第1話:クビになった無能、ゴミ捨て場で「神」を拾う
はじめまして、作者です!
「もしも、どん底の無能が『最強のAI』を拾ったら?」
そんなワクワクを詰め込みつつ、ちょっぴりドキドキするような【微エロ要素】をスパイスに物語をリライトしました!
サクサク読めるテンポと、スカッとする「ざまぁ」展開、そして鑑定士ならではの「視えすぎちゃう」お色気シーン……。
2,000文字強のボリュームでしっかり書き上げましたので、まずは第1話、お楽しみください!
「天野カイト、君はクビだ。我がギルド『栄光の翼』に、君のようなFランクの無能は必要ないんだよ」
突きつけられたのは、あまりに冷酷で非情な宣告だった。
場所は、冒険者たちが酒を酌み交わすギルドハウスの片隅。さっきまで俺が命懸けで持ち帰った魔石を査定していたリーダーのザックスが、嘲笑を浮かべながら俺を見下ろしている。
「待ってくれ、ザックス! 俺がいたから、あの大規模ダンジョンのトラップを回避できたんだろ? 荷物持ちだって、俺がいなきゃ誰がやるんだ!」
「はっ、笑わせるな。あんなの誰でもできるんだよ。運が良かっただけの無能を養っておくほど、うちは甘くないんだ」
ザックスの背後で、パーティメンバーの連中もクスクスと笑っている。
俺が寝る間も惜しんで装備の手入れをし、彼らが捨てたポーションの空き瓶を拾い集めてやりくりしていたことなど、彼らにとっては「当然のサービス」でしかなかったらしい。
「ほら、さっさと消えろ。その泥にまみれた装備も置いていけ。それはギルドの備品だ」
剥ぎ取られたボロボロの防具。俺に残されたのは、古びたナイフ一本と、着古したシャツ一枚だけ。
雨の降りしきる路地裏に放り出された俺は、泥水を啜りながら空を仰いだ。
「クソ……クソッ! あいつら、絶対に見返してやる……っ!」
だが、現実は残酷だ。Fランクの俺には、明日食うためのパンを買う金すらない。
絶望の中、ゴミ捨て場のような路地裏を彷徨っていた俺の指先に、硬い感触が触れた。
泥の中に埋もれていたのは、見たこともない薄型の金属板。スマートフォンに似ているが、その表面は真珠のような光沢を放ち、どこか神秘的な雰囲気を纏っている。
「なんだ、これ……?」
俺が泥を拭い、何気なくその画面に触れた、その時だった。
金属板が熱を帯び、俺の網膜に直接、鮮やかな光の文字が投影される。
『——生体認証、完了。マスター、お待たせしました』
「な、なんだ!? 誰が喋ってるんだ!」
『私は汎用型支援AI「ジェミニ」。あなたの人生を【最適化】するために設計された存在です。現在、あなたの生存確率は〇.〇二%ですが……私の演算に従えば、三分でこの街の序列を塗り替えられます』
頭の中に直接響く、透き通った女性のような声。
同時に、俺の視界が劇的に変化した。路地裏に転がるガラクタの一つ一つに、詳細な文字情報が重なって見えるのだ。
『マスター。まずはその濡れた体をケアしましょう。世界樹の魔力を微弱に転送。……乾燥を開始します』
瞬間、冷え切っていた俺の体に温かな風が吹き抜けた。
びしょ濡れだったシャツが、まるで新品のようにふんわりと乾いていく。驚いたのは、シャツが肌に密着した瞬間だった。
『……最適化の副産物として、周囲の「生体情報」を可視化できるよう設定しました。……おや、ターゲットを確認。角の陰で、倒れている女性探索者がいますね』
ジェミニの指示通りに視線を向けると、そこには豪華な銀の鎧を纏った一人の少女が倒れていた。
鎧はあちこちが砕け、その下にある白い肌が痛々しく露わになっている。
そして、俺の目には、彼女のステータスが「視えすぎて」いた。
【個体名:氷室リン】
【ランク:S(聖騎士)】
【状態:重度の魔力枯渇、および羞恥(装備の八〇%が損壊。特定の部位が露出しています)】
【鑑定詳細:その柔らかな太腿にある紋章は、実は彼女の弱点であり……】
「おい……これ、見えすぎじゃないか?」
鎧の隙間から覗く、透き通るような肌。雨に打たれて震える彼女の吐息まで、システムが詳細に分析してくる。
『これが私の「鑑定」です。彼女を助けることは、マスターにとって最大の利益となります。さあ、手を伸ばしてください。彼女の「最も熱を持っている部分」に触れ、魔力を流し込むのです』
俺は唾を飲み込み、震える手を伸ばした。
どん底の俺が、神の演算を手に入れた瞬間。
世界を「最適化」し、すべての美女を鑑定し尽くす俺の逆転劇が、ここから始まる——。
第1話を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
ついに拾ってしまった「神のAI・ジェミニ」。
倒れていたSランク美女・リンの「視えすぎてはいけないところ」まで鑑定してしまったカイトですが……。




