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第113話 解禁!ミハイルのステータス

この度もお読み頂き誠にありがとうございます。


懸命に鈍くて硬い頭を回転させて何とかまとめようとしているのですが、まだこのお話の着地点がまだ見つかりません。私は何ヘクタールある風呂敷を広げたのでしょか、そして畳めるのでいょうか。


とは言え、最後までしっかり書き上げたいので「いつになるか分からない最後」まで頑張って書き進めたいと思います。


本日もどうぞよろしくお願いいたします。

「反対!?ここへ来て反対ですか、ラピュセルさんっ」


「反対、とま出は言い切れませんが、ごめんなさい。協力すると言ったのに意見を変えてしまって……でも、ミハイルが消滅してしまうと思う可能性があるのであれば、私は彼を戦わせることに賛成できません……本人が参戦したい、と願うのであれば話は別ですが」


 嘆いて悶絶し、言葉も出ない聖に変わってすがる様に答えを求める俺に向かってラピュセルさんは申し訳なさそうに、それでいてはっきりとお断りの言葉を返され俺は久々にふらつきそうになった。否、ふらついた。


 いや、でもこれは本当に難しい問題なのだ。ミハイルは嫌味も多いし、協調性もないし、毎回あえて空気を読まないし、憎たらしいとことろも多いが俺たちの仲間であることには変わらないのだ。


 楽に勝つために犠牲になって欲しいとは言えないし、思わない。しかし同時に強敵であるライアーには少しでも楽に勝ちたいし、自分自身はもちろんのことここにいる仲間たちに大怪我を負わせたくないと言う思いもあり、もう俺の情緒はぐちゃぐちゃである。


「ふむ、では本人に改めて確認しようではないか。ミハイル、そなたは消滅覚悟でお前の本体であるライアーとの戦に赴く覚悟はあるか」


 道徳的な意味で話が平行線になりつつある中、シェロンさんが冷静にそして真剣にミハイルを見つめ、最終決断を求めた。


 これからを決める重要な選択を迫られたミハイルは心の葛藤から直ぐには返答できず、視線を左右に動かしながらモゴモゴと口ごもる。難だろう、このミハイルを待つ間の時間の緊張が半端ない。自分が決めるわけでもないのにすごい吐きそう。


 顔をしかめ、固く瞳を閉じてたっぷり悩み続けた後、ゆっくりと瞳を開けて自らの覚悟と決断を口にした。


「お前たちに、力を貸してやる」


 その場にいた面々の瞳が大きく見開かれる。そこにいた誰もが想定していた答えとは真逆の言葉を口にしたミハイルに驚いたのだ。

 

「ミハイル……本当に、いいの?」


 消滅のリスクを背負い、自分の本体であるライアーと戦うことを決断したミハイルにラピュセルさんはとても悲しい表情を浮かべて確認した。


「俺が望みはラピュセルと共にあること。そして何時如何なる時でもラピュセルを守り抜くことだ。自分の消滅と世界の消滅、それを天秤にかければ答えは自ずと出るさ」


 ミハイルはどこか寂しそうで、それでいて何かを悟った様に穏やかな口調でラピュセルさんに向けて言葉を紡いだ。


 迷いを断ち切ったミハイルの真っすぐな言葉を受けたラピュセルさんは傷ついた表情を見せ、何か言おうと唇を開きかけたが直ぐに口を堅く閉ざし、瞳を揺らしながらミハイルを見つめ返していた。


『……そう、本人がそうやって覚悟したのなら、こちらから言うことは何もないよ。寧ろこちらの都合に合わせてくれたことに感謝しないとね』


 聖も変にミハイルへ気遣いの言葉をかけることなく、彼の言葉を素直に受け取った。しかし、ミハイルの参戦が決まったは良いが、それによって1つの犠牲が出る可能性も出て来たため、その場に躊躇いが込められた沈黙が流れる。


