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幸福な日々  作者: 豊洲 太郎
23/33

三十九 誰かが「そっとお休み」をリクエスト

 「どうも、ご無沙汰してます。」

 「あら、サイちゃん昨日もいらしたじゃない。」

 「そういうときには話を合わせるのが接客業なんですよ。」

 「私がプライベートで使っている店です、ちなみにママはオカマさんなんです、、、。」

 「ボク達は料理ができるまでお仕事の話をしていますからね。」


 「それでは、酔う前に本題に入ります。お勧めプランの件ですが、こちらにありますように、、、」

 「素晴らしーい、すぐ契約します。」

 「あの、まだ説明していませんが、、、」

 「いや、もうカタログ見ただけで満足度100%、予想通りで参りましたなぁ。」

 「で、一応料金ですが、、、」

 「それでOKです、貴方にお任せします。」

 「えっ、、、」

 「さ、乾杯しましょう。」

 カンパーイ。

 「私の知り合いでね、ヤマダっていうのが、英語ダメでね。」

 「えっ、本当ですか?」

 「ええ、今度一緒に飲みましょう。」

 「それは是非お願いしますよ、アミダさん。」


 「バクライとタラコの半焼きですけど、お口に合いますか。」

 「大好物なんです。それじゃあ、タラコの歌やりまーす。」

 「見ぃあ~げて、ギョら~ん、夜の~ほ~しを~。」

 「そうだ、忘れないうちに契約書を書きますよ、ママさーん、朱肉有りますか?」

 「お肉ならありますよー、最近、ぜい肉痛がひどくって。」

 「あ、ハンコ忘れた、拇印でいいですか?」

 「ボインもありますよー、シリコンですけど。」

 「サラリーマンは、焼鳥屋で上司の悪口か、スナックで歌っているときが一番楽しいですね。」

 それから、常連さんに、お姉さんたちも合流、乾杯の大奔流となり、アニソン合戦になり、サイちゃんはデビルマンを熱唱、サイちゃんサイコー。

 誰かが「そっとお休み」をリクエスト、スナックの閉店の合図です。

 サイちゃんは口を開けて眠っています。

 契約書を彼の上着のポケットに入れて、ついでにワイシャツに付着した毛髪を回収しました。

 もう正体はわかってしまったけど、一応鑑識にまわします。


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