準備中1
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「こちらは現在、朝6時の◯◯のゲームショップです、明日開始のVRゲーム『英雄達の伝記』を手に入れるために凄まじい行列ができています!!さっそく、先頭の方にインタビューしたいと思います!!」
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朝のニュースで話題になるゲームの行列か、DL版の抽選から外れたかパッケージも欲しいから並んでるかのどちらかだろうな。あとは転売目的もいるか。
「ゲーム発売日は相変わらず凄い行列だな。このゲームも期待されてるみたいで良かった、やり甲斐があるゲームって俺達も期待してるけどな。そうだ、隆太今から並んでる人にβテスターだから『英雄達の伝記』を持ってます。って言ってこいよ。間違いなく袋叩きにされるから。」
俺はテレビの生放送ニュースを見ながら笑顔で隆太無茶振りする。
「紅…無茶過ぎるし結果が解ってるなら言うなよ!!」
隆太は反応しながらも俺のタブレットPCから学生の夏休みに付いてくる課題データをコピーしている。
「そうだ紅、今の間に『キーライン』の設定をやっちまえよ。オレも課題データのコピーが始まったから手伝えるぜ!!」
『キーライン』・・・今の時代の高性能ゲーミングPCでキーボードも画面も立体3Dで本体はかなり小さい。
隆太が課題のコピーが始まったから手伝って貰って設定をしていると家のインターホンが鳴る。
「宗介が来たか?隆太、悪いけど確認して対応してくれ。宗介じゃないなら呼んでくれ。」
「どうも、紅君。飲み物持ってきたから冷蔵庫に入れておくね。」
俺は『キーライン』の設定をしながら宗介に返事をして無害煙草に火をつけた。
宗介も夏休みの課題は済ませたらしく、無害煙草を吸いながら隆太が課題データのコピーが終わるまで待っている。
ちなみに16才から無害煙草とアルコール度数3%以下なら法律で許させているから違法じゃない。
俺は簡単な朝食を作っていると、隆太は課題データのコピーが終わったので話に入ってくる。
「紅、女性陣は何時頃に来るんだ?香の友達が新しく参加するって話は聞いたけどよ、集合の時間は忘れちまったぜ!」
俺と宗介はドヤ顔している隆太の発言に溜め息をついた。
「とりあえず朝食にするか、簡単な物だけど作ったから食べるぞ。」
俺が朝食をテーブルに並べている間に2人は『英雄達の伝記』のβテストの情報を纏めていた。
「紅、朝飯サンキュ。香も理々亜もβテスターだから向こうでも情報を纏めてるだろうからゆっくり寛いで待とうぜ。」
「紅君、毎回の宿泊場所の提供は助かるよ。ありがとう。」
男3人で朝食を食べる。
◆◆◆
朝食を済ませて3人で寛いぎながら話題は俺の『キーライン』の話になる。
「しっかし紅の『キーライン』の修理が間に合って良かったな、夏休みの課題終わらせたら故障したって聞いた時はかなり焦ったぞ。」
そう、二週間前にゲームを終わりタブレットPCで夏休みの課題のやり残しは無いか確認してから『キーライン』電源を切ったのを最後に俺の『キーライン』が何をしても起動しなくなり修理に出した。昨日の昼には修理も終わり中のデータも破損すること無く帰ってきたばかりだ。
「故障の原因が『VRファイト』のやり過ぎは紅君らしいけどね、でも程々にしないと『英雄達の伝記』の途中で修理しないといけない状況になるよ?気をつけてね。」
『VRファイト』・・・VRの格闘ゲーム
しょうがないだろ、バトルって楽しいだろ?更に勝つともっと楽しいだろ?止められなくなるのは当然じゃないか。この話をすると2人に呆れられた、何でだ?
