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大罪の契約者  作者: 虎號
第一章 異世界召喚編
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第3話 入団、そして訓練

訓練開始です。


俺達は今謁見の間の前にいる。今日は国王様に、どちらを選択したのか報告する日だ。


「国王陛下、勇者様方をお連れしました」

「入ってくれ」


謁見の間に入り、国王様のもとへ行く。その足取りは皆重く、緊張している様子だった。


「では、どちらを選んだのか、聞かせてくれ」

「はい。では代表して俺が。俺達5人は、戦うことに決めました」

「そうか!戦ってくれるか!はっはっは、ありがとう!」


国王様はそういうと嬉しそうに笑う。そして、レストさんとランディと呼ばれている人を呼ぶ。


「レスト、ランディ、こっちに来てくれ!」

「はっ!」

「はい!」


レストさんの隣に見知らぬ男がいた。その人は、体を鎧のように筋肉に覆われていた。いかにも格闘戦が好きそうな人だ。


「レストは知っていると思うが、ランディはまだ紹介していないからな。レストは魔術師団団長を務めている。ランディは騎士団団長を務めている。ランディ、自己紹介をしてくれ」

「わかりました。私はランディ・サイレス、ランディと呼んでくれ。こんなんでも騎士団団長を務めている。これから、よろしく頼む」

「勇者様達も頼む」

「わかりました。俺は佐藤悠里と言います」

「私は神崎愛姫です」

「私は高条結衣です。よろしくお願いします」

「俺は北河修次っす」

「私は荊木紗綾。よろしくお願いしますね」


ランディさんと俺達の自己紹介が終わると、後ろに控えていたメイドが前に出てきた。それと同時に水晶が運ばれてきた。


「では勇者様方、この水晶に触れていただきます。これは触れた人のステータスが可視化されるものです」と、メイドさんが説明してくれた。

「そのステータスをもとに騎士団か魔術師団、どちらに入ってもらうか決める」


俺達は水晶の前まで移動する。


「では、順番に水晶に触れてくれ」


順番に水晶に触れていく俺達。そうして、俺達のステータスは公開された。



------------------------


「やはり、異世界の勇者様達は我々より強いのだな。だが悠里くんのMPは異常だぞ。何か心当たりはあるかな?」


やはり国王様はそれについて聞いてきた。俺が渋々答えようとしたとき、修次が前に出てこう言った。


「悠のMPが表示されない理由はわかっています、しかしそれは簡単に言えないことですので」


修次がこういう風に言ってくれるとは思っていなかったが、 やはり嬉しいものだ。


「そうか、わかった。すまない、少し無神経だったな」

「いえ、大丈夫です」

「では、どちらに入ってもらうかだが、男性二人が騎士団に、女性三人が魔術師団に入ってもらう。今日から訓練を始める、この後8時に訓練場で行う。メイドが迎えに行く、明日からは朝5時に訓練場に集合してくれ。武器などだが、これから武器庫に案内させるので好きなものを選んでくれ」

「「「「「わかりました」」」」」

「では、これからよろしく頼む」


-------------------------


国王様との謁見か終わった俺達は、武器庫に向かっている。


「なあ悠、どんな武器があるかな?」

「わからないが大きな国だからな、ある程度のものはあるだろ」


なんでもないふりはするが、俺も少し楽しみではある。


「私は、悠と昔剣道やってたから剣がいいな」


俺と愛姫は昔剣道場に通っていた、だから剣であればある程度であれば使える。


「私は魔法がメインらしいから杖ですかね?」


結衣は魔法がメインなので武器は必要ない。まあ結衣の場合は筋肉が足らないから使いこなせないと思うけど。


「でも護身用に短剣はあった方がいいよ」

「そうですね。そうします」

「先輩はもちろん槍ですよね?」

「そうだね。槍術師だからね」


先輩は槍術師だから槍が一番いいはずだ。


「修次は剣だよな?」

「ああ。男といったら剣だろ!」


そんなことを話していると、武器庫についた。重々しい扉に、いくつもの南京錠がついている。それを外し、開けるとたくさんの武器で埋め尽くされていた。そして俺達は、自分に合う武器を探すためにそれぞれ散っていく。

しばらくした頃、俺はある武器が目に留まった。それはどう見ても日本刀だった。


(日本刀だ!やっぱ日本人はこれだよね!男のロマン!)


