表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

晴天と…霹靂

1話と2話を合併させて誤字脱字本文の修正をしました^^:

その昔、世界がまだ混沌としていた時代。

魔王や魔人が幾多の怪物を率いて覇権を争った。

目的はただ一つ世界征服。

それに巻き込まれるかの様に各国が軍隊や英雄や勇者、その他大勢でその勢力と対峙した。

そのうちに誰が何を目的としてるのか曖昧なごちゃまぜの戦争となっていく。

それはそれで大変な戦争だったらしい。


しかし、長き戦争は互いに多くの犠牲とそれに対する補償というモノにに変わり、財政に大きな負担がのしかかりはじめた。

おまけに占領とか支配とかそんなのは時代遅れ的な風潮が世間に広がり、疲弊していた互いの勢力は平和協定という名の元にその矛先を収める事になった。らしい…


らしいって言うのも私が生まれる50年以上前の話。

もーどこまでホントの話かは私にはわからないけど。

今ではその当時活躍していた王様とか英雄とか魔王とか年には勝てず次々と召されちゃったし、

2代目の魔王とか平和協定が出来ちゃった今、もう何が目的かよくわからずに生活していると思う。



そんな昔話はさておき、とてもきれいに晴れ渡った空。

雲がゆっくりと流れている。

すれ違う人達の足取りも軽い気がする。

なんとなく悠久の時を思わせるそんな日。


そんな通行人に混じって数十本の剣を背負ってよろよろ歩く背の高い老人風の男。

そして、その前をトコトコと歩く私。

傍から見れば祖父をこき使ってる孫に見えるであろうどこにでもある光景。

そう、私達もこの街道を歩いていた。

(あぁ…なんていい天気なんだろう…洗濯でも干してくればよかったなぁ…)

