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第139話 面倒事が続いたのでちょっと一息いれましょう~幕間中に乱立~

この度もお読み頂きまして誠にありがとうございます。


先だって友人にとある料理を振る舞う機会があり、レシピを教えてと言われて困惑してしまいました……。だって料理ってその家庭で味が変わりますよね?私、目分量で作るタイプなのでレシピを教えろと言われても「感覚?」としか返せず、聞き方によっては嫌味になってしまう(泣)


お菓子はきっちり計るのが基本なのでオリジナルのレシピでも教えられるんですがね……。それでも適当な方ですが。


本日もどうぞよろしくお願いいたします。

『えへっ、クロケルの帰りが遅いから様子を見に来たんだけど、お邪魔だったかなぁ』


 聖は猫なで声と言うかからかうと言うか、とにかく気持ち悪い声色で言った。口調からして多分、タブレットの向こうでは絶対、確実に腹の立つ顔でニマニマとしている。それがまたムカついて仕方がない。


「何を勘違いしているかは知らないが普通に話していただけだからな。まあ、会話の邪魔をされたことは否定しないが。なあ、シルマ」


 突然出現して意味が分からないかつ腹の立つ態度を取る聖に嫌味をぶつけ、何気なくシルマに同意を求めて声をかけると、何故かボーッとしていたシルマが意識を取り戻してビクッと肩を震わせて反応した。


「え、はっ。そ、そうです!邪魔なんてとんでございませんっ」


「どうした、シルマ。突然ぼーっとして。あ、流石に眠いか」


 微妙に俺の言葉と噛み合ってないので眠くなって話半分状態になっているのかと思い、シルマの様子を窺おうと正面から覗き込む体制を取った瞬間、シルマの口から短く甲高い奇声が上がる。


「ほひゃっ」


 彼女は不自然なまでに仰け反った。そのまま後ろへ倒れ込むのではないかと心配になるぐらい後ろに反った。


「危なっ」


 頭を打っては一大事だと反射的に彼女の背中側から手を回し、抱き寄せる形で肩を支えるとシルマの顔が何故か一瞬で真っ赤になる。心なしか体温と心音も上がっている様な気がする。え、本当にどうした。突然の体調不良か?


「おい、シルマ大丈夫か」


「あ、わわわわっ」


 色々と心配になって腕の中にいるシルマに呼びかけるとシルマは目を顔を真っ赤にした状態でぐるぐると回して、プチパニック状態に陥っていた。


「えっ、ちょっ……本当に大丈夫か!?誰か呼んで回復魔法をかけてもらった方がいいか」


『大丈夫だよ。クロケルが離れてあげたら多分落ち着くから』


 突然様子がおかしくなったシルマに俺も半ばパニックになってオロオロとしていると聖がふよふよと近づいて来て呑気に言った。


「は、離れればいいのか?」


 原因は分かっている様な聖の素振りは若干気になったが、シルマを正気に戻す方が先なので戸惑いながらもその助言に従うことにした。


 シルマが転倒してしまわない様にもう一度噴水の縁に座り直させて彼女の体制を整えてゆっくりと後退する。


『おーい、シルマちゃん大丈夫?クロケルが離れたよ。気を確かに』


 聖がシルマの周りを旋回しながら覚醒を促すとシルマがようやくまともに覚醒する。きょろきょろと辺りを見回してそしてふぅと一息ついてから肩を竦めて申し訳なさそうに言った。


「うう、ご迷惑をかけて申し訳ございません。つい動揺してしまいました……もう大丈夫です」


「なんだかよく分からないが、本当に大丈夫か?水とか飲んだ方がいいんじゃないのか」


 心配で近づいた俺にシルマがぎこちなく、それでいてどこか照れくさそうに笑って返した。


「あはは、お気遣いありがとうございます。本当にもう大丈夫です、大分精神的にも落ち着いて来たので。お水は後から自室で頂きます」


「そうか、体に異常がないならそれでいいんだが……」


 見たところ確かにプチパニック状態からは抜け出せているみたいだし、本人が問題ないと主張するのであればもう何も言えない。


『さてさて、お2人さん。秘密の逢瀬が楽しいのはそろそろ寝なきゃだめだよ。最近は色々と複雑なことに直面してるし、今後も考えることは多いんだから。せっかく快適な環境を提供して貰っているんだから今の内にゆっくり体を休めないと』


