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楽しめよゲームだぜ!  作者: 七星
第0章 準備
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ギルド始動1

綺麗な月夜の晩にベランダで話をしている影が2つ。


「あの隆太(バカ)さっきした話の内容を確実に覚えてないですからね陽司さん。」


グラスの中の低アルコール飲料を飲みながら話しかけると陽司さんも苦笑しながら頷いた。


「隆太が低アルコール飲料で泥酔するとはね、ところで話の相手は僕でいいのかい?理々亜ちゃんはさっきからチラチラこっちを気にしているけど。」


俺は陽司さんのグラスに飲み物を注ぐ、陽司さんは一口飲んでから無害煙草を咥えて火を点ける。部屋の中は女子会状態、隆太は酔っ払って爆睡中、宗介は風呂に入っている。


「俺が陽司さんとゆっくり話してみたかったので、ちょうど良い機会だと思います。理々亜は女子会が苦手なだけですけど仲間内だと大丈夫です。」


無害煙草を吸って紫煙を吹き出して灰皿で火をもみ消す。あまり会話が弾まないが俺は心地よい感覚で陽司さんと話を続ける。


「そう言えば前から聞きたかったけど紅のゲームスタイルは戦闘特化だけど、きっかけはあるのかい?シナリオを楽しむよりゲームシステムを使ってPvPをソロプレイ中に楽しんだりもしているようだね。誤解しないでくれよ別に悪いと言ってる訳じゃない興味があるだけだよ。」


陽司さんの質問に笑う様な答えになるけど答える。


「目指しているだけですよ‘‘最強’’って呼ばれるプレイヤーを。今は格闘技を習っても実際に使うなら警察や警備員になるための資格にしかなりません。大昔はテレビでも格闘技でチャンピオンを決めたりしていたらしいですけど今は格闘技は自衛以外には使えない。でもゲームならシステム違反しなければ自由に格闘技術が使える。それだけです。」


陽司さんは苦笑しながらも納得してくれたようだ。


そのまま、会話を交わしていると部屋の中から窓をノックしている宗介がいた。


「僕もこっちにいるよ、女子会に混ざるよりもこっちの方が楽しそうだからね。」


宗介は低アルコール飲料を3本ベランダのテーブルに置いて椅子に座る。


「紅君、3人ならワールドチェスをしないかい?陽司さんもいかがですか?」


ワールドチェス、昔のチェスを複数人が楽しめて駒の数が増えたチェス。陽司さんもやる気になっているのでベランダのテーブルの中心にあるパネルを操作すると3Dグラフィックのワールドチェスのセットが現れる。


「陽司さん、俺達のローカルルールでは駒のトレードも可能ですが基本ルールのみでやりますか?」






ワールドチェスが終盤になると日が昇り始めていた。盤上には基本に忠実な少ない駒で守りを固めた陽司と基本をすっ飛ばした形で攻める宗介に駒の数が多いがポーンとキングしかない俺、盤上は膠着状態で勝負は流れた。


ワールドチェスのルールで盤上にキングの駒が残っていても状況に変化が無いまま全員が10ターン進行すると勝者無しの引き分けになるからだ。


「さて、引き分けになったけど楽しかったよ。朝食は僕が作るから紅と宗介は少し寝た方が良いよ。」


陽司さんは部屋の中に戻っていく。俺と宗介は盤上を見ながら溜息をつく。


「引き分けって言われても『自分から』膠着状態を作った陽司さんの先読みが凄いとしか思えないよ。」


宗介の言葉通りに盤上を支配して膠着状態にした陽司さんの先読みの凄さを実感した引き分けだった。





日が昇り、朝食を済ませたが1人だけ頭を抱えて布団に戻っていく。


隆太(バカ)は二日酔いだからログインできないから決めた事をやってから自由行動だな、アップデート内容の確認も含めて進めよう。」


全員に行動を確認してログインする。




ログインするとアヴァロンの街中ではなく整地された広場で周りを見渡すと100畳程の正方形の土地の中心に立っていた。


「姉貴、ここは何処だろう?周りに人も居ないって事はホームを建てる土地か?」


全員でウィンドウを開いて[運営からのお知らせ]を開いて読み始める。






「わかりました、ご依頼の家を建設させていただきます。この間取りなら4時間程で完成しますので時間になれば来てください。それにしても、この規模の家の建設は久しぶりです私の店の従業員も張り切るでしょう。追加の家具等を含めた前金を受け取ります。」


