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雪女はその手を掴まない  作者: ジャスミン茶
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お姫様抱っこ②

 初めて館の外、城の外に出ると窓から見た風景と同じで銀世界に包まれていた。遠くから見るのとは違って、キラキラだった。

 だけど、感動を与える時間も無く、レオは私を抱いて走り出した。

「それじゃあ、しっかり掴んでてな」

「えっ、えっ、うん」

 私はいろいろと考えが頭に浮かんだけど、レオの言葉に従って、落ちないようにつかまっていた。


 窓から見ている事しかなかった綺麗な花が雪の中でもしっかりと咲く庭を通り過ぎて、凍ることの無い噴水を横切って、窓から遠すぎて見ることの無い花達も通り過ぎた。


 そして、城と私の全く知らない世界、外界を区切る壁をレオは。

「ちょっと、衝撃あるかもしれなけど大丈夫だからな」

 その瞬間、レオのぬくもりが無くなって、高い高いしてもらった時、浮遊感を感じた。

「えっ」

 私は壁より高い場所にいた。私は上に投げられた事が分かった。

 だけど、次の瞬間には温かいぬくもりを感じて、着地した。

 私は再び、レオに横抱きされていた。

 そして、目の前には雪に覆われた木々が、森があった。後を振り向くと大きな壁があった。

 レオは私を投げた瞬間、壁を登って、私を受け止めて壁を降りたようだった。

「ツバキ、痛くないか?」

 私はレオにも外の光景にも驚いて、首を縦に振って大丈夫としか言えなかった。

「よし、もう少し走ったら休憩しよう。そこまでこのままで」

 レオは再び走り出した。

 私は外の景色に、移り変わる森の景色に夢中になっていた。

 母様の事も外に出てはいけない事も考えていたはずなのに初めての外の景色に心を奪われていた。







 レオはそんなツバキの事を前を見ながら走りながらも視界にいれて、その表情に笑みを浮かべていた。

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