「うわ、何だこの重い空気はっ」


「アタシが察するに、ミハイルの決断にクロケルたちの方が納得できなくなってしまったんでしょう。まあ、気持ちは分からなくもないけど」


 重苦しい空気に耐えられなくなったケイオスさんが大きい声を出して辺りを見渡して言い放ち、シャルム国王が左手で頭を抱えてうんざりとしながらそれに答えた。


 そうなのだ。消滅の可能性がミハイル本人が決断したと言うのに、今度は俺も含めた仲間たちが戸惑い、進み始めた話が後退してしまうと言うカオスな状況になってしまったのである。


「仲間想いなのは結構なことだが、そろそろ話をまとめよ。ライアーとやらがすぐそこまで来ておるぞ。このままここに留まっていては、また別な未来に繋がる可能性があるぞ」


 話がまとまりかけた寸前で二の足を踏みは閉めた俺たちを見兼ねてか、アストライオスさんが呆れた様子でそう言った。


「早くしないと未来が変わってしまうと言うことですか」


「左様、故にどんな選択をしても構わぬから早う腹をくくれ」


 青ざめるシルマにアストライオスさんは大きく頷いた。ここまで余裕の表情でお茶を飲んでいた彼がしきりに窓の外を気にしていることと、神妙な面持ちをしていることから、本当に時間がないことを悟り、焦りが加速する。


「いい、俺に構うな。と言うかせっかく俺が決断してやったんだ。このまあm未来を変えて敗北して俺の決意を無駄にしてみろ。それこそ許さないからな」


 ミハイルが改めてキッパリと言い切り、時間もなければ他にいい案も思いつかないため、俺たちは心にモヤモヤを抱えながらもミハイルの決断を受け入れることにした。


「わかった。せっかくミハイルが覚悟を決めてくれたんだんだ。それに甘えようじゃないか。でも、簡単に消滅はさせたくないからできる限りミハイルをライアーから隠そう」


『隠そうって……戦わなきゃいけないのにそれはちょっと厳しくない?ミハイルの未来を守ろうとするのは立派なことだけど、厳しい戦いに赴かなければならないこの状況で、できもしないことを言うのはダメだよ。それ、優しさじゃなくてエゴだから』


「う、ううっ」


 ミハイルを犠牲にしたくないと言う思いから、苦し紛れの俺の案に聖が厳しい言葉を返され、俺は言葉に詰まる。


「確かにアキラの言うことにも一理あるわ。でもクロケルの援護をするなら、ミハイルは地面の中に潜めるはずよね、それなら隠密攻撃も期待できるんじゃなの」


 何も言い返せない俺の代りにシャルム国王が聖に意見してくれた。ああ、ありがとうございます。そして提案した癖にポンコツですみません。


 だが、俺が役立たずなことはさておき、その指摘は最もだ。何度も言うが俺はミハエルと初対面をした際、襲われかけている。あの時は地面に潜んでいたミハイルの気配はおろか、俺が疎いだけかもしれないが殺気すらも感じなかった。


 敵に存在を悟られにくい隠密攻撃と言う戦法は“ライアーに会ってはいけない”と言うリスクを背負うミハイルには都合がいい戦法かもしれない。流石はシャルム国王、あらゆる状況を理解した的確な着眼点である。


『隠密攻撃ねぇ……でもあの時、シャルムはミハイルの気配に気がついてクロケルを守ったし、そんな都合よくいくわけないと思うけど』


 シャルム国王はまだ納得しないのかこいつはと言いたげに顔をしかめ、食い下がることなくさらに意見を述べる。


「気付かれるリスクはあるけれど、別にライアーとミハイルが1対1で戦うわけでもないわけだし、ライアーの注意がミハイルに向かない様にアンタたちが気を逸らしておけばある程度の危険は回避できるでしょ」


『あのライアーから上手く気を逸らすことが出来ればいいけどねぇ。でも、条件が必要なだけで悪くはない戦術かも。あくまで戦術候補として挙げておこう』


「なぁに、その妥協したみたいな上から目線の返事は」


 納得している様なしていない様な微妙な態度を返す聖をシャルム国王はジトリと睨みつけたが、氷の視線を受けた聖はタブレットを介してヘラヘラと笑っていた。その態度に余計に苛立ったのかシャルム国王の眉間の皺が深くなる。