私は柄にも無くこの平和な一時を満喫している。


私は近々受ける予定の魔王昇級試験・第3種侵略実技検定取得用にと近くの町の10G均一セールで安物の剣を大量に買い漁って四天王の一人と帰宅中なのである。


特に何の怪しさを出しているつもりは無いけれど、すれ違う人達が少しだけ私達と距離をとるような動きをする。

町でもそうだったけど私達と距離をとる人は多い。

それも微妙な距離っていうのかな…。

原因はおそらく私の格好に色々な意味で警戒しているというか係わりを避けているのだろう。


そう、私の格好が見た目一般的な服装ではないからだ。

正規の品は買えなかったので市販の魔王風衣装をちょっと自分なりにアレンジした、色んな所にトゲトゲ付いたの無駄に露出した朱色のコスチューム。

手に持つのは骸骨イミテーションがいくつも付いた怪しい杓杖。

通販で買った偽装オーラ発生装置マジックアイテムが24時間年中無休で体から薄黒い霧状の何かを出している。

まずは形からって頑張って買い揃えた私なりの魔王スタイル。

魔王という職業柄こういう格好でも仕方ないと思っているのだが中々普通の人から理解はされない。


それと連れて歩いている四天王の一人アンデットモンスターのリッチ。

一般的にリッチと言われている怪物なのだが、名前ほど何が裕福って事は無い。

ただ元人間だけあってそこそこ干からびた人だと思えば気にならない程度だと私は思っている。

腐敗臭の少ない全天候型の活動的なミイラだと思えばなかなか便利なモノである。

ただ、やっぱりさくさく動く干物的な外見が異様なのかもしれない。


ところで世間では強大な魔術を操ると認識されているリッチ。

それすらも支配下に置く私。

そう私は死霊術を駆使して世界を狙ういわゆるネクロマンサーな魔王なのだ。

自称『紅の屍人使い』という名前でご近所の方々に愛される(予定)地域密着型の魔王。

だけどその怪しさゆえに人から避けられちゃったりするのは魔王としての宿命なんだと思う。


この平和なご時世。

今更魔王なんて…と、世間の人はとやかく言うけど野望は大きく持たないといけません。

魔王と言っても流石に破壊や殺戮なんていう手段は流行らない。

今では魔王になるのも高い志しと無駄に大きな野心が無いと出来ない稀有な職業。

一応、世界征服する資格があるのは魔王か国王だけって私は思ってるんだけど…。


ついでに無免許で魔王を語ると色々面倒な事があったりするから当然資格は必要。

なんでも資格が必要なのは世の中なのは面倒だけどね…。

ちなみに私は一応普通魔王免許9級の資格は持ってるんだけど、これだと近くの村の支配しか出来ないから次の魔王昇格試験(8級)に備えて買出しに出てたって言う訳。


そんな説明に神経を集中させているのに、横からいつもの様に無遠慮に口を挟むリッチのベザレルさん。

「おいレミィ、城がいい具合に燃えてるぞ。」

「はぁ?何が?」

相変わらず口の悪い乾きモノ…じゃなくてリッチだと思う前にその言葉の意味が理解できない。


「だから俺たちが帰るべき城が燃えてるって言ってんの」

「え???何で?誰が?何のために?」

「知るか、事件・事故その他トラブル全てが前もって予告して起きるなら世話無いだろ」

そりゃ一緒にいたんだから知ってるはずないけど…もう少し優しい答えしてくれてもいいのに…

非紳士的なリッチである。

確かにベザレルの言う通り、丘の向こうにあるお城から黒煙が上がっているのが見えた。


「ちょっと!燃えてるんならぼーっと見てないで魔法で消してよ!」

「断る」きっぱりと男らしく断ってくる骨と皮の集合体。

「断るって…何言ってんの!家燃えてるんでしょ!?」

「私なりの主張を述べてやろう。

1,日光の下を歩かされているのがダルイ。

2,魔法を唱えるのがめんどくさい。

3,荷物が重くて疲れた。

4,年上に対して言葉使いが悪い。

5,その他個人的な事情。

以上の点を踏まえたうえで断る。」


こいつ…一応私魔王なんですけど…もしかして敬意を払えって言ってんの?

会社で言えば上司じゃない?

