第二十話
そろそろ学校の冬休みも終わり。
3年生はあと卒業式まで一週間位登校日があるだけだった。
「あと2ヵ月で卒業かぁ。」
カレンダーを見ながらつぶやく。
でもこのままだと卒業式も出れない。
あんな人が多いなかじっとしてる自信はない。
近くのスーパー行くので精一杯なのに。
でも行かないわけにもいかない。
しっかり考えなきゃ。
このごろ泣くことも少なくなっていた。
恭介がまだ好きと自分で受け止めた日。
それからめぐと遊ぶ様になってから雛はよく笑う様になっていた。母ともよく話し、体の事も積極的に相談する様になっていった。
そして母もよく話しを聞いてくれた。
母は無理に学校に行かせようとしたり外に出させようとしたりもしなかった。
ご飯も毎回雛の食べたい物を作り、仕事帰りにはお菓子やデザートを買ってきてくれる。
母なりに雛を元気付け様としてるのははっきりわかった。
それにだんだん元気付けられている雛。
最初は何もかもにイラついてたが、イラつきも落ち着いてきている。
前に進まなきゃ。
このままじゃダメだ。
そう前向きに考えた。
「めぐの家に泊まりに行ってくる。」
いきなりの雛の発言に母は驚いているみたいだった。
『無理しなくていいんだよ?』
少し心配している母。
「大丈夫な気するんだ。」
本当は不安でたまらない。でも少しづつでいい、頑張るって決めた。
ママを安心させたい。
「頑張っみる。」
ニコっと笑うと母も少し笑った。
『送るよ。』
めぐの家まで送ってくれた。




