第八話(火村華蓮①)
ちょっと遅くなりました。短くなりましたけどどうぞ!
「ん?どしたの?」
火村が小首を傾け、頭上にはてなを浮かべている。
「い、いや....」
俺は額に冷や汗を浮かべながらそっぽを向く。
おい違うじゃねえか。
なんで、なんで俺に堕ちてねえんだよおおおお!!このアプリの噓つきいい!!
そして心の中で叫ぶ。
「はあ、はあ..」
やっぱ夢は夢か。
そう思いながら肩を落とした。
「まったくどうしたの?」
「だ、大丈夫..うん、もう大丈夫だ」
「ほんとにー?」
「ああ、ほんとに」
やたらこういったことはしつこいな。まあ心配してくれているんだろうが。
「ふーん」
そう言ってジト目を向けてくる。お、なんかこれはこれでいいな。
つか、可愛い。
火村という名前の通り、髪の色は明るい赤色でショートにしていて、健康そうな、活発そうな顔つきをしている。
そしてすらーっと真っ白い足がうちのミニスカートの制服から伸びていて、どこに目を向ければいいのかわからない。こうしてみると間違いなく美少女だろう。
あ、やべこう考えていると無駄に意識してしまった。落ち着け、結構前に流行った目以外は高スペックなあの方も言ってただろ。勘違いはよくないと。
おとすで堕とせていない以上、自力で堕とさなければいけない。頑張れ俺。
「まっ気分が悪かったら言ってねー。私頑張るから!」
そう言ってこぶしをぐっと握り、にっこり笑った。
そんな光景を見ながら俺は、何を頑張るんだよとまたまた心の中で考えながら薄く微笑んだ。
あれ?なんかいいムードじゃね?