こいつは私が死霊術以外の魔法が苦手な事を知って足元を見ている気がする…。

そういや荷物持たせる時も『お前が持てよ雑魚』とか『老人虐待すんなアホ』とかぶつぶつ言っていた気がする。


だが、今は一大事。

プライドを捻じ伏せて私は頼んだ。

「…ベザレルさんお家が燃えてるので火を消してもらえますでしょうか?…」

「ふむ…やってやってもいいが…だがわかっているだろう?私の魔力を」

そうなのだ…こいつは偉そうに勿体つけてはいるが魔力と言えるものの底がとことん浅い。

断った理由の5番目がこれなのだ。

強力な魔法を知っている普通のリッチ。


だけど知っているのと扱えるのとは別物。

例えば強力な魔法であるメテオ。

平和な今メテオを扱えるのもは魔術師でもたぶんそう多くないと思う。

そんなメテオをうちのリッチも使えるのだ。

その魔法は星の世界を漂う岩石を地表に飛来させる大技。

だが、その岩石を地表まで燃え尽きないように落とすのは魔力の力が必要なのである。

当然魔力が尽きればその岩石が地表に落ちる頃には燃え尽きて砂に変わってしまう。

残念ながらうちのリッチはその魔法使いに一番重要な要素の魔力が殆ど無い。

そう使えるが扱えない、使えそうで使えないリッチなのだ。

つまり火を消す魔法を使うのはちょっとね無理かも…と言っているのだうちのリッチは。


「じゃあ何の為に言い直させたのよ!」

「ん?無理を言ってくるから」

「無理って…無理を承知でお願いしてるんだからなんとかしてよ!!!」

ちょっと半泣きになりそうな気分で道の真ん中でギャーギャー喚いてみる。

「…仕方ない雷雨程度なら城の上に発生させてやるが期待はするなよ」

大きく腕を広げ空中に印を描きカタカタと動くあごでベザレルは呪文を唱える。


きれいに晴れ渡った空に黒い雲が湧き出る。

そして重く空気を震わす音が辺りに響き渡り城の真上あたりで稲妻が光る。

続いてこれでもかと雷が落ちまくる。

ここからだとよく見えないけどぱらぱらと雨も降っているようだけど…どちらかと言えばメインは雷?落雷で城の壁が砕け様々な箇所から余計な出火が始まった。

「ちょっと!!余計なところが燃えてるじゃないの!止めてよ!!」

振り向くとベザレルは気絶して倒れていた。

そう魔力が枯渇して意識を失ったのだ。

そして制御するものがいなくなった今、雷雨は暴走しているかのように城に雷を落としている。


晴れ渡った空に落ちる雷。

これが青天の霹靂っていうやつかぁ…昔の人は良く言ったものだなぁー…と、関心している場合じゃない。


「この…馬鹿リッチ、火に雷注いでどうするのよ!!」そう吐き捨てて私は城へと全力疾走をした。

私は半泣きしながらとにかく走る。

これも魔王いつか笑って話せるネタになればいいけど…今は普通に笑えない。

今後の事を考えると絶望的になってくる気分を抱えたまま私はとにかく走った。

その間にもわが城はそのシルエットを順調に崩していっていた。

ついでに私の魔王としての野望も崩れかけていた。


とにかく走る事15分。

こんなに走ったのは子供のとき以来。

降り注ぐ雨と雷の中で私は城を見上げた。

ただでさえボロ城なのに、雷のせいでより気合を入れて廃墟化した雰囲気を作っている。

私は呼吸を整え不自然に開かれたままになっている城門からそっと覗き込んでみる。


「誰かいる?!」私は大声で叫んでみた。

雷の音がうるさくてよく聞こえないけど私の声に反応するものは無かった。

若干ふらつく足元で見渡すと城内は荒らされていた。

落雷の為なのか天井には大きなひびが入り一部砕け落ち、割れた窓からは雨が吹き込む。

どこから上がっているのか燻ったような煙が霧のように立ち込めている。


(これは…一体?!)

どうやら何者かに襲撃された様で至る所のドアが開けられ、無駄に引き出しとか開いている。

しかし、不思議な事に城内には敵の死体も味方の死体も無い。

戦った形跡が無いのだ。


ガラスは割られ壁や床には『特攻勇者隊参上』とか『魔王潰す』などいかにも勇者がやりましたと言わんばかりの落書き、とても勇者とも思えない有様。

普通、勇者ってもっとモラルのある人じゃないの?って思いたいけど時代も変われば勇者の概念も変わる。


「はぁ…」深いため息がもれる。

これが噂に聞いていた勇者や英雄とかよばれる連中による魔王狩りってやつなんだ…。

これによって幾人モノ罪無き魔王が狩られているって聞いた事があるけど、まさか自分の処に来るとは…不在中でよかったような、よくなかったような…。


私の中に沸々と怒りがわいてくる。

だいたい誰かに頼まれたのかどうかしらないけど、魔王っていうだけで悪みたいに決め付けて襲ってきたりとかありえないよ!

第一これって不法侵入じゃないの?器物破損とかもぅ色々な罪じゃないの?

それにしても何で誰もいないの?

