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第44話 マジカルファイターケイオス

この度もお読み頂きまして誠にありがとうございます。


前にも言ったかもしれませんが異世界ものってネーミングセンスが問われますよね。登場人物の名前に魔法の名前……考えるだけで頭がパンクですよ。


ひねり出してもダサいもしくは中二だし(泣)どうか生暖かい目で流して頂ければ幸いです。


本日もどうぞよろしくお願いいたします。


「フィニィ!やめろ。このままでは関係のない人間まで巻き込むことになるぞ」


 激高して禍々しい攻撃を繰り出そうとするフィニィにアンフィニが静止を呼びかけるも、フィニィは冷たい表情でそれを見下ろした。


「うるさい!うるさい!お兄様の声で私に命令するなっ」


 自分の目に映った光景が余程ショックだったのか、フィニィは錯乱状態に陥っていた。彼女の感情が昂れば昂るほど、頭上に浮かぶブラックホールの様な稲妻が迸る黒い球体が徐々に大きくなって行く。


 地割れも疑似ポルターガイスト現象も激しくなり、立っていられなくなってその場で膝をつく。それは他のみんなも同じで、揺れに耐えきれ地面に膝をつき、身構えている。


 遠巻きに中庭を遠巻きに見ていたギャラリーのザワめきが好奇心を孕んだものから恐怖の悲鳴へと色を変え、何人かの生徒が身の危険を感じて慌ただしく逃げ出す。


「教員のみなさん。ここは危険です。速やかに生徒を避難させてください。ここには誰も近寄らせないように。教員もそのまま避難して下さい。ここは私が何とかしますので」


 遠くで様子を窺う教員たちにケイオスさんが鋭い声で指示し、それを受けた教員たちは頷いて生徒の誘導を始める。


 それはスムーズで適切な避難指示で、中庭を囲む数え切れない数のギャラリーはすっかりいなくなった。


「よし、これなら被害は最小限ですね。カルミンさん、アリスさん、巻き込んでしまって申し訳ございません。あなたたちのことは必ずお守りしますのでもうしばらくお付き合い頂けますか」


 俺たちの近くにいたせいで逃げ遅れてしまったカルミンとアリスにケイオスさんが謝罪する。


 俺も関係のない出会ったばかりの2人をこんな形で巻き込んでしまい、申し訳なさでいっぱいだった。


 フィニィの力が未知数な今、こんな少人数(俺と言う能無し役立たずもいるし)でこの状況を突破できると言う保証はどこにもない。良くて大怪我、最悪命を落とす可能だってある。


 この2人を守りながら戦って、果たしてフィニィに対抗できるだろうか。と言うか、こんな危機的状況でカルミンとアリスは怖くないのか?俺なんて既に足がガックガクでチビリそうなのを必死で耐えているのに。


 2人の精神状態が気になり、視線を移すと、止まらぬ揺れに膝こそついているものの、カルミンもアリスもとても落ち着いた様子で申し訳なさそうにするケイオスさんに笑顔で返答した。


「いいえ。巻き込まれてしまったものは仕方がないですから」


「はい、カルミンちゃんの言う通りですよ。巻き決まれついでに私たちにお手伝いできることがあれば遠慮なくおっしゃって下さい」


 うっそ、全然怖がってないじゃん。何その笑顔、何その余裕。この世界の住人はみんな強メンタルなのか?それとも俺のメンタルが豆腐なのかっ。


「みんな、みんな消えちゃえっ!」


 少し気を逸らした瞬間、フィニィが狂気の叫びと共に禍々しく淀めく黒い球体をこちらへ向かって投げつける。


「うわわわっ!もうダメだ!絶体人生終わった」


「お任せ下さい!皆様、私の後ろへ」


 迫り来る黒い球体に成す術なく頭を抱える俺の前にシルマが素早く立ち塞がる。ケイオスさんたちは大人しそうなシルマの勇敢な行動に驚いたが、戸惑っている時間はないとその指示に従って、素早くシルマの後ろについた。


