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幸福な日々  作者: 豊洲 太郎
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四十一 就活指導

 ホールディングス、教育委員会への訪問を午前中に済ませて、午後からあのコンビニの拉致部屋で契約社員山田と面談をしました。

 目的は彼の勤労意欲の調査と、人生の先輩として就活の指導です。

 「~の、ような能力を企業は求めているわけです。わかりましたか?」

 「ようかいです。」

 「あのヤマダさん、そこはりょうかいです、と答えて下さいね。」

 「ようかいです。」

 もういい、もういいんだ注意した私がバカでした。

 「それでは、ヤマダさんのご経歴を簡単にまとめて話してくださいね。」

 「ボクは、むかしからひきこもりでした。」

 「うん、うん、それで。」

 「さいしょにこうかしたのは、ときは、なやんでいる人、くろう人さんたちがだくさんいました。」

 頑張れ、会話まで漢字にする必要はないさ、誤字も気にするな。自分を表現するんだ。

 「ほーぅ、ヤマダさんは若い頃からそういう目で世の中を感じていたのですね、おじさんは感動しましたよ。続けてください。」

 「歴史は繰り返すと後から聞いて、ボクはその通りと感じたのです。」

 だいぶ読みやすくなってきました。

 「いいじゃないか、どうぞ続けて。」

 「サラリーマン先輩と出会ったのは、次に降下した時でした。」

 やればできるじゃないか。

 「そこはユーラシアの辺境地帯で、先輩は馬を盗られてボクと一緒に探しに行きました。」

 ん?どこかで聞いたような、、、。

 「気がついたらボクたちは制服下のです。」

 「ヤマダさん、そこは征服したのです、ね。」

 「ようかいです。」

 「当時の先輩の名前は、、、えーっと。」

 「慌てないでいいんだよ。」

 「そうだ、思い出したです。」

 うんうん。


 「サラリー・ハン・ヤマダ・モンゴル」


 「ちょ、ちょーっと待ってねヤマダさん、先ほどの悩んでいる人って、ネアンデルタール人、苦労人ってクロマニヨン人でしょうか?」


 「しんじんはきゅうじんをほろぼすのです。」


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