「ひ、秘密の逢瀬ではありませんっ!で、でも確かに体を休めることは大事ですよねっ。それでは私はそろそろ休ませて頂きます。おやすみなさいっ」


 聖のからかいの言葉をまともに真に受けたシルマは、また顔面を熟れたトマトの様に真っ赤にして早口でまくし立て、俺と聖にガバッと勢いよく頭を下げて就寝の挨拶をした後に土煙を上げて脱兎の如く走り去っていった。


「顔を真っ赤にしてパニックになっていたから熱でも出たんじゃないかと思っていたけど、急に元気になったな。本当になんだったんだ」


『一応言っておくけど、シルマちゃんは別に体調不良な訳ではないからね。突然の出来事に精神的に動揺しちゃっただけだと思う。だから、今後は至近距離で顔を近づけるのはやめてあげね。彼女にとってはかな~り刺激が強いと思うから』


「なるほどわからん。と言うか何で回りくどい言い方をするんだ。お前はシルマの態度が急変した理由に心当たりがあるんだろ?教えろよ」


 聖は説明をしてくれたが、確信をぼかしている様な気がしてイマイチ理解ができない。遠回しに言わずスパッと教えて欲しくて追及したのだが、聖は困った口調で「うーん」と唸った。


『こう言うのは他人が口を出しちゃいけないんだよねぇ。すっごくもどかしくてすっごく言いたいんだけど。ただ1つ言えるのはクロケルは鈍感力を1回捨てた方がいいんじゃないかと思う』


「はあ?」


 質問したのはこっちなのに割と辛辣な言葉が返って来て、そんなことを言われる心当たりがない俺は首を傾げることしかできなかった。


『シルマちゃんのことに関しては今のクロケルには考えても無駄だと思うから、今回は流していいよ。さ、君も部屋に戻って寝る!何度も言うけど、体力の回復と温存は大事なんだからね』


「あ、ああ。わかった、そうするよ」


 全く状況が理解できない内に聖に急かされる形で俺は妙なモヤモヤを抱えたまま、就寝のため部屋へと戻ったのだった。



「みんなおは~★いい朝だねぇ~」


 あれからぐっすり就寝できた俺はそのまま問題なく朝を迎えた。エクラそして部屋まで呼びに来たエクラの案内で昨日夕飯を頂いた客人用の食卓にアストライオスさんの宮殿に集まった全員が着席していた。


 エクラが軽い挨拶をしながら、テンション高めに手際よく朝食を配膳して行く。見た目でも柔らかそうな白いロールパン、トマトとロメインレタスのサラダ、コンソメ仕立てのオニオンスープが人数分テーブルを埋め尽くす。


 正直なところ、生前から朝はパン1枚でも問題がなかった俺としてはこれだけで充分“朝ごはん”なのだが、エクラが厨房に戻って言ったあたりまだあるんだろうなぁ。多分、メインが。


「はい!今朝のメインでーす。朝は軽めのものが良いと思ってべーコンエッグにしてみたよ」


 料理を提供するのが楽しいのか、妙なハイテンションでエクラが目の前に置いた皿を見て驚いた。ベーコンが、分厚い。高さで言ったら2~3センチはあるだろコレ、ほぼ厚切りハムじゃん、朝からコレいけるか?


