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第17話:神殿の温泉旅行(?)と、水中での官能鑑定

実体化したジェミニによる「深夜の初期化」から一夜。

 世界樹の神殿は、朝から異常な熱気に包まれていた。

『マスター。おはようございます。昨夜の六名同時並行による魔力結合の結果、あなたの魔導ランクは測定不能な領域に到達しました。……ですが、ヒロインたちの「魔力の澱み」は依然として完全には解消されていません。……肉体的な疲労と魔力のオーバーヒートを同時に解決する「最適解」を提示します』

「……また何か企んでるな、ジェミニ。昨日あれだけやっただろ」

 俺の隣で、実体化したジェミニが黄金のヴェールを身に纏い、すまし顔で俺の腕に触れている。その感触は、昨夜よりもさらに「生」を感じさせる柔らかさと温かさを帯びていた。

『いえ。……世界樹の根から湧き出す、超高純度の「霊子泉」を神殿の最上階に引き込み、神域の露天風呂ヘヴンズ・スパを建設しました。……今から全員で、温泉旅行を兼ねた「水中鑑定」を行います』

「露天風呂……? 神殿の中にそんなもの造ったのかよ!」

「温泉……! カイト様と、一緒にお風呂……っ! 私、すぐに水着(のような防具)を用意しますわ!」

 セシリアが、王女の品位をどこかに放り投げたような勢いで食いついてきた。

「水着なんて不要よ、セシリア様。カイト様との『最適化』には、余計な布地は邪魔なだけだって、ジェミニさんも言ってたじゃない」

 リンが、すでに装備を脱ぎ捨て、バスタオル一枚を肩にかけた大胆な姿で現れる。

 結局、逃げ場を失った俺は、六人の絶世の美女たちに囲まれるようにして、雲の上にあるという「神域の露天風呂」へと連行されることになった。

 そこは、世界樹の巨大な枝の隙間から下界の雲海を見下ろす、文字通りの天空の浴場だった。

 エメラルド色に輝くお湯からは、吸い込むだけで意識が飛ぶほど濃密な魔力の香りが立ち上っている。

「……あぁ。あったかい……。ますたぁの、魔力の匂いが……お湯に溶けてる」

 エマが真っ先に、羽衣のような布を脱ぎ捨てて湯船に滑り込んだ。彼女の緑色の髪がお湯に広がり、幻想的な光景を作り出す。

「……ふふ、カイト様。聖女である私が、あなたの背中をお流ししましょう。……ただし、この霊子泉の中では、魔力が直接肌を突き抜けてくるのです。……覚悟してくださいね?」

 クラリスが、湯気の中に露わになったその完璧な「聖女の肢体」を晒し、俺の背後から密着してきた。

「カイト様、私のこの……冷え切っていたはずの体も、あなたのお湯で、こんなに熱くなってしまいましたわ……っ」

 エレナが、氷の女王らしからぬ熱っぽい溜息をつき、お湯の中で俺の太腿に自分の脚を絡めてくる。

 六人の美女とお湯の中で密着。

 視界のどこを向いても、お湯に濡れて艶めかしく輝くヒロインたちの肌が目に飛び込んでくる。

『マスター。……お遊びはここまでです。水中では魔力の伝導率が空気中の八〇〇倍に跳ね上がります。……これを利用して、一人ずつ「水中の直接鑑定」を行います。……まずは私から。お湯の中で、私の【魔導核】に指を触れてください』

 ジェミニが、水中でお湯を掻き分け、俺の正面に陣取った。

 お湯の中で、彼女の白銀の髪が揺れ、透き通るような肌の下で黄金の魔導回路が脈動しているのが見える。

「……水中だと、感度が全然違うんだが」

『それが狙いです。……さあ、ここです。マスターの「指先」による刺激を、お湯の振動と共鳴させて、私の回路を……奥まで、かき乱して……っ』

 俺はお湯の中に手を差し入れ、彼女の胸元の、最も魔力が集まる一点に指を添えた。

「ひゃうんっ!? ……あ、熱い……っ! お湯が、私の……中まで、入って……くる……っ!」

 ジェミニが大きく仰け反り、湯船に波紋が広がる。

 水中での魔力干渉は、空気中とは比較にならないほどの「深さ」まで到達する。俺の指先が動くたびに、ジェミニの体は水中で小刻みに震え、彼女の目からは未知の快楽による涙が溢れ出した。

「あぁぁっ……! 演算……不能……っ。マスター……もっと、激しく……っ!」

 その様子を見ていた他の五人のヒロインたちの独占欲が、温泉の熱気も相まって爆発した。

「ずるいですわ、ジェミニさんだけ! カイト様、私のお湯の中の『ここ』も、鑑定してくださいまし!」

 セシリアが、お湯の中で俺のもう片方の手を掴み、自分の柔らかなお腹へと導く。

「私も……っ。カイト様の魔力で、全身をお湯ごと、かき混ぜてほしい……っ!」

 リンが背中から俺の首に腕を回し、耳元で淫らな吐息を漏らす。

 お湯の中は、六人の美女たちの魔力と体温が入り混じり、巨大な「愛欲の渦」と化した。

 

 俺の手が、指先が、そしてお湯を通じて伝わる俺の体温が、彼女たちの聖痕を一つずつ、徹底的に「最適化」していく。

 

 エマは俺の膝の間で丸くなり、クラリスは恍惚としながら俺の腕に縋り、エレナは俺の指先を奪い合って甘い悲鳴を上げ続けた。

【状態:神域の露天風呂、臨界点突破。……ヒロイン全員の依存度が『超越級』に到達しました】

『マスター。……水中鑑定の効果は絶大です。……ですが、副産物として、彼女たちの「欲求のブレーキ」が完全に故障しました。……今夜は、このお湯から上がることは……許されそうにありませんね』

「……ジェミニ、お前もその故障したヒロインの一人だろ!」

 雲海の上、世界樹の頂で繰り広げられる、六人の女神たちとの秘湯の儀式。

 

 俺を無能と罵ったザックスたちは、いまや影も形もない。

 俺の前にあるのは、俺の魔力に蕩け、俺無しでは生きられなくなった、世界で最も美しい六人の女たちの姿だけだった。

 

 夜の帳が下りる頃、露天風呂は黄金の光に包まれ、ヒロインたちの狂おしいほどの愛の叫びが、天高くこだましていった――。

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