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幸福な日々  作者: 豊洲 太郎
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四十四 Good evening コンバンハ...

 終電後の高尾JCT、ロータリーにタクシーはもういません。

 黒地に「家娑婆」と横書きされた電動トラックが音もなく現れて半円に進入してから東向きに停止しました。

 闇に黄色く「家娑婆」の文字が浮かびあがって不気味な雰囲気です。

 コックピットから「カチャ」という銃の安全装置を解除するような音がしました。

 風でざわめく物陰のあちこちからも長いものが飛び出しています。

 

 少し遅れて、「SATISFACTION!」と横書きされたトラックが入って来ました。こちらの文字は蛍光ブルーです。

 どこかで彼の耳はあのカチャ音を捉えたハズです。

 JCTに緊張が高まり、トラックは停車を戸惑っているようです。

 その時です、物陰から迷彩服に目出帽の男が現れると身振りで制止しました。トラックは車道を塞ぐために右に急ハンドルを切って北向きに停車するとヘッドライトを消灯しました。

 再びヘッドライトが点灯すると正面にラウドスピーカが照らし出されました。

 「ブーン」という通電音。

 何か聴こえています、「アイキャン ゲ ノウ... ...」ストーンズです。

 「Good evening コンバンハ... ...」、英語の挨拶です。

 あぁ、物陰からも、

 「Good evening コンバンハ... ...」

 「Good evening コンバンハ... ...」の大合唱が始まりました。

 これから何が起こるのでしょうか?


(つづく)

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