 せっかくエクラが作ってくれた朝ごはんを前に露骨に動揺するのも悪いと思い、なるべく態度には出さずに視線だけで仲間たちの反応を窺うってみたが、誰1人戸惑うことなくそれぞれが「いただきます」と挨拶をして、平然とナイフとフォークを動かして食事を始めた。


 うむむ、俺の朝ごはんへの価値が薄いだけなのか?朝ごはんって一般的にはがっつり食べるものなのか?そんな疑問を抱きつつも、俺もみんなに倣ってナイフとフォークを動かした。


 昨日の晩御飯でも十分にわかっていたことだが、やはりエクラの料理は絶品だ。簡単な料理でもより美味しく食べられる様に工夫がしてある。サラダにはフルーツベースのドレッシングがかかっていて酸味と甘酸っぱさが絶妙だった。


 スープも何時間煮込んだんだと思ってしまうほど、コンソメのコクとたまねぎの甘味が体に染みわたって、体が温まり自然と力が抜けて行く。


 朝から食べるのは重いと思っていたベーコンエッグは油が滴っているのにも関わらず、食べやすかった。何と言うか、たんぱくな卵の味と油が合っていると言うか、よく聞く「良質な油」ってこう言うことを言うんだろうと思った。全然くどくない。いい油ってマジで飲めるんだな。


 そんな風事を思いながら、ガッツリ朝ごはんを全員が食べ終え、エクラが食後の飲み物の希望を聞いてくれてそれぞれがリクエストし、それらを並べて空いた皿を片付け始めた時、シャルム国王が丁寧な所作で紙ナプキンで口元を拭いて言った。


「それで、これからどうするのかしら。昨日の会議とやらの続きをする?アタシはそれでもいいわよ」


「いや~朝飯を食った後だぜ?ちょっとぐらいゆっくりしてもいいんじゃねぇか」


 シャルも国王の提案をケイオスさんがすぐさまうんざりとした表情と口調でナイナイと首と手を左右に振った。その態度を受けたシャルム国王の表情が見るからに不機嫌になる。


「呑気なものね。いくら敵を捕らえているからって余裕を持ちすぎると痛いめを見るわよ。物事は何事も迅速にすることを心掛けなさい」


「いや、何も先延ばしにするなんて一言も言ってないだろ。飯を食った後は休みたいって言っているだけだろ」


 のんびりとしていたはずの朝食の場で、真面目で効率重視のシャルム国王と何事にも焦らず楽観的に物事を考えるケイオスさんの間に火花が散る。


「おい、せっかくエクラの上手い飯を食って幸福で満たされて言うのに空気を壊すのはやめないか。全くお前らは昔から変わっておらぬのう。実力は上がっているのはみとめるが、精神面での成長が全くみられん」


 今にも言い争いが始まりそうな2人の間にアストライオスさんが不機嫌全開で介入する。かなり棘のある言い方をされたせいで怒りの矛先がそちらに向いた。


「はあ!?アタシが精神面で劣ってるとでも言いたいの?ふざけないで、少なくともこいつよりはましよ」


「俺もその言葉が心外だ。シャルムが全てのことに対して短気なだけだろ。俺は文句を言われただけの被害者だ」


 注意を受けたシャルム国王とケイオスさんが眉間に皺を寄せた状態でアストライオスさんを見据えてより一層空気がピリついた時、今度はシェロンさんが緩やかで穏やかな口調でその会話に割って入った。


「いやいや、言い方は良くないがアストライオスの言葉にも一理あるぞ。シャルムは効率を重視し過ぎじゃ、もう少し心に余裕を持て。ケイオスは物事を緩く構え過ぎじゃな、緊張感を持て。と言うか仲間同士のくだらない小競り合いは避けるべきだとは思わんのか」


「「……」」


 年長者2人の注意にシャルム国王とケイオスさんが若干ではあるが納得のいかない表情を浮かべつつも、一連の態度や言動は反省している様で同時に押し黙る。その様子を見たシェロンさんがやれやれと小さくため息をついて続けた。