 呼びかけても暴走をやめない妹にショックを受けてその場から動けなかったアンフィニはケイオスさんが抱き上げる形で助け出した。


「行きます!絶体守護神アイギスよ、我に守護の力を与えたまえ!盾の女神の加護(アイギスエヴロギア)


 高速で詠唱し、シルマが杖を振り上げる。同時に金色に輝く大きな盾が現れる。この盾には見覚えがある。


ある宿でクラージュのペンダントを盗んだシュバルツを追い詰めた時だ。追われる恐怖でパニックになったシュバルツが暴れて俺にぶつかりそうになった時、この盾に守られた。


 現れた金色の盾は間一髪でフィニィの攻撃を受け止める。ぶつかり合った瞬間、衝撃波が広がり、しっかり踏ん張っていないと体が吹き飛びそうだ。


 盾がに守られているおかげで衝撃は軽減されているが、周囲に流れた衝撃波がすごい勢いで中庭の木々をなぎ倒し、辺りはすっかり更地状態と化していた。


「うむむっ!負けませんっ」


 盾と黒い球体のぶつかり合いはまだ続いていた。攻撃の威力は弱まっているものの、盾を突き破って来ようとする攻撃にシルマが必死で耐えている。


「シルマっ」


「く、クロケル様っ!?」


 シルマが驚いてこちらを振り向く。俺もビックリだよ。でも、仕方がない。無意識だったから。


 シルマが危ない。そう思ったら体が勝手に動いた。杖を持つシルマの手に後ろから自分の手を後ろから添える形で支える。


 レベル1の俺がレベル500のシルマの手助けをしたところで何の役にも立たない、無意味な行動だと言うことはわかっているが、それでも死ぬことが怖いと思い1人で強くなったのにこうして俺たちのために頑張っているシルマを放っておくことはできなかった。


 俺も何かしたい。そう思ってと咄嗟に出た行動が支える(物理)である。頭上で

聖が「やるぅ」と言いながら口笛を吹いていたので睨んでやりたかったが、今の俺にはそんな余裕はない。


「おっも……お前、よくこんなのに耐えれたな」


 シルマの腕を掴んだ瞬間、推し迫る攻撃の重さがダイレクトに伝わって来た。重たい圧力が踏ん張る俺たちを押し返そうとしていて、腕が凄く痛い。気を抜けばこのまま腕がもげてしまうのではないかと言うぐらいの重みが腕から伝わって来る。


「は、はい。私は平気です。あの、クロケル様……どうか無理をなさらず」


 シルマは攻撃の重みを感じて苦しそうにする俺を気遣ってくれたが、そう言うシルマも顔が真っ赤だ。多分、この重い攻撃に耐えているせいだろう。


 いくらシルマのレベルが高くてもシルマは華奢な女性。魔術補助があってのこんな攻撃を防ぐにも限度がある。


『僕のアナライズによると、シルマちゃんの筋力はSクラス。これぐらいは平気なんだと思うけどなぁ』


「は!?」


 腕が震えて限界の俺に聖がとんでもない事実を口にしたので思わず目を悔いてしまった。思わず腕の中にいるシルマを二度見するとパッと目を逸らされてしまった。


 うそだろ。じゃあ俺がこんなことする意味マジでないじゃん。余計なお世話だしカッコつけのピエロだよ。恥ずかしい。


 え、じゃあなんでシルマの顔が赤いんだ。攻撃に耐えて踏ん張っていたせいじゃないのか?