頭の中でぐるぐると色々な事が駆け巡る。


どうしていいのかわからずしゃがみこむ私の背後から声がする。

「レミィちゃん!どうしたこれ?!」

正直いきなり声掛けられてびびったけど振り向く。

そこにはバンシーのコニが晩御飯の買い物袋を抱えて立っていた。

コニも町に買出しに出ていて今回の災難を免れた一人だったのだ。


「コニ…」私はその姿を確認すると飛びつくように抱きついた。

「どうしたの?!レミィちゃん何があったの?」当然この状況に対して質問してくるコニ。

「もー…最悪…何がなんだかわからないよ…見てよアレ帰ってきたらこんなになってる…」

私は荒らされた城内と壁の落書きを指差す。

コニは周りを見回し一言漏らした「もしかして勇者…来ちゃったの…?」と。


「回覧板の事ホントだったのね」そのコニのセリフで思い出す。

そうだ…先日来た魔王組合の回覧板に書いてあった一文を思い出す。

『…前回好評だった秋の梨狩りツアーを今年も企画しております。

皆様も世界征服でお忙しいと思いますがたまには息抜きにいかがでしょうか?

季節の変わり目です。風邪を引かないように体調には気をつけて皆様ふるってご参加ください』


違う…これじゃなくて…

『先日ラグドル地方にて勇者の一行が出現しました。

ラグドル地方北部に在住の『白の魔人』ことノストマンさん(56)の居城が襲われました。

幸いノストマンさんは勇者一行の手を逃れ一命はとりとめましたが、現在も意識不明の重体です。

現在もその勇者一行の足取りは掴めていません。

城内を酷く荒らし室内を物色したうえで、金品を強奪して品性下劣な落書きを残し深夜に徒党を組んで馬もしくは馬車で暴走行為を繰り返すといった行動が確認されております。

ラグドル地方にお住まいの魔王・魔人・その他組合員の方々もくれぐれもご注意ください。』


そうだ、あの回覧板の勇者がこいつら…かも。

ノック一つせず城内に入ってきて暴れる勇者。

他人の家に勝手に入っては引き出しの薬草とか奪ったりする勇者。

怪物を襲ってはなけなしの所持金を奪う勇者。

身勝手な倫理観で怪物を襲う勇者。

ついでに怪物愛護団体のクレームを一切無視する傲慢な態度の勇者。

その他etc…な勇者。


「でもレミィちゃん怪我無くてよかったじゃない。

今は状況確認と早めの手続きを最優先した方がいいと思うんだけど」

自分の世界に入り込んだ私にコニが声をかける。

「そっか…そうだよね」コニの言葉で我に返る。

私はノロノロと立ち上がり歩き出す。

そういえば金品を奪うって回覧板には書いてあったけどもしかして…。

それを思い出し城の地下の貴重品保管室に足を向けた。

コニも私の後を心配そうについてきた。


地下室に向かう私達の耳になにかの音が聞こえてきた。

外の雷と雨音で気づかなかったが、まだこの城内に誰かいたのだ。

何かを蹴るというか殴るような打撃音が続いている。

それは間違いなく生物が意図的に出している音のリズム。


「ねぇ…レミィちゃん何か聞こえる…もしかしてまだ勇者達がいるのかな…」コニが怯えるように小声で囁く。

不安と恐怖があったが、まず状況を確認してからという事で私達は忍び足で保管室に向かった。

そこには城内で働く怪物達の貴重品保管管理兼警備係のバンパイアのエリアスがいたはずだけど…

開けられたドアから漏れてくる音は戦闘音ではなさそうだ。

そーっと覗き込むと色々物色されたようでひどい有様。

幸いな事に中には誰も見当たらなかったが、中央に置かれた棺桶の中からドガドガと打撃音が鳴っている。


「あのぉ…中に誰がいるんでしょうか?」とりあえずおそるおそる棺桶に話しかける私。

「ちょっと!これ開けてよ!」くぐもってはいるが、その声の主はエリアスのようだった。

私はなんとなくほっとした。

もし知らない人だったらそれはそれで怖い。

よく見ると棺桶の蓋がこれでもかって言うくらい釘打ちされている。


「ちょっと待って」私とコニと二人がかりで釘を抜き続けて数十分。