「まあ、良いではないか。朝食の後ぐらいはゆっくりしても。未来視的に急がなければならぬ場合はアストライオスが助言してくれるじゃろうて」


 食後の休憩を提案したシェロンさんの言葉にシャルム国王は渋い顔を、ケイオスさんは自分の意見が採用されたことが嬉しいのかドヤ顔で満足そうに座っていた。


「あ、じゃあさ!町を観光してくれたらいいんじゃね?あたし、案内するよ」


 エクラが自らを指差してそう提案し、シェロンさんは大きく頷いた。


「おお、それは良いな。散歩は良い気分転換にもなるし、腹ごなしになるじゃろう」


「そうだな……成り行きとはいえ、旅をして知らない土地に来たんだから、観光ぐらいはしたいかも」


 俺が正直な気持ちを口にすると、エクラがポンッと両手を合わせて満面の笑みかつやる気満々で元気いっぱいに笑って言った。


「やった!じゃあ、決まりだね。準備ができたら声をかけて、みんなで観光しようっ」


 その後特に異論もなく、俺たちは準備を整えた後に星の国と謳われるルシーダ観光をすることになったのだった。今まで旅した中で一番神秘的で俺好みの雰囲気の国を観光できるのでちょっとワクワクした。



「お、フルーツ飴!懐かしいなぁ」


 食後の休憩を兼ねた観光のため宮殿を出て暫く、俺とシュティレは町の市場を並んで歩いていた。聖は俺の左側でふよふよと浮いてついてきている。アムールは定位置である俺の肩の上で座っている。


 この通りは食べ物の店が集中していることのもあってか、気をつけて歩かなければ肩と肩がぶつかり合ってしまうほど人で溢れていた。


 そして、何故ここに俺とシュティレと聖、そしてアムールしかいないのか。結論から言えば全員の自由が過ぎるからである。


 具体的に何があったのかと言うと、この国の長であるアストライオスさん、観光をするぐらいだったらここで体を休めると言ったミハイル、気分が乗らないから留守番をすると言ったアンフィニとそれに付きそうと申し出たツバキを除いた全員で宮殿を出て神話の世界の様な建物や場所の観光が始まった。


 ……始まったのは良いのだが、買い物通りに来た瞬間、各々の暴走が始まった。

 

 シャルム国王が城で待つクラージュのお土産を買うとルシーダの名産だと言う琥珀をメインに取り扱う装飾店に入ったまま入り浸り、それにしびれを切らしたケイオスさんが買い物は退屈だから観光を続けたいと言い出し、それに賛同したシェロンさんがいつの間にか勝手に離脱。


 残った面々でショッピング兼観光をしつつ歩いていると、食べ物の匂いにつられたシュバルツが暴走。「お肉の匂いだ~」と全力疾走で人ごみに消えて行き、それをシルマが慌てて追いかけて消えて行った。


 ここまでバラバラになっては観光案内よりも自主的にはぐれた仲間たちを呼び戻した方がいいと、苦笑いで提案し、土地勘がある自分が全員を探して呼び戻すと言って俺たちから離れて至った。


 で、俺とシュティレと聖だけが残されて現在に至る。観光が始まって間もないのに既に先が思いやられると同時に無駄に疲労感を覚える中、ふと目に留まった露店に並んでいたのは彩り豊かで艶やかなフルーツ飴だったのだ。


 ヴェレームトを観光した時に見た店はよくある一口サイズのキャンディ屋だったが、これは薄く飴をかけた果物が棒に刺さって売っている。俺が小さい頃はリンゴ飴だけだったのに、いつの間にかイチゴとかみかんとか増えてたんだよなぁ。自分で作るのも流行したっけ。


「フルーツ……果物の飴なのか。あの艶やかな宝石みたいだな」


 シュティレが物珍しそうに串に刺さって並ぶ飴を眺める。シュバルツも飴を見た時宝石に例えていたよな。飴を始めて見るヒトって宝石に見えてしまうものなのだろうか。俺としては宝石より飴の方が見慣れているけど。