「そういえば、紅君は『英雄達の伝記』の情報収集はしたかな?僕は最低限しか調べなかったけど、かなり自由度が高いみたいだよ。」
宗介の最低限ね、確実に一般的な最低限じゃないな…俺の方はβテスターの戦闘プレイ動画を見ただけだから情報収集とは言えないな。
「紅が見たプレイ動画って事は…PvPがほとんどか?なら最初の戦闘練習は今回も紅がメインだな、任せたぞ!」
俺達は初等部で知り合ってから毎回ゲームの本番の前に体験版で慣らしをするが、戦闘練習は俺が大体メインでやってる。毎回、誰かが情報収集して体験版で教え合いをしている。隆太は覚えはいいのに教えるのは酷く下手なんだよな。
閑話休題
「宗介はプレイスタイルのイメージはできてるのか?俺はまだイメージが固まらないから色々と試す予定だけどな。隆太はプレイスタイルはβ版からの継続だろ?」
宗介の選ぶプレイスタイルには毎回助けられてるから感謝してる、隆太の場合は…今回も頑張るか。3人で話ながら、俺の『キーライン』の設定のカスタムが終わった。一応だけどカスタムした『キーライン』の挙動の確認をするか。
「うん?誰か来たみたいだね?時間を考えると理々亜さん達かな?隆太は紅君に伝えておいてね、僕は玄関ホールに迎えに行くから。」
◆◆◆
女性陣が到着して雑談をしながら休憩。女性陣も課題は済ませたらしいので夏休みは予定通り『英雄達の伝記』に集中できるな。1人知らない女の子がいるけど隆太が言ってた香の友達か?まだ自己紹介してないけど後でもいいか。
「りゅ〜た〜可愛いからって私の友達に変な事はしちゃダメだからね〜?紅君と宗介君は心配ないけどね〜♪」
女性陣の1人の香が隆太をからかっている。誰か昼食の準備を手伝ってく…っと宗介が来るな、本当にフォローしてくれて助かる。
「紅君、僕がテーブルに運ぶから座ってゆっくりしてて大丈夫だよ。お疲れ様」
◆◆◆
昼食も食べて改めて自己紹介をしようという事になった。
「『英雄達の伝記』β報酬のDL用コードが1人分余ってるからな。紅も宗介も問題無いよな?なら新しい仲間に自己紹介をするか!まずはオレからな、月谷隆太、よろしくな!!次は宗介だな。」
宗介は柔らかい物腰で自己紹介をする。
「初めまして、僕は赤川 宗介。これからよろしくね。次は紅君だね。」
俺の自己紹介…
「俺は暁 紅、仲良くしてくれると嬉しい。女性陣も全員、自己紹介してくれ。」
俺からの引き継いだ女性陣の1人目はスラッと背が高く、目が切れ長でスタイルは抜群の女の子からの自己紹介。
「水樹 理々亜だ全員知っているから香にパス。」
理々亜から指名された居るだけで和む雰囲気の柔らかい女の子。
「三神香だよ~よろしくね~。最後は燕ちゃんだよ~。」
最後の1人の俺は知らない女の子の自己紹介。
「中谷 燕です。初めまして、今回からよろしくお願いします。」
全員の自己紹介が終わったので『英雄達の伝記』を情報纏めて、やりたいプレイ方法を話し合う事になった。
◆◆◆
「オレはβからの引き継ぎデータってのもあるけどパワー型で槍一筋の戦士だな、突撃して突く!これで突き進むぜ!!」
隆太はこれぐらいシンプルな方がいい。
「僕は生産系だね。広く浅くになるかもしれないけど武器種は全部対応できる様にやってみるよ、戦闘は一応ハンマーや斧のパワー型で簡単な戦闘はできる様に頑張るよ。」
宗介は生産系か、頼らせてもらおう。
「私はβからの引き継ぎで一応ヒーラー兼バッファーだな。最初の武器は杖とナイフだ。回復は任せてくれて構わないからな。」
理々亜は僧侶系か助かる。
「私もβからの引き継ぎだよ~メインは魔法の火力で〜時々デバッファーかな~あとは〜自衛程度に体術だね~。」
香は所謂、魔法使い系か火力押しでやるのか?