「あわわ、ダメですよ!旦那様、そんなに深く眉間に皺を刻まれてはお美しい顔にそぐわないしかめっつらになってしまいます!」


 モニター越しに攻撃でも仕掛けて来るのではないかと言うオーラを放つシャルム国王を隣で控えていたクラージュが必死で宥める。


 果たしてクラージュがシャルム国王の怒りを鎮めたかったのか、それとも彫刻の様に美しいシャルム国王の顔に皺ができるのを止めたかったのかは定かではないが、その言葉を聞いてシャルム国王の怒りが引っ込むのが分かった。


「……そうね、どんな理由であれ、顔に自ら皺を作りに行くにはおかしな話よね。ありがとう、クラージュ」


「いいえ。あっ、でも私はどんな旦那様でも大好きですよ」


「ふふ、ありがとう。クラージュ」


 今度はこっちがいちゃつき始めたよ。って言うかあれだけイラついていたのに愛しい妻の一言で怒りが治まるって何なんだ。愛の力ってすげぇ、けど部外者からするとうぜぇ。


「アホラブ夫婦は無視するとして……ミハイル、お前の戦闘能力はどれぐらいのものなんだ。シャルムが言うような隠密攻撃とやらに期待してもいいのか」


 目の前で繰り広げられるグラキエス王国ツートップをガン無視してケイオスさんが話を強引に話を進める。


「ああ、俺の力は本体と変わらない実力だと思ってもらっていい。使える魔力や能力は限られているがな」


 ミハイルはケイオスさんの言葉に頷きながら、後半は少し自信がなさそうにボソボソと答えた。


「むむ?それって本体よりは手数が少ないってこと?」


 エクラが顔をしかめ、こてんと首を傾げて聞くとミハイルは若干気まずそうに頷いて言った。


「ああ、残念ながらな。俺はあくまでライアーの一部だからな、全ての力を引き継いでいるわけじゃないんだ」


「うんうん、分かります。オリジナルには及ばないもどかしさはコピー特有の悩みですよねぇ。私にオリジナルぐらいの力があればもっとご主人のお役に立てるのかな、と思うと落ち込んでしまいます」


 アムールがうんうんと深く頷きながらミハイルに同意し、悔しそうに唇を尖らせてむくれる。そう言えばアムールとミハイルの立場って似てるよな。アムールもペセルさんの分身なわけだし。


「あはは、そんなに拗ねなくてもいいじゃん、アムールちゃん。(オリジナル)に劣っているとしても、ここまでクロりんの力になれているんだから問題ないんだよ。誰かの役に立つことに力の強さは関係ないんだから」


 ペセルさんが軽やかにそして明るくアムールを慰める。余裕すら感じられるその笑顔に実力者としての貫禄を感じる。


「むう、そうでしょうか……ご主人様、今のわたしの実力でもご主人様の助けになっていますか」


「もちろんだ。いつも助かってる。ありがとう、アムール」


 眉話下げて不安げに聞いてくるアムールにしっかりと本心で答えれば、ぱあっと効果音が付きそうなほど明るい笑顔になり「ですよねー!!」と満足そうに胸を張った。


『ちょっと、この空間でラブラブするヒト多すぎない?そう言うの後でやってって言ってるでしょ』


 聖がイラッとした口調で割って入って来て若干恐怖と軽めの殺気を感じたので、ラブラブしていたつもりはないが、話を逸らした自覚はあるので謝っておくことにした。


「わ、悪い……。じゃあ、話を戻すとして、ミハイル。使える能力に限りがあるってどれぐらいだ」


 自分で逸らした話を無理矢理に引き戻し、改めてミハイルに問いかけると少しだけ考える素振りを見せてから口を開く。


「ライアーが俺を切り離した時のステータスの中から更に数個のに絞らた能力を引き継いだ、と表現しておこう。所持する能力に差はあるが、魔術や能力に関しては威力や質は本体と変わらない。それは期待してもらって構わない」