『うーん。それに気付かないだったら君は朴念仁確定だよ。鈍いとか言うレベルじゃない』


 は、何、何のことか全然わからん。仲間の手助けをしているだけなのに、そんな呆れ声で朴念仁扱いとはこれ如何に。


 攻撃の圧で腕が限界に近かったが聖の言葉が引っかり、悶々としているとシルマが真っ赤になったまま早口でまくしたてた。


「い、いえ!攻撃が重いのは事実ですから。クロケル様に支えて頂いて助かりました。このまま押し返しますっ。むん!」


 かわいい気合いの声を上げた後に防御魔術の威力を強めたのが分かった。それにより、シルマの盾とバチバチと雷の様な音を立ててぶつかり合っていた黒い球体は勢いよく跳ね返された。


 フィニィは信じられないと目を見開き、同時に跳ね返って来た黒い球体を見事に躱す。禍々しいその球体は青空に吸い込まれる様にして飛散した。


 よかった、何とか防ぎきった。俺はホッとしてシルマから手を離して息をつく。ヤバい、今更汗が噴き出て来た……冷や汗が止まらん。マジで死ぬかと思った。


 盾の後ろで身を固くしていたみんなもホッと胸を撫で下ろしていた。まだ戦いが終わったわけではないが、まとめて消し炭ルートはとりあえず回避できたみたいだ。


 ふとシルマを見れば、やはり彼女も戦いの緊張感から解放されたのか両手で杖を抱き、胸を押さえながら深呼吸を繰り返していた。


『シルマちゃんが緊張していたのはあの攻撃のせいじゃないよ』


 聖がまた呆れ声で呟いたので、何が言いたいのかと今度こそ問い質してやろうと思ったが、瞳を輝かせたアリスにそれを阻まれた。


「あの攻撃を防ぐなんてすごいです!シルマさん」


「あんな恐ろしい攻撃が迫っているのにみんなの前に立つ姿も勇敢でした」


 カルミンも尊敬の眼差しでシルマに詰め寄り、その行動を称えた。2人の圧に負けたシルマは困り顔で笑っていた。


「私も驚きですよ。シルマさん、実は魔術師として相当な実力をお持ちですね」


 ケイオスさんが笑顔だったが、シルマの全身を眺め、探る様に見つめていた。その視線に不穏なものを感じたのかシルマがたじろぐ。


 ミハイルもシルマの行動と実力は予想外だった様で杖を持って震えるシルマを凝視していた。


 シュバルツはシルマの盾に激突した時のことを思い出したのか、頭を押さえて震えていた。


 目の前に映る様々な反応を見て思った。そうか、俺と聖以外はシルマのレベル事情をしらないのか。


「い、いいえ!私の力だけではどうにもなりませんでした。クロケル様が支えてくれたおかげです」


 自分の実力を周知されたくないシルマは、真っ赤な顔で首がもげるんじゃないかと思うぐらいブンブンと左右に振り、自らの功績を俺に擦り付けて来た。


 って言うか「功績を擦り付けられる」って初めて言ったわ。いや、普通は言わねぇよ、そんなこと。どこの世界に自分の手柄を進んで第三者に譲渡する奴がいるんだよ。


「はっ!そう言えばクロケルさんがシルマさんを支えた直後に力が強くなった気がする!」


 カルミンが閃いたと言わんばかりに頷いているが閃いてませんよ。俺はマジで無意味に支えていただけですよー。


「そう言えばクロケルさん、すごく強そうですものね。レアリティも高そう……お伺いしても?」


 アリスが遠慮がちにしかし期待に満ちた目で俺を見つめてくる。その隣ではカルミンが同じような視線を俺に向けて来る。


 俺に興味を持たないでー!余計な期待をされるのは嫌なんだぁぁぁっ!


「れ、レアリティは5だけど……」


 質問をされたのに無視は良くないと思ったので素直に答える。これは嘘ではない。俺は高レアなのだ……レベルが1なだけで。


 レア度を告げた瞬間、「キャーッ」と2人から黄色い声が上がる。互いの手を取り合って興奮気味にぴょんぴょんと跳ねていた。何、この反応……怖い。


「それはつまり、クロケルさんはシルマさんを守るナイト様ってことだよね」


「きっとそうだよ!カルミンちゃん。さっきもカッコよかったもん。いざと言う時にはシルマちゃんを助ける、なんて最高にかっこいい!憧れちゃう」


 と、思うでしょ?見た目とレアリティで騙されてるみたいだけど、違うんだんなだぁ、本当は逆なんだよ。


 俺は守られる側、シルマは守る側。そう言う契約を交わしている。そんなこと絶対言わないけど!

