを断った。

「ところで君原くん彼女できた?もしかしてあのお姉さんと付き合ってる?」

「え・・・いやあの人は会社の先輩で・・・それに俺かたりちゃんのこと好きだし」

「そっか、ありがと」

うん知ってる。知ってて言ってるんだよ。

で、その先は?こんな感じでもう3年ぐらい続いてるんだけど。

そう思いつつ私は彼を見つめる。

「・・・」

彼は顔を耳まで真っ赤にして黙りこくった。

あー今回もか。今回も駄目かー。

意地悪で悪いけど彼は私に対して大切なことを言っていないので責められても仕方ない。

告白?告白で好意示されたからってだから何?

彼は高1の頃に私に告白して振られている。

それ以降も私は彼氏がいることを理由に数回振っている。

ただ3年前からは振ってはいない。ただ「そっか」で済ませている。

早い話が私この3年彼氏いません。

最後に付き合った彼より私は今目の前にいる同い年の男子を選んだのだ。

そしていつ「付き合おう」といってくれるのか待ってたらいつの間にやら遠回しなプロポーズが定番になっていた。

言えよ「付き合おう」ぐらい!めんどくさいなぁっ!

おかげで下の名前で呼べないじゃん!

まあそういう私も告白された時点で「じゃあ付き合おっか」と言わないあたりめんどくさいんだけど。

さんざん今まで振ってきて結局付き合おうとか何そのクソ女状態になるのが耐えられない、実際クソ女だけど。

なんで私なんか選んだんだか・・・

まあ今まで散々

「何で私がいいの?どこがいいの?」

とか異性振るときの定番文句で聞きまくってるんだけどね。

ぶっちゃけ友達以上恋人未満なんだけどいい加減なんとかしてほしい。

もう3年だよ?私達それなりに適齢期なんだからはっきりしようよ。

じゃあ他の男と付き合えばいいじゃんという話だけどそれは嫌。

この煮え切らない関係が不満なのであって彼自身には不満はない。

はっきりいえば私だって彼が好きだ。大好きだ。

プロポーズされれば「はい」と即答できるぐらい愛してる。

汚い話打算的に見ても彼は優良物件だったりするし。

とにかく私は待っているのだ付き合おうなりプロポーズなりの言葉を。

さぁいつだ!?


「・・・してください」

彼の顔を眺めながらそんなことを考えてると彼は何やら言っていたようだ。

「ごめん、考え事してて聞いてなかった」

「俺と結婚してください」

「はいぃぃぃいっ!?」

・・・発音違うけど間違いなく私「はい」って言ったよ?ね?即答。

「まずプロポーズの前に何か言うことあるよね?」

「え?」

「え?」

どこが即答やねん私。付き合おうの一言欲しさに彼との会話が噛み合ってない!

「・・・私達まだつきあってない・・・」

私はボソッとつぶやいた。

あーはいはい!みたいな顔で彼は気付いたようだ。

「かたりちゃん、俺と付き合ってください」

「うん・・・」

「はい」じゃないんかい私!内弁慶すぎるわ!

そのあといい感じになりお互い浸っていたが私はふと思い出し叫んだ。

「あー!あー!あー!さっきの!さっきのプロポーズ!」

彼、私の言動にちょっと引いてる。

「えー・・・プロポーズも受けるから・・・その・・・」

いや今更ながらなんかすっごい恥ずかしくてうまく答えられない。

赤くなっているであろう顔を両手で隠す。

「ずっとよろしく・・・ね?」

上目遣い気味に私は彼にそう言った。

「はい」

彼は優しく笑った。

何故か私は敗北感にまみれながら彼に微笑んだ。

さよなら私の彼氏いない歴3年。

そしてよろしく結婚を前提とした彼氏持ち生活!

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― 新着の感想 ―
[一言]  ほっこりする話ですね。  奥手の男性はこんな感じですかね。私も似たようなものでした(笑)。  3年の歳月は長いけど、お互いの気持ちが通じている感じが、文から分かり良かったです。  結婚と付…
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