二人だけの――
いつからだろう?
日本人離れした真っ白な髪と深紅の瞳を持つちっちゃな彼女が、こうして私に寄りかかって眠る様になったのは。
それを、当たり前のことと思う様になったのは。
寝顔を独占できることを。
寝息のこそばゆさを。
高めの体温を。
一定の鼓動を。
彼女の全てを一身に受けられることを。
彼女を独占できることを。
こんなにも、嬉しく思える様になったのは。
これからも、彼女の全てを独占したいと思う様になったのは。
彼女に、私の全てを独占して欲しいと思う様になったのは。
私の小さな世界の中心で、彼女が堂々と、すやすやと眠り着いたのは。
それがどうしようもなく嬉しくて。
他の誰の所へも行かせたくなくて。
五感全てを、私にだけに利かせて欲しくて。
もうこのまま、ずっと、この私の部屋で。
私と彼女しかいない空間で。
お互いだけを必要として生きていきたい。
そんな風に、歪んだ恋心を抱いたのは。
あなたが、眠りながら私に噛みついて、心の底から幸せそうなほほ笑みを零す様になったのは。
そうして、こうして噛まれることに、私の心が、底の底からヨロコビに打ち震える様になったのは。
あぁ。今日もまた、あなたに私が取り込まれていく。
赤い雫となった私が、あなたの一部にされていく。
かわいく。
愛しく。
愛らしく。
言葉以上に表情で語るあなたは、私の言葉に、行動に、想いに、ころころと想いを返してくれて。
これ以上はないかな、ってくらいに好きなのに、ことごとく上限を引き上げられる。
どんどん、好きが膨らんでいく。
いつかあなたをコワシテしまいそうなくらいに、溢れてくる。
周りに壁を作っていたあなたと。
周りに関心を持たない私と。
だからきっと、惹かれたのかな、って。
あなたも、惹かれたのかな、って。
そうだったなら、どれだけ嬉しいだろう。
ふわふわ。
さらさら。
まるで引っかかることのない、柔らかな髪を。
幼児の様にぷにぷにの頬を。
熱く甘い唇を。
気が狂いそうな程に甘い、幼い体を。
独占したくてたまらない。
そんな風に、無警戒に無防備に全てを委ねられて、いつまでも情欲を抑えることなんて、できない。
イヤだと言うなら、目をさまして。
唇を塞ぐまでに、嫌悪を示して。
ねぇ、起きないの?
この前みたいに止めること、今日はしないよ? つもりもない。できるわけない。
あなたより力はあるから、絶対に逃がさないよ?
どれだけ泣いても止められないよ?
キスだけで止められたこの前が、むしろ異常だったんだよ?
あの時、どれだけ魅力的なカオしてたか、あなたは気づいてないよね?
理性をぐずぐずにする甘い匂いを漂わせてたこと、気づいてないよね?
起きないの?
幸せな夢ごと、私は今から、あなたをコワスよ?
そう。
いいんだね。
だったら、もう抑えない。
我慢しない。
「好きだよ。大好きだよ。――――」
目を覚ましたら、そのほほ笑みの意味を、教えてね――?