俺は珍しく興奮していた。俺は日本刀を取って抜いた。刀身はまるで自ら光っているかと思うほど銀に輝いていた。


「おっ、悠も決めたんだな」


修次が俺の近くに来た。その手には黒い刀身のロングソードが握られていた。


「ああ。修次も決めたんだな。てかそれいかにも魔剣って感じだな。似合ってるよ」

「おいコラ、どう言う意味だ!俺は悪人面ってことか!?」

「ソンナコトナイデスヨ?」

「なぜ棒読みなんだよ!はぁ、まあいいや。悠は何にしたんだ?」

「これだよ」


俺は修次の眼前にさっきの日本刀を出す。


「って日本刀じゃんか!?いいな!もう一本ないの?」

「ないな」

「あー、くっそ。欲しかったな」


そんな話をしていると愛姫達も集まってきた。


「あ、悠も日本刀にしたんだ。おそろいだね。えへへへ////」


愛姫のその手には大小2つの太刀を腰に差していた。

確かにおそろいだがなぜ嬉しそうなのか?

て言うか俺が関わると愛姫性格変わってないか?


「愛姫は「悠なら日本刀を選ぶ」って言ってたんですよ?まさか当たるとは思ってませんでしたけど」

「まあ愛姫の勘はよく当たるからね」


結衣は鉄のようなものでできた杖を持っていた。


「それ鉄でできてるの?」

「いえ、レストさんが言うには魔晶石というものでできているそうです」

「魔晶石?」

「なんでも、魔力をためておいたり付与魔法がかけやすいそうですよ?」

「なるほど。魔術師にはぴったりの杖だね」


そして最後にガシャガシャと音をたてて近づいてくる。


「みんな、待たせたね」

「大丈夫ですよ」

「ええ、私と結衣もさっき来たばっかですし」

「それにしても、その槍使えるんですか?」

「問題ないよ」


そう言って少し離れる紗綾先輩。槍を構えて槍で近場のボロい鎧を突く。ドスッと音をたてて鎧に突き刺さる。


「ね?一応私は武術一通り習ってたからね」

「さすがです、紗綾さん」

「でもその鎧、壊して良かったんですか?」

「……あ」


しまった、という顔をする紗綾先輩。

こういうとこちょっと抜けてるんだよな紗綾先輩。


「選べましたかな?」


奥からレストさんが来る。


「ん?この鎧は……」

「す、すみません。私が壊してしまいました。弁償ですかね?」

「いえ、平気ですよ。第一、お金がないでしょうし。……これには防御魔法が付与されていたのですが……頼もしい限りです。では訓練場に向かいましょうか」


--------------------------


「では、これから今の時点でどれくらい戦えるかを見る。高条は魔術師なので参加はしない。俺が相手をつとめる。この闘技場は、魔法によりいくら攻撃を受けても精神……MPが減るだけだ。遠慮なくこい。準備ができたものから私の前へ」


ランディさんの言葉を聞き、準備を始める。最初に準備を終えた修次がランディさんの前に出る。


「準備できました」

「よし、始めるか。かかってこい」


修次は走り出した。剣を引抜き、右からランディさんに振り抜かれる。


「セイッ!」


勢いよく振り抜かれた剣はランディさんの剣で弾かれる。修次は弾かれた体制のまま一回転し、つぎは左から攻撃する。これにはランディさんも少し驚いたようですぐさまバックステップをとる。