 迷いなく、キッパリと言い切っているので恐らくこの空気に気を遣ったわけでもその場しのぎの嘘をついているわけでもなさそうだ。


「敵と能力値がかわらないのなら安心だな。アストライオスの未来視で勝率が上がる理由が何となくわかった気がするぜ」


「うん、相手のコピーが目の前にいるのと同じだもんね。あっ、なら相手の手の内もある程度はわかるんじゃない?ミーくん、キミの能力を教えてよ。色々暴露しちゃってるし、自分のステータスにかけてるジャミング、解いてもいいんじゃない?」


 ミハイルの話を聞き、それなら問題ないなと満足そうにうんうんと頷くケイオスさんの隣でペセルさんも安心した様に頷き、更にミハイルに追及した。


「そうだな……ここまで話しておいて自分の能力を隠し通す意味もない。わかったジャミングを解こう」


 ペセルさんの言葉をすんなりと受け入れたミハイルが小さく頷いた後、瞳を閉じる。同時に一瞬だけ体が白く光り、そして消えた。


『おお!見える見える。しっかりばっちりミハイルのステータスが見えるよ』


 ミハイルの周りをヒュンヒュンとうざったらしく飛び回りながら聖がはしゃぐように言った。


 おい、お前さっきまで俺にキレてなかったか。情緒はどうなっているんだと言うツッコミはさておいて、ミハイルのステータスは俺も気になるところである。


「ホントにジャミングを解いてくれたのか……ありがとうミハイル」


「別に、礼を言われるようなことじゃない」


 徐々に協力の姿勢を取ってくれつつあるミハイルに素直に御礼を言えば、ふいっと顔を逸らされ相変わらず素っ気ない態度で返された。うーん、絆レベルはまだ低い感じか……残念。


『クロケルと同じ気配を隠形スキルに、姿を変えることができる変身スキル、あっ、自分の能力を強化できるスキルもあるじゃーん。ミハイルくんって優秀~』


「スキルも素晴らしいですが所持魔術もかなり戦闘向きです。火炎魔法が得意な様ですね、攻撃力も高いです。レベルの影響もありますが、少量の魔力で攻撃力が数千を超えるのはまさに魔族が成せる技、これだけ強いならもっと早く力を貸して欲しかったです」


 相手のステータスをアナライズできる聖とアムールが口々にミハイルの力を褒め称えたが、喜ぶのは周りばかりで当の本人はそれほど嬉しくなさそうだった。


「凄いのは俺ではなく俺の本体であるライアーの力だがな」


 俺たちから視線を外したままそう自虐て的に呟いてミハイルはまた口を噤んだ。


「ミハイルの実力が凄いのはわかった。更に言えば、全く見えて来なかった本体であるライアーの能力も少しだが見えて来たな。これは十分な進歩じゃねぇか」


 心を曇らせるミハイルとは裏腹に、ケイオスさんが前向きな言葉を言って笑い、それにシャルム国王も頷いた。


「そうね、ミハイルの言う通りよ。モチベーションを上げるために前向きに捉えることはいいことよ。ライアーが隠形スキル、変身スキル、能力強化スキルを所持していて、火炎魔法に特化していると言うことがわかったんだもの。これだけでも十分に対策ができるわ」


「あ、ライアーはナイフを使った戦いも得意です。俺、それで死にかけましたから」


 会話の内容がミハイルの戦闘能力に移行し始めたので一応、少しでも戦いの参考になればと俺も手を上げて実体験を語る。


「ナイフ使いねぇ……小型武器で投げれば遠距離攻撃も可能だし、接近戦で懐に潜り込まれると殺傷能力が抜群の厄介な武器ね。ミハイルがナイフを扱える様には見えないけれど、そこのところはどうなのかしら」


