第八話
別れて数ヵ月。
相変わらず遊び歩き続けていた。
『今日飲み行かない?』
静香からの誘い。
久しぶりなので行くことにした。
一回家に帰って制服から私服に着替えまた待ち合わせをして店に向かった。
『最近はどぉ?』
「ん?普通だよ!静香はどーさ?いい感じの人居るって言ってたじゃん?」
『うん。たぶん付き合うと思う。』
「そっかぁ。良かったね!」
『雛も和也君とは?』
和也とは最近仲良い人だ。会社の社長でよくご飯に連れてってくれる。
しかし妻が居る。
歳も15個離れていた。
「付き合ったりはしないよ。めんどいし。奥さんも居るしね!」
『雛都合良く使われてんじゃないの?やりたい時にやらせてもらえる…みたいな。』
「あーいいのいいの!私もそっちの方が楽だし。深入りはしたくないしね!」
『ふーん。』
静香は理解してないそぶりで酒を飲む。
『あのさぁ。』
静香が下を向きながら話し始めた。
『今だから言うけど恭介前から浮気してた。』
「知ってるよ。」
『愛子って人と。』
――ドクンッ――
愛子…?
「何で知ってるの?」
『恭介が皆で集まって飲んだ時口滑らして言ったらしい。』
「皆で集まったってあの真美と大樹をくつっける計画の集まり?」『うん。』
付き合ってた時にクラスメートの真美と大樹を付き合わす計画の集まりが恭介の家であった。
私は行かなかったけど。
「やっぱり愛子ちゃんと浮気してたかぁー!」
雛は知ってたかのように元気に振る舞った。
元々怪しいとは思っていたけど。
でも本当に浮気してるとは思ってなかった。
愛子ちゃんが馴れ馴れしくしてたのは気になってた。
でも恭介は愛子ちゃんの事嫌がってたじゃん。あれは演技?
お見事だね。
「何で言ってくれなかったのさぁ?」
笑いながら聞いたけど正直動揺していた。
『雛が幸せそーだったから。』
「そっか。まぁいいや。どーでもいい。」
雛はコップに入った酒を一気に飲んだ。
飲み終わり終電に乗り帰る事になり静香と別れた。
何で皆私に言ってくれなかったんだろう。
今さら言われてもただ悔しいだけ。
周りは恭介が浮気してんのに一人だけ頑張ってた私を見て笑ってたのかな?かわいそうにって見られてたのかな?
友達って何なの?
「今から会いたい。」
そう和也に電話をした。
二人はラブホテルで会いいつも通り体を重ね合った。
まただ…。
何も感じない。
なんか思ってたよりもショックだったみたい。
まだ好きって気持ちあったのかもしれない。でもその気持ちももぅ
怒りと悲しみと悔しさと
数えきれない感情で一瞬にして消えた。