「でたらめではあるが、なかなか剣筋が鋭い。才能はあるようだ」

「それはどうも!」

「次はこちらから行くぞ?」


その瞬間、ランディさんが修次の時とは比べものにならないくらいの速度で近づくと大剣で上段から振り下ろす。


「グッ!」


間一髪で受け止めようとするが、ランディさんの全力の一撃は受け止め切れずその身に受けてしまう。MPがかなり減ったようでひざをついたまま修次は立ち上がれなかった。


「ふむ、なかなかだったぞ。北河は攻撃訓練と相手の剣戟を受け流す訓練をする」

「はい、ありがとうございました」


ふらふらしつつも控え室に戻る修次。

修次と入れ替えで愛姫がランディさんの前に出る。


「よろしくお願いします」

「うむ、かかってこい」


愛姫は修次とは違い相手のでかたをうかがっているようだ。

しばらくお互いでかたをうかがっているとしびれを切らした愛姫がランディさんを切りつける。

ランディさんはそれをかわしす。

しかし愛姫は二刀流。次は逆の刀で切りつける。

それがランディさんの頬をかする。

少し反応が鈍くなったところを一気に攻める愛姫。


「やあぁぁぁ!」


ランディさんがニヤリと笑う。それを狙っていたようで、かわすと手首を掴んで壁に思い切り投げる。

壁に当たると愛姫は肺の息をもらし、少し苦しそうにする。その隙に近づいたランディさんが愛姫に剣をつきつける。


「これまでだ。実力はあるが、少し気短なのがいただけないな。そこを直せば中級魔族にも勝てるな」

「ありがとう、ございました」


そして愛姫も控え室に帰ってくる。紗綾先輩が立ちあがり、「じゃあ次はわたしがいくね」といい、ランディさんの前に出る。


「では、次はわたしが」

「おう」

「行きます!」


すると紗綾先輩は速攻で近付き、槍で乱突きする。

驚くことにランディさんはそのすべてを剣で弾いている。


「ふん!」


ランディさんが下から切り上げる。槍に当たり、弾き飛ばされて上空を舞う槍。そのまま数回転したあと離れたところに突き刺さる。武器を失えば戦うことはできない。


「威力、速度ともに申し分ないが相手の防ぎにくい部位を狙って攻撃するといい」

「勉強になりました。ありがとうございました」


そうして槍を拾い、紗綾先輩も戻る。


「さて、最後は佐藤か」

「はい、よろしくお願いします」


ランディさんの前に出る。


「好きにこい」


その言葉を聞き、すぐに俺は飛び出した。俺は切るのではなく、突き刺そうとそのまま突撃した。


「ハッ!」


だがランディさんは剣の腹で受け止める。そして押し返して切りかかってくるランディさん。

俺は剣を刀で受け流して反撃する。うでをとらえ、ランディさんのMPを削る。

だが近づいたことで蹴られ、体勢をくずす。そこにさらに斬撃が迫る。回避しようと体を捻るが両足にその斬撃を喰らい俺のMPが削られる。

-まあ俺は減らないから関係ないけどな!


「俺の場合MP減らないんですが、どうすればいいですか?」

「ああ、そうだったな。じゃあこうしよう、次に一撃を入れた方の勝ち、どうだ?」

「それでいいです。では行きます」


俺は再びランディさんに向かう。下から切り上げる。ランディさんがガードし、その剣の腹を蹴って体勢を崩す。そこに追い討ちをかける。

だが予想されていたのか、よけられて逆に一撃くらう。


「ちくしょう、負けちゃったか」

「だが佐藤が一番筋がいい。慣れてくれば自然とつよくなるはずだ」

「がんばります」

「よし!では最初の訓練を終わりにする。明日からはここに集合するように。解散!」

「「「「「ありがとうございました」」」」」


俺達は疲れを癒すためにすぐさま部屋に帰った。


------------------------

女子部屋side


「それにしても悠さんは凄かったですね!」


結衣が興奮した様子で言ってくる。


「確かに凄かったわね。昔より強くなってたな~」


昔から悠は強かったが今はさらに強くなっていた。未だに鍛練をしているようだ。


「私はすべてかじった程度だったからね。ああいうのはできないな」


紗綾先輩も凄かったと思っているようだ。


「愛姫はどうなんですか?昔は同じ剣道場に通っていたんですよね?」

「私は基本だけね。あの頃から悠は強かったよ。上級生達をものともせずに倒してたからね」

「悠里くんは剣だけできるのかい?」

「いえ、あとは弓ができますね」


悠は剣だけではなく弓も使える。基本、悠はハイスペックだ。


「私達も頑張って強くならないとね」

「はい。わたしも守られてるだけは嫌ですからね」

「私も守られる側より守る側がいいね」

「じゃあ明日からも頑張りましょ!」

「はい!」

「そうだね。まずは明日も早いし、寝ようか」


紗綾先輩に言われて時計を見るとすでに10時になっていた。


「もうこんな時間ですか、気づきませんでした」

「そうね。もう寝ようか」

「私は早く起きるのが苦手なんだ。ということで結衣、任せたよ」

「起きれるように努力してくださいよ紗綾さん」

「善処するよ」


そんな話をしつつ私達はベッドに入った。



-------------------------

男子部屋side


帰ってすぐ俺は寝巻きに着替えた。


「あーあ、あっさり負けちゃったな」


修次は先程の模擬戦でのことをまだ気にしているようだ。


「しょうがないだろ。ランディさんは戦いなれてるんだから。よくやったほうだろ」

「悠はな。俺はすぐやられたからな」

「初心者にしてはいい方だよ。俺は少しやってたから」

「まぁそうだけどよ。あ、そうだ教えてくれよ悠。剣術」

「ムリ。教えたことないし」

「基礎だけでいいから。な?頼む!」

「基礎だけなら…平気か。うん、基礎だけならいいよ」

「よし!強くなって女の子にモテてやるぜ!」

「本音もれてるぞ。しかも修次は本命がいるだろ?」

「な、なんのことだ?」


バレていないつもりでいる修次。反応が反応なのでばらしているようなものだ。


「まあいいけど。とにかく寝よう」

「えー、まだ早いだろ。悠の好きな人教えろよ。どっちなんだ?」

「ニヤニヤしながら聞くな。変なことばっか言ってると明日から剣術教えないぞ?」

「よし寝よう。おやすみ」


現金なものだ。だが修次達といるとつまらなくなることはない。そんなことを考えつつ俺も瞼を閉じた。


どうしたら文章力上がるんだろ?


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