 シャルム国王が口元に手を当てて色々と分析しながら冷静にミハイルに問いかける。


「フクロウの姿では不可能だが、姿を変えれば何とかなるかもしれない」


「姿を変えるって、クロケルさんを襲った時の黒い影になれば可能ってことですか?」


 凛としてシャルム国王の隣で控えるクラージュが間髪入れずに聞けばミハイルは頷く。


「ああ。だが、ナイフを自分から生み出せるわけではないし、仮にナイフを装備したとしても所持できる

数には限りがある。メインの武器として使うのはお勧めしない」


 装備できる数に限りがあるのは限りがあるのか。なら、ライアーも同じなのだろか。前に戦闘になった時は際限なくナイフを投げつけて来たように思えたが……服の下にめっちゃナイフを装備してたってことなのか?だとしたらシュールだし、笑える。いや、笑っている場合ではない。


「しかし、ステータスも重要だが、相手の思考回路を読むと言う意味でも、もう少し踏み入った情報が欲しいな」


『それこそ、ここにライアーの記憶であるミハイルがいるんだから聞けばいいじゃない。ね、教えてくれるよねっ』


 今後の戦闘を踏まえ、真面目に呟くシュティレに聖が弾む様な明るい声で返し、そのまま強引にミハイルに話を迫る。


「俺の話せる範囲でよければ話すが、俺は基本的にライアーにとっての“この世界での良い記憶”の集合体だぞ。負の記憶もある程度記憶は共有してはいるが、戦いの役に立つ保障は極めて少ないと思うが」


『いいよ、そんなこと気にしなくて。ライアーのことを知るのが目的だからね、小さな話題でも勝利を掴む手がかりになることもあるだろうし』


「わかった。なら、早く質問をしろ」


 自分が記憶する過去の話は無意味だと思ってか、ミハイルは過去を話すことにあまり乗り気でなかったが、あっけらかんとした聖に押し切られる形でそれを了承した。


 ライアーは存在自体が謎に包まれており、出生や年齢など聞きたいことは多々あったが、時間がないことから、いきなりにはなるが俺は核心を突いた質問をすることにした。


「ライアーが“この世界の良い記憶”を消してまで世界を消滅させたい理由は何なんだ」


「ああ、それか。それなら俺も記憶として共有している。ライアーが世界を消滅させようと思い立ったのにはあるできごとがきっかけなんだ」


 遠慮と緊張を抱きながら問いかけた俺にミハイルは躊躇うことなくあっさり頷いて、意味深に言葉を紡ぎ、気になるところで言葉を止める。そのもどかしい行動に話を聞いている俺たちの緊張はマックスになり、生唾を飲み込み、その先を急かす様に身を乗り出す。


「……きっかけって、なんだ」


 震えそうになる声を押さえ、再度問いかける俺にゆっくりと視線を合わせた後、ミハイルは一呼吸置きまたそして口を開いた。


「娘の死だ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


聖「次回予告!ライアーの歪んだ思想は彼の娘の死にあった!?驚きと衝撃の連続で感情も思考が追いつかないクロケルたち。ライアーが訪れる時間も残りわずかと言う状況でどう動けばより良い選択となるのか」


クロケル「ってかまだ話合い続くんかい!なんだ、時間でも止まってるのか。俺たちは時間が進まない空間にいるのかっ」


聖「次回、レアリティは最高ランクだが素材がないのでレベル1第114『ライアーの記憶と過去』何度も言わせないでよ。こう言う時って時間が進まないものでしょ。前に自分で言ってたじゃない、ご都合主義だって」


クロケル「そんな誰かの都合のいいことが起こるなら、ご都合主義で俺たちを勝利させてくれよ……頼むから」


聖「うーん、まさに神のみぞ知るってやつだね」


クロケル「この世界の定義で言う神ってお前じゃね?」


聖「あっ、そっかー。なら何にもできないや。ごめん」


クロケル「てめぇ……いい加減シバくぞ」


聖「マジレスすると、レベル1の君には余裕で勝てるからコワクナーイ」


クロケル「なんだとぉーっ」


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