その間にも棺桶の中でギャーギャー喚いているエリアス。

最後の釘が抜けたと同時に跳ね飛ばすように棺桶の蓋が開けられ脇にいたコニに直撃。

倒れこむコニを尻目にエリアスは仁王立ちになって一言「勇者!ぶっ殺す!!!」と。

その怒りに満ちた日焼けした顔は落書きだらけになっていた。


「ちょっとエリアス落ち着いて!状況説明してもらえない?」

私は怒り狂うエリアスに聞いてみた。

「知るかぁ!ガンガンと釘打ってる音が聞こえて目が覚めたらこの状況なんだから!」

「え?それでどうやって勇者の仕業ってわかったの?」

「あいつら人のねぐらを釘で封印しながら『魔王へ伝えておけ、悔しかったら3日後の夜シアンの丘で俺達『ギドルガ勇者隊』と勝負しろ、それまで人質は預かっておく』って戯言を言ってたからに決まってるでしょ!!!」

人質まで取る勇者って一体…と思いつつも取りあえずそれは置いておいて…。

「人質って?誰が人質になったの?」

「知らないよ!とにかくあいつらだけは殺す!」

勇者に書かれたであろう顔の落書きの事は怒りに火を注ぎそうなので伏せつつ今後の話をする。


「あのねエリアス。

どうやら相手は性質の悪い勇者みたいなのよ。

おまけによくわからないけど私の仲間達がいなくなってるの。

もし、城に私とコニと貴女の3人だけしか残っていなかったら勝てるのかな…?」

私は街道に放置したままのリッチをすっかり忘れてエリアスに話す。


エリアスは私の前にそっと顔を寄せるとバチーンと平手でビンタしてきた。

「魔王がそんな腰抜けな事言ってどうすんのよ!

だから前から何かに備えて警備会社に巡回お願いしとけって言ったでしょ?!」

どこの世界に警備会社に保安をお願いする魔王がいるのよ…。

ていうか魔王にビンタする部下…あ…『慕われる魔王への秘訣』買ったのに読んでないや…。

何となくどうでもいい事を思い出す。


激昂したエリアスは話を続ける。

「あのね!バンパイアとバンシーとネクロマンサー十分に勝機があるでしょ!

むしろ凶悪な怪物軍団として成り立ってるじゃない!それとも何?怖いの?!」

「一応私は怪物じゃなくて人間なんだけど…」と言ってみる私。

「そんなどうでもいい事はこの際どうでもいいのよ!」

自分で言ったくせに怒りのあまりよくわからない事を言い始めるエリアス。


「そうじゃなくて女3人じゃ危険じゃない?って事言いたいの。

ついでに言うならまだ城内に残っている子もいるかもしれないでしょ?

それにまだ3日もあるんだからさ、魔王軍団を緊急編成してその勇者に絶望感を与える程叩きのめすのもありじゃない?」今にも勇者を倒しに行きそうなエリアスを私は取りあえずなだめる。


「あー!!!!私が昨日夜遊びして寝坊しなかったらこんな事にならなかったのに!」

未だに怒りの収まらないエリアスは自分自身にも怒りを向けている。

「痛ったぁー…」棺桶の蓋の直撃から目を覚ましたコニが起きてくる。

そして「あれ?エリアスその顔の落書きどうしたの?」と言った事で再びエリアスの怒りが再沸騰しまくるのだがそれはここでは置いておく。

鏡に映らない難儀な体質のエリアスの顔を掃除係として常備している雑巾で拭くコニ。

アレが雑巾と知ったらエリアスの怒りはMAXになりそうなので、横目で見ながら私は今後の事を考えた。


とりあえず城内の状況を確認する要員が一人増えた事はいいこと。

でも、人質とは誰なのか?そして3日後の勝負の事。

あまりにも急な出来事に頭が混乱しそう…。

そう、この日の出来事は私にとって記録的に長い一日の幕開けだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
http://www.webstation.jp/syousetu/rank.cgi?mode=r_link&id=4494
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