 

「あははは、あれを防ぐなんてすごぉい。流石にびっくりしちゃった」


 緩んだ雰囲気に流されかけていた意識が現実に引き戻される。そうだ、俺たちは攻撃を防いだだけ。目の前にはまだ敵が、フィニィがいるのだ。


 俺たちがわちゃわちゃとしている間も随分大人しかったため存在を忘れかけていた。良く考えなくても今は戦いの真っ最中だった。


 その場の全員の視線を集めたフィニィは楽しそうに笑っていたが、その声と雰囲気には苛立ちが感じられた。


「わ、私の防御魔法は完璧です。あなたの攻撃は全部防いでみせますよ!」


 シルマは真っ赤な顔のまま杖をフィニィに向けて力強く威嚇した。どうした、シルマ。今日は随分とやる気だな。いつもは実力がバレることを恐れて大人しくしてるのに。


「それは悔しいけど……でも攻撃を防ぐだけじゃ私には勝てないよ」


 フィニィは無邪気に笑ってそう言った。


「こっちは人数で勝ってる。協力して魔法を使えばこっちが有利だよ」


「ダメだ。フィニィには魔術を見切れる能力が備わっている。魔術攻撃はまず当たらないと思え」


 カルミンの言葉を否定したのはずっと口を閉ざしていたアンフィニだった。ケイオスさんに抱えらえながら、弱々しく首を振っている。


「魔術を見切れる能力?」


 俺が疑問を返すとアンフィニは淡々とその言葉の意味を語り始める。


「研究所で人工的に与えられた能力だよ。フィニィは相手の魔術と魔力の気配や軌道を読むことができるんだ」


『なるほど、それなら肉眼で見るよりも魔術による攻撃を躱しやすいね』


それが攻撃を躱すことにどう繋がるのか説明を聞いても全くピンと来なかった。他のみんなも首を傾げていたが、唯一聖はそれを理解し頷いていた。


「そうなのか?」


『うん。魔術が使えるのはこの地に満ちるマナおかげなんだよ。魔術を使った時、ほんの一瞬だけマナに揺らぎが生じる。普通は目には見えないし、揺らぎを感じることなんてないけど、あの子にはそれを読む能力が付与されているってことになる』


 聖の補足を聞いてシルマが確認する様に言った。


「マナの気配を読めるからこそ、相手がどんな攻撃をどんな威力で、どう繰り出すかと言うことがわかるということですね」


『そういうこと。語弊はあるかもだけど、千里眼に近い能力だね。魔術はマナを利用しないと使えないから、マナを読める彼女にどんな強力な魔術攻撃をしても無駄だろうね。シルマちゃんの魔術も無効化されちゃうかも』


「シルマでもダメなのか!?だとしたら打つ手なナシかよ」


 恐らくこのメンバーの中で最大火力を持つシルマの攻撃が無意味だとあっさりと告げられたことが衝撃的すぎて声に出して驚いる俺に聖は極めて冷静に返した。


『打つ手がないわけじゃないよ。魔術以外の攻撃方法ならいけるかも』


「魔術以外?それってまさか肉弾戦ってことか?」


 俺は今までほぼ使って来なかった(存在も忘れていた)自分の剣を見る。数秒考えた後、周りの視線があるので口には出さずに心で言った。


 無理!これを使うなんて無理!まず使い方がわからんし、ヒトを斬るなんて俺にはできない。


「そう言いことなら、ここは私の出番ですね」


 内心でヘッポコ全開な俺の横をケイオスさんが微笑みながら通過して行く。そしてゆっくりとローブを脱ぎ、アリスがスッと手を差し出してそれを受け取る。


 その隣に立つカルミンはケイオスさんが抱き上げていたアンフィニを受け取る。アンフィニは自分の存在を否定されたショックからまだ立ち直れていないのか、大人しくカルミンに抱えられていた。