「ああ、まあ厳密に言うと果物の飴がけかな。甘くてパリパリしててうまいぞ。食べたことがないのか?確か竜の谷はヒトの世界との行き来に制限はなかったんじゃなかったか」


 すっかりフルーツ飴に釘付けになっているシュティレに聞いてみればようやく視線が俺に向き、少しだけ寂しそうな表情を見せて答えた。


「確かに竜の里は外界との交流を遮断している訳ではないが、私は修行一辺倒であまりヒトが暮らす世界に出たことがないのだ」


「そうなのか。りんご飴は丸のままのやつだと1人だと食いきれなくてなぁ。砕いて凍らせて食うと意外といけるんだ。食べてみるか?これぐらいならおごってやれるぞ」


「えっ」


 シュティレがあまりにもフルーツ飴に惹かれているのでせっかくだから食べたらいいと思い、何気なく提案するとシュティレが面食らった表情を浮かべた。


「ほら、これとかお前の瞳みたいで綺麗じゃないか」


 俺が手に取ったのは深紅に輝くいちご飴だ。一番スタンダードだし、これなら一口サイズで食べやすい。フルーツ飴デビューにはふさわしいと思い、店主に金を払って差し出したのだが突如としてシュティレの動きが止まる。そして顔を真っ赤にしてぷるぷると震え、シュティレは小さく呟いた。


「き、きれい……」


「ん?ああ、深い紅が神秘的だろ。お前の瞳に似て綺麗だと思って選んでみた」


「~~~~~~~!!?」


 何故か動揺しているシュティレに聞こえていなかったのかと思って同じことを繰り返し伝えて買ったばかりのイチゴ飴を差し出すと彼女は声を押さえて悶え、身を固くしながらぎこちなく飴を手に取る。


 あれ、さっきまでいつも通り騎士としての凛々しい雰囲気だったのに急にしおらしくなった気がする。なんかこの感じ……凄く既視感があるぞ。


 そう思って記憶を辿って、直ぐに思い至る。そうだ、昨晩シルマもこんな感じの反応のしていた。急に動きが止まって、顔を真っ赤にして震えていた。なんでだ、流行り病的なやつか。だとしたら一大事だと思うが。


「どうした、シュティレ。あ、イチゴは苦手か?だったら他の奴を……」


 俺が飴屋に視線を戻した瞬間、シュティレがハッとして頭を振る。そしてさっき渡した飴をしっかりと握りしめたまま一息かつ早口でまくし立てた。


「い、いや、問題ない。イチゴは好きだ。これは受け取らせてもらう、ありがとう。クロケル殿。そ、それにしてもエクラ殿が中々戻ってこないな。きっと皆を探すのに手間取っているのだろう。私も手伝ってくることにする。では、後ほど!」


「え、ちょっと。シュティレ!?」


 エクラと別行動してから10分も経ってませんけでど!?と呼び止める間もなく、俺の静止を振り切って背を向けて走り出してしまった。


『クロケル……男女間のトラブルだけは勘弁してよね。絶対、刺されちゃダメだよ』


「今のは……わたし、ジェラシーですっ!ご主人様ってわたし以外の女の子をタラシ過ぎではないですかっ」


 何故か聖がうんざりとして俺に不穏な注意を促し、アムールがふぐの様に頬を膨らませてむくれていたが、何のことを言われているかさっぱりわからず、爆速で走り去ったシュティレの背中を見つめることしかできなかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


聖「次回予告!女タラシ朴念仁のクロケルが小休止中なのをいいことにフラグ立てまくりのイチャつきまくり。僕、いい加減ブチギレるよ。何て言うか、見てて可哀そうになって来る。シルマちゃんとシュティレさんが」


クロケル「はあ!?俺、何にもしてないだろ。何度も言うがただ話していただけじゃねぇか」


聖「次回、レアリティは最高ランクだが素材がないのでレベル1第140話『緊急ミッション!兄妹の絆を修復せよ』いや、何もしてる。君が意識してないだけでかな~り影響を及ぼしてる」


クロケル「いや、だからなんのことかわからんて」


聖「くっ、この王道ラブコメ主人公め!僕、主人公が朴念仁でモテ男のラブコメって好きじゃないんだよね!」


クロケル「お前の趣味とかしらんがな」

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