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子猫の3兄妹

子猫の3兄妹 3人の少女

作者: 所ゆたか

とら:

 あつい太陽が照りつける中、3人のセーラー服姿の女子高生が近づいてきた。3人の視線が注がれると、僕は警戒感を高めずにはいられなかった。

 しばしの探りあい。一瞬にして、緊張は破られ、3人は、騒がしく近づいてきた。僕は、危険を感じて、数歩下がった。だけど、しろは、無防備に近づいていった。

 その2人に近づくのは危ない。しろへ、警戒の合図を送るが、間に合わなかった。しろが、捕まってしまった。どこへ、連れて行くんだ。あたりを見回せば、ミケもいない。どこへ行ったんだ。

 しろを連れ去った2人を追うべきかと迷ったけど、僕は、ミケを連れ去ったかもしれない1人を追うことにした。



しろ:

 今日は、なんて、暑い日。こんな日は、日陰で毛づくろいが一番。おや、女の子達がやってくる。兄さん、何を固くなっているの。照れているのかな。

 それじゃ、わたしが代わりに挨拶しよう。女の子の手が、わたしに触れる。撫でられると気持ちいい。今度は、抱いてくれるの。幸せ。どこか、いいところに連れて行ってくれるのかな。

 この後のことは、話せない。



ミケ:

 元気に輝くお日様に、感謝を。3人の、お日様のお使いが、やってきたみたいです。

 とらちゃんは、見惚れて声も出ないみたい。しろちゃんが近づいて、交渉です。とらちゃんは、交渉役を取られて、不満そうです。2人が、しろちゃんを抱きかかえて、去っていきます。瞳がキラリ。ここは、ミケ探偵の出番です。1人の方は、とらちゃんに任せて、ミケは、2人の方の後を付けます。

 ここは、プリクラのようです。しろちゃんも楽しそうにしています。ひとりが、しろちゃんを抱えて、もうひとりが、何かで、しろちゃんに化粧を始めます。精悍な化粧ですね。インディアンみたいで、かっこいいです。しろちゃんが暴れています。どうも、気に入らなかったみたいです。逃げてきます。

 これは、2人に言わないといけませんね。

「天女様、しろちゃんに化粧してくれて、ありがとう。しろちゃん、恥ずかしがって逃げて行ったけど、きっと、気に入っていると思います」



 夏の夕暮れ。ひとりの少女から、ミルクをもらって、美味しそうに舐めている とらの姿があった。


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