09.騒がしい人たち
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ドタッドタッ....バァァァァン!
「「父上!」」
騒がしい足音はついに私の部屋の前につき勢いよく扉を開けました。...あんなに強く開けて扉は大丈夫でしょうかと一週回って冷静に考えてしまいました。
入ってきたのは私の頭をいまだなでている男性と同じ輝かしい金髪と青い瞳の男の子と同じく金髪と緑の瞳を併せ持つ10歳前後のイケメン君たちでした。
さっきの発言と二人の容姿を鑑みてもこの三人は親子なのでしょう。
でもなんでこの部屋に彼らのお父様がいることが分かったのでしょうか。
また少し考え事をしていたら2つの視線を感じたので顔をあげるとなぜかさっき入ってきた男の子たちが私を見ていたのです。目が合うとなぜか二人とも口元を押さえて何かもごもごと言っているようですがあいにく聞き取れなかったので小首をかしげときました。それを見てさらにそっぽを向いてしまったのでさらに謎が深まる一方です。
なんとか立ち直った?二人は彼らのお父様に何やら詰め寄ってせこいだのずるいだの言い合っており間に座っている私からしたらとても居心地が悪いので早急に解決してほしいものです。
そうこう考えているうちに話がまとまったのか静かになりました。
ふと気になり視線をあげると三人そろって私を見下ろしていたのです。
そんなに見つめられと穴が開いてしまいそうですよ...?と思いながらも見つめ返しているとまたもや外から大きな足音が聞こえてきました。
先ほど目の前の二人に開け開かれたままの開放的な扉から出てきたのは今の時間は登城して働いているはずの私のお母様ででした。
「あなたたち...ここで何をしているのかしら...?」
背後にブリザードが吹き荒れているのが目見えるのですが気のせいでしょうか?..カタカタ
チラッとさっき入ってきた男性陣を見ると漫画のように冷や汗を流しお顔を真っ青にしていました。
...ん?
この人たちはお母様のお知り合いなのでしょうか?
この状態を維持するのは私にとっても男性陣にとってもよくないと判断し必殺赤ちゃんスマイルを顔に浮かべお母様のドレスを引っ張って気をひきます。
話そうと思えばまあ話せなくはないのですがさすがに1歳児が普通に会話できるのはどう考えてもホラーなのでまだ話せることは秘密にしています。...でも最近はそのせいでもどかしい思いをしれいるのでそろそろ話してもいいですよね...?
「あらあら、ごめんなさいね。いきなり知らない男たちに囲まれたら怖いわよね~」
さっきのブリザードが嘘のように柔らかい笑みを浮かべたお母様が私を抱き上げてなでてくれました。
その変わり身はある意味恐ろしいですがいつでも私に優しいお母様を私は大好きです。
まあ、なーんてほのぼのしていると忘れていた男性陣がまた騒ぎ出しました。
誤字があったので訂正しました。