表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/6

プロローグ2 一瞬俺スゲーになっても、自惚れるな

飯田庵佐、その栄光の厨二病へのきっかけが先生への軽い対向であった。だがどうして大幅に悪化してたのか、どうして新聞記者になったのか?

 小学生までは僕の厨二病が重症化することはなかった。小学生の僕は飯田庵佐という名前を活かして庵佐のアンサーというギャグを思いついた。名前を笑いに変えることが恥ずかしかった。だが名前の意味を深掘りする方が恥ずかしいことを中学生の僕はまだ知らなかった。


飯田という普通の名前。僕はあの当時飯田をEDと書き自分のサインまで作っていた。だがそれ以上に恥ずかしいのが名前の深掘りだった。僕は自らのことをED.ANSER、と読んでいた。終わりの答え、今思うとランダムで生成したと思えるほど意味が通っていないようにも見えるがあの頃の僕は自らが世界終末のきっかけになる人物で、世界を終わらせる力を持っていると思っていた。


そんな僕だがキャラ作りのために勉強をしていたので小学生時代と同じく頭は良かった。


高校生時代は更に悪化してしまう。もちろん中学生時代もラノベや漫画を読んではいたが僕の住んでいた地域は上空で撮るとほとんど緑になるような田舎だった。そんな場所には本など揃っていなかったので自分の趣味に合う本はそれほど多くなく同じ本を永遠に読んでいた。しかし高校になると親から満面の笑みでスマホが支給された。思うとあの頃の笑顔は地獄へ引き摺り下ろす悪魔の笑みだったのかもしれない。スマホを手にした僕は早速電子書籍という膨大な厨二病育成機関に入り込み無事厨二病としてのランクアップを遂げた。その上スマホで厨二病コミュニティにいくつも加入した。世界を守る組織、"アルケマー"と世界終末へ導く組織"ブレイクマンズ"という矛盾している二つの組織に所属していたことは本当に思い出したくない。学校では同じ趣味を持つ仲間たちと毎日のように作品の話をしていた。よく飽きなかったな、と思うがあの頃の自分が楽しかったことを今否定するのはやめておこう。


だが高校時代にも世界を守るために勉強していたのである程度頭は良かった。


そして僕はある程度頭のいい大学に進学した。思えばあの頃は厨二病が抑えられていた。ネットがかなり普及したので高校時代以上にネットで厨二病を発散できていた。あの頃はバンドも組んでいて僕はボーカルを担当していた。厨二病をネットで発散していたとは言ったけどボーカルの権限でアニソンばかりを採用していたので先ほどの発言を撤回しよう。


 そして就活で新聞社に入社した。理由はあの頃新聞社のアニメなどハマりしていたという小学生レベルの単純な理由である。


僕は最初の何年か九州で新聞記者として取材をしていた。今は落ちこぼれだがあの頃は未来のエースと呼ばれるほど活発に動いていた。そして僕は未来のエースと言われ俺スゲーー!!と何度思っただろう。しかしどうしてあれほど活発に動いていたのか。なぜなら福岡という場所は僕が最初にハマったラノベ、アルスちゃんのスライムと共同生活異世界転移記!!の作者の故郷だからだ。コミカライズもあり実はその作者も福岡出身。その縁で福岡にはゆかりの地が多くあり僕はそこに行くことを気力としていた。だから未来のエースと言われていたし、未来のエースから外れた。


 気力の理由だったゆかりの地から離れればそりゃあ気力はなくなる。東京に戻った僕は社会部で事件を取材するようになったが全然楽しくなかった。実際社会部に入ったのは大学生時代ハマった漫画が理由であり社会部の仕事には全く興味がなかった。


そうして僕は気力ゲージがだんだん減っていき、未来のエースからリストラ候補にまでなってしまうのだ。


 だが社会部に入ったことが後の失踪事件と異世界転移のコラムに大きく影響することになるのを今の落ちこぼれの僕は知らない。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