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三十二 終着駅はシハツエキ
声紋分析の結果を皆が注目しているようです。
東西線が夜の中野駅ホームに到着しました。
眠ったまま折り返すひとが多い局面です。
終電でもないのに駅員さんが乗客を起こしています。
「お客さん、お客さん。終点です。」
「駅員さん、、シ、終着駅は?」
「お客さん、シ・ハ・ツ・エ・キ です。」
「よし、ニイイチマルマル時 定時連絡よいか?」
駅員さんが精算端末を取り出しました。
「はい、どうぞ。」
「セイモンブンセキノケッカ、イチビハンノウアリ。以上である。」
「ついにやりましたねぇ、『うひゃひゃひゃ』が出現。」
「うむ、急がねばならぬ。」
「レンジャーは囲まれたと思いこんだようですね。」
「まぁ、我々は『うひゃひゃひ』と笑うしね。」
「カタカナ英語のアミダにはこの違い、わかるまいよ、、、」
「うひゃひゃひ、、、」
「妙典行き発車いたしまーす。」