 黒のハイネックと白のパンツと言う身軽な格好になったケイオスさんは腰を落とし、左足を引いて拳を作って顔の前で構えた。俗に言うファイティングポーズと言うものだ。


「け、ケイオスさん!?何をやっておられるので」


 突然、意気揚々と予想外な戦闘態勢を取ったケイオスさんに戸惑っているとにっこりと微笑みを返された。


「魔力による攻撃は無意味なのでしたら、これならどうですかっ」


「えっ」


 言い終わると同時にケイオスさんが地面を蹴る。同時にケイオスさんの姿が消えた、一瞬そう思ったが違った。人並み外れた跳躍力で踏み込んだのだ。その体が弾丸の様にフィニィに向かって飛んで行った。


 ケイオスさんは瞬く間にフィニィの数ミリの距離まで詰め寄り、そのまま容赦なく右足を振り抜いた。


「うぐっ、きゃあっ」


 高速で繰り出された蹴りがフィニィを捕える。躊躇したものの何とか反応して腕でガードをしたフィニィだったが、蹴りの威力が強く小さな少女の体は軽々と吹き飛んで煉瓦造りの壁に激突した。


 フィニィが飛ばされた先で丈夫な造りの壁が瓦礫と化し、フィニィの姿が確認できないほど濃く煙たい土煙を上げている。


「え、ええぇ……」


 突然の出来事に俺はドン引きの声を上げてしまった。だって弾丸みたいに飛んで行ったと思ったら高速蹴りで女の子吹き飛ばして壁に激突させたんだよ?誰でもびっくりするよね。ドン引きだするよな?


 しかも壁破壊してるし、どんな威力なんだ。と言うかフィニィは大丈夫なのか。土煙で全然様子が確認できないけど、無事だよな。


 俺たちの目的はフィニィの捕獲。決して必要以上の怪我をさせたいわけでも、命を奪いたいわけでもない。


「はっ、この程度の攻撃も防げない様じゃ大したことねぇな」


 フィニィの安否が心配でオドオドしている俺の前にケイオスさんは軽やかに着地し、得意げに微笑んだ。よほど満足したのか本性が出ている。本人は気がついているのだろうか。


「け、ケイオスさん!やりすぎですよ。俺たちの目的は捕獲!命を奪うようなことをしてはダメです」


 我ながら何様かと思うが、さすがにやりすぎだと思い注意を促せばケロリとした反応が返って来た。


「魔力がダメなら物理です。これなら問題は解決でしょう。それに、彼女のことなら大丈夫ですよ。魔法で能力強化をしましたが、手は抜きましたし、しっかりガードもされましたので」


 あ、このヒト地が出たことに気がついたな。敬語に戻ったぞ……じゃなくて!


「いや、しっかり吹っ飛んでますけど!ってかすごいですね。ケイオスさん、物理攻撃もいけるんですか」


 色んなことにビックリしすぎて感情が追いつかない。とりあえず目の前で何が起きたのか知りたい。


『あー、言ってなかったね。ケイオスはレアリティ5で魔術の素養はあるけどジョブは格闘家なんだ』


「えっ、格闘家って、身一つで戦うあの?」


 待って、頭が追いつかないぞ。どういうことだ?混乱してもう一度ケイオスさんを見やれば彼は拳をパンとぶつかり合わせてとても良い笑顔で言った。


「私はこちらの方が得意なんです。一応、魔力を交えながら戦いますので、魔法格闘家(マジカルファイター)とお呼び下さい」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


聖「次回予告。ついに実力を表したケイオス。元神子の仲間としてこのまま押し切れるか。そして、無事にフィニィを確保することができるのか」


クロケル「確保ってか今んとこフルボッコだけど。ホントに大丈夫なのかコレ」


聖「次回、レアリティは最高ランクだが素材がないのでレベル1 第45話『衝突!兄と妹の正義』ん-、急所は外してるし、手加減もしてるから多分平気だよ」


クロケル「あれで手加減してるのか!?嘘だろ、手加減の概念ってなんだっ」


聖「捕獲するだけだもん。五体満足なら多少の怪我でも問題ないでしょ」


クロケル「俺は時々お前が怖い」








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