雨露
窓に浮かぶ 細粒子
葉 露 曇天 日は差さぬ
白と白とが黒を創って
夜とも 黄昏ともつかぬ
雫が打つ 打つ。
地を這い、落ちる。
さながら滑稽と
それを踏む
ああ、細粒子
かつてはなかった概念ではなかろうか
それが日常
変えられてゆくものだったのだ
あの水面は
あの水面はなぜ生まれた
あの水平線は
なぜ掻き消えぬ存在か
ただの粒という概念が
何をそこまで変えてしまった
あれとそれとは形は変わらぬ
一であり個であれば皆同じなのか
それは偽であると阿呆は言った
それは真であると酔狂は言った
両方が真であると気違いは言った
信じることは無いのだと知った
私の答えは 全て偽である。