ソロ狩り
特別編 ソロ狩り
時は第一回イベント前に遡る。レオがPTから抜けてモンスターにも慣れたので一人でダンジョンの攻略をしている。ダンジョンの中で群れている巨人のモンスター達が一人のプレイヤーに紙を斬り裂くかの様にサクサク斬られて電子の海に帰る、しかし巨人のモンスター達は怯えることなく仲間を集め襲いかかる。
「体術も鍛えないとなPTから外れてソロで動いているからには結果を出せなきゃ意味がない。」
レオはオーガや上位種のジャイアントを体術で殴る蹴る打つ弾く流す動きだけでスキルは使わずに電子の海に帰す。
約一時間の間、体術だけで倒し続けたレオはオーガや上位種のジャイアントのいるダンジョンのボスに挑む。
ただし装備を全て外した状態で。
巨人モンスターのボスは人型だが巨人ではなく小人のモンスターで非常に素早く小柄なのに一撃は重い。
「戦闘の基本、回避の練習にちょうどいいな一発も貰わずに30分だな。」
小人が一気に距離を詰めてレオに連撃をするがレオは回避し続ける。ボスが小人であるため超至近距離での連撃をひたすら避けるレオ。
小人が一度離れ腰の袋から青いアイテムを取り出し口に含む。すると小人の体の色が青くなり再びレオに突撃してくる。更に素早くなった青い小人は鋭い連撃を放つがレオは回避する。小人の蓮撃の隙間を縫う様にしかし距離は一定に固定して回避を続ける。ボクシングのスウェーバックの動きやフットワークを使い掠ること無く全ての攻撃を約3cmの隙間を空けて避け続ける。もちろん装備を全て外しているので一発でも当たればHPは9割、もしくはクリティカルポイントに当たればHPは全損する。そんな中でも冷静に小人の視線や腕や脚の向きや角度、体勢から攻撃を予測して回避に徹する。
20分の回避の練習の間に黄色のアイテムを使い体格が少し大きくなりパワーが上がったりしたがレオは避け切った。そして赤いアイテムを使い更に素早く更にパワーが上がった小人がレオの襲いかかる。こうなれば掠るだけでもHPが全損する可能性は高いが巧みに身体を動かし回避する、いや始めた時よりも無駄が減った動きで回避をしている様にも思える。
小人もフェイントを入れる等の工夫をして怒涛の拳や蹴り、体当たりに肘に裏拳等の攻撃をするが悉く避けられる。
真っ赤な小人が様々な体術を使いレオに攻撃を続けるがレオは回避一択で戦闘は進む。一切焦ることは無く冷静に瞬時に判断して全身を無駄なく使い的確に避ける。回避を続けるスタミナもだが、集中力の維持できる時間が長く未だに集中力が切れる様子は無い。どれほど長くても90分が限界と言われている集中力をデスクワーク等では無くゲームではあるが一発当たれば終わる状況で集中力を維持して回避の技術を徹底的に身体に覚えさせるかの様にひたすら避ける。
回避を続けて30分になった瞬間、小人は動きが突然止まり電子の海に帰る。
小人はドーピングによる肉体の限界を迎え倒した状態になる。この倒し方をするとランダムで生産レシピをアイテムとしてドロップする。経験値も通常の三倍も取得できる。しかし小人は一撃でも当てると怯えてドーピングを止めるので回避を続けなければ不可能な倒し方。
レオはボスのドロップアイテムとランダムドロップ生産レシピに経験値を確認すると装備を着けてダンジョンを引き返す。
ダンジョンからの帰り道もオーガやジャイアントを相手に体術を使い戦闘をする。今度はスキルも使い動きの確認をしながらだが、集中力はまだ切れていないのか全ての攻撃を避けてモンスターを電子の海に返し自らの糧にして経験値だけでなく数値では測れないプレイヤースキルも鍛えながら出口に向かう。
このダンジョンから出入り禁止になるぐらいにはモンスターを狩り続けながら一度も攻撃に当たることは無く出口へ…そして再度ダンジョンに入ろうと身体を入り口に向けて前に進む。
巨人達にボスの小人が哀れにも再度現れる攻撃が当たらない相手が来ることが分かれば逃げだしても仕方ない状況だがAIに組まれたプログラムには逃げるとは組まれていない。
再度ダンジョンを攻略するためにレオはダンジョンの中を進む。モンスターに絶望を与えながら。