この話は100畳の土地から始まる。土地から外に出ることができないので変化があるまで待っていると商人NPCがやってきて、ここはホームを建設するための土地で商人NPCと間取りを決めて建設を進めるから、その間にホームの管理や掃除をするNPC使用人のAiと性別や性格を決めて雇うための人材紹介所に向かう。






人材紹介所の前で俺とアクエリアスが別行動をとる。


「魔石と魔玉の確認をよろしくね、何かあれば連絡してね。」


姉貴達に見送られながら魔石と魔玉の基本を確認する。


魔石…自分が習得している魔法スキルを魔石にセットして使い続け条件を満たせば魔石にセットした魔法スキルを魔石にコピーできる。上位魔石になればオリジナルの魔法スキルが作成できる。コピー中はアクセサリーの装備枠を魔石1個につき1枠使う。


魔玉…自分が習得している戦技スキルを魔玉にセットして使い続け条件を満たせば魔石にセットした戦技スキルを魔玉にコピーできる。上位魔玉になればオリジナルの戦技スキルを作成できる。コピー中はアクセサリーの装備枠を魔玉1個につき1枠使う。


「レオ、とりあえず基本スキルをセットして試そうか。条件が不明だからな基本スキルから始めようか。」


俺達はNPCの店で魔石と魔玉を幾つか購入してアヴァロンの東の平野に向かう。






東の平野に到着して辺りを見回すとモンスターがリポップすると即座に戦闘を始めて刈り取られる状況だったので場所を変更してPT対抗戦前に潜っていたダンジョンに向かう。




「ここは空いているな。アクエリアス頑張ろうな!」


俺はアクエリアスと片手のハイタッチをする。


ダンジョンに入るとウィンドウが表示された。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


巨人のダンジョン 推奨アビリティLv40


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ウィンドウを閉じてダンジョンに入ると以前よりオーガやジャイアントの歩き回る数が多い上にサイクロプスも少数だが存在している。


PT内でマップを共有しているので俺が【索敵】で得た情報をアクエリアスのマップにも反映されて確認している。


「レオ、私も今回は前衛側になる場合がある。できれば手出し無用で。アビリティ合成ではなく取得可能アビリティ一覧に欲しいアビリティがあったからな。」


俺はアクエリアスなら大丈夫と信じてオーガ、ジャイアント、サイクロプスの群れに突撃する。


アクエリアスは突撃している俺に即座にバフスキルを使い、自身にもバフスキルを使いアイテムポーチから武器を出す。


「久しぶりだがブランクなんて言い訳だな、いくぞ!」


アクエリアスは大鎌をメイン装備に選びレオのサポートに入る。


大鎌で切るには特殊な使い方が必要になる。持ち手を含めた棒から内側に刃があるからだ。しかしアクエリアスは苦も無く大鎌で切り裂いてレオの援護を続ける。






「レオとアクエリアスが遅いけど、まだ戻らないのは心配ね。何処にいるかがわからないし…」



既にホームが建っていて家具も揃っている、ホームの店舗部分もある程度の準備もできているNPC使用人も執事とメイドに店舗用に商人NPCの3人を雇用している。生産スキルを習得しているメンバーは生産設備の確認をして現在、スキルによる大量生産で在庫を作っている。


リーリアは帰ってこない2人にメールを送っているが返事がないまま、現在強制ログアウトの30分前だ。





「レオ、リーリアから戻ってくる様に連絡が来てるからホームに戻るぞ。夢中になり過ぎて強制ログアウト20分前だからな。」


2人が帰還アイテムを使ってアヴァロンに戻ってホームを登録すると強制ログアウトになった。

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