「あっ、あの私も生産系をしたいです、薬剤師を目指しているので…ダメですか?武器は弓を使いたいです、自分の作った毒を矢とかに使ったりしたいので…」
「問題無しだよ~自分が楽しくないと続かないからね~。後は紅君だよ~?決まらないの~?」
燕は物理系遠距離で生産までか、素材集めは手伝うからな。で、俺のスタイルはなぁ…
「剣、短剣、大剣、双剣、刀で迷ってるんだよ近距離戦闘重視のスタイルってのは決まってるけどな…でも他にも色々やりたいしな。プレイスタイルがこんなに定まらないのは初めてだ。」
全員が俺を不思議そうな顔をして見ている、俺は何か変な事言ったか?
隆太が呆れながら答えてくれた。
「全部やればいいだろ?直ぐには無理でもスキルの枠は増やせるだろ?」
…多分、俺の顔は今真っ赤だろうな。
◆◆◆
「さて、プレイスタイルとかは決まったから次はアビリティのレベル上げだな。簡単に説明するのは香に任せっぞ、オレはできないからな。」
隆太から指名された香は楽しそうに説明を始める。
普通のRPGの様に経験値を稼ぐだけだと何も成長しなくて、経験値をアビリティに割り振るとアビリティが成長してステータスが上がる。初期アビリティ枠は5個。他には経験値を消費してアビリティ枠の拡張が可能。つまり経験値が稼げるならアビリティ枠は無制限という事。ちなみに戦闘だけが経験値を稼ぐ手段じゃないらしい。アビリティの取得方法は経験値をクリスタルショップでアビリティクリスタルに変換してアビリティクリスタルを消費してステータスメニューのアビリティ一覧から習得する。
「と、言う事だよ~わかったかな~?」
全員が理解したので次の話題に進む…前に休憩時間になった。主に最初の取得アビリティの確認の為にみんながタブレットPCでβテスターが使っていた掲示板や動画を見ている。俺は灰皿と空気清浄機に換気扇がある場所で無害煙草を吸いながら休憩している。
「紅はサボりか?って、そんな筈は無いか。戦闘練習の構想を練っていたのか?あまり無茶な練習にはしないでくれよ?」
理々亜が苦笑しながら近くに座って俺に話しかけてきた。
「今回は新規で燕も参加するからな、無茶な練習より動きを知ってもらいながら戦闘にも慣れてもらうようにするよ。」
◆◆◆
休憩が終わり、話し合いを再開する。
「何か良い話は落ちていたか?オレはレアアビリティを見つけたぜ!【マルチアクション】ってやつだな、1つのスキルを発動中に別の行動をできるアビリティらしい。多分、習得条件はアビリティ合成すると思うんだけどな。」
ゲームが関わると頭が良くなる隆太の話だ。
「私は情報提供だよ~レアアビリティじゃないけど【筋力強化】とかのアビリティだよ〜全身から各部位の筋力強化まで種類があるけど〜前衛じゃなくて生産にも必要になるから大事なアビリティだよ〜取得条件は特に無いみたいだよ~。」
香は使い勝手がいいアビリティの話だな。
「私が持ってる情報は大した話じゃないな、生産系だがβ版のままなら最初の村の近くのダンジョンで良い鉱石が低確率で手に入るぞ。かなり広いダンジョンだが敵も強くないし採掘ポイントも多数あったな。まあ、β版の話だから無くなってる可能性は高いな。」
理々亜の情報はダンジョンが残っていれば生産系が喜ぶな。
「私も見つけました【◯◯眼】と言った各【眼】が名前に入るアビリティは後衛や生産だけじゃなくで前衛も必須らしいです。弱点とかに攻撃を当てるとダメージが増えて経験値が少し増えるようです。」
燕の情報も事前に知れて良かった大事な情報だな。
「次は僕だね、運営の出してる情報だけど実装予定のホームを一部改築して店舗にできて作った物や素材を売買できるらしいよ。色々作らないとね燕ちゃん。」
宗介の情報はホームが店舗になるって事か。
「俺はカジノの実装予定があるって話だ。カジノで稼いだチップはカジノでしか使えないらしいけど、カジノでしか手に入らない装備やアイテムもあるらしい。宗介カジノの景品で『無害煙草』もアイテム交換できるって。あとは闘技場の話をしている書き込みを見たな闘技場でも経験値を稼げるらしいぞ、楽しみだ。」
燕以外が溜め息をついた。




