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Re:incarnation  作者: Mr.後困る
Chapter4:Enlightenment
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第75話【Enthusiasm】

血潮沸く

斧の破片で皮を剥いで熊の肉を食べるモルガナ。

生だが仕方ないと半ば諦めたがその味わいは味覚の暴力。

血の匂いが肉にこびり付いている。


「ほわああああああああああああああああああああ!!!」


その味覚と嗅覚の暴力に打ちのめされるモルガナ。

舌鼓乱打、 フルコンボ。


「何だこれは今まで何を食べてたんだ!?」


テンションが異様に上がるモルガナ。

そのモルガナを取り囲む影。

狼の群れだ!!


「狼・・・熊を狙っているのか? それとも私?

両手に花か? えぇ? 良い身分だな狼?」


テンションが上がり始めるモルガナ。

しかし・・・


「・・・斧無しで出来るのか?」


スキル【躁鬱】の影響でテンションの上下が激しいモルガナ。

果たして彼女に勝ち目は有るのか!?

狼の先制攻撃!!

狼が噛みついた!!

自分の流れ出る血を見るモルガナ。


「ふふふ・・・うおおおおおおおおおおおおおりゃあああああああああああ!!」


テンションが上がるモルガナ。

【狂戦士】のスキルで攻撃力が上がる!!

コウ流格闘術一の型【鰹】!! 狼に正拳突き!!

しかしダメージは薄い!!


「しゃらくさい!! 一撃入れて駄目なら十発入れてやるよぉ!!

コウ流格闘術二の型【鮃】!!」


【鮃】は複数人への攻撃を目的とした体裁きと乱れ拳の技である。

攪乱にはなっている!!

しかし四方八方から狼が寄って来る!!

狼の牙や爪で体中に怪我を負う!!


「うおおおおおおおおおおおおおおお!! 舐めるなぁ!!」


技を次々と放つモルガナ。

出し惜しみは無いが敵も出し惜しみは無い。

狼の数は30を軽く超えていた。

普通の冒険者でも軽く死ぬレベルの攻勢である。

しかしモルガナは大怪我を負いながらも歓喜していた。

圧倒的な生命の息吹に・・・


「はっはははははっはっははっはははっはははっはははっははあっは!!」


笑いながら戦うモルガナ。

スパンと狼の首を切り落とす。


「・・・・・あん? 今の・・・」


自分の技の唐突な冴えに驚くモルガナ。

しかし考える暇は無い、 次々と狼が襲って来ているのだ。


「考えるのは後回しかあああああああアアアアアアアアア!?」


狼を次々と倒すモルガナ、 全身返り血と自身の出血に塗れ。

興奮する、 その姿は地獄で踊る死の舞人である。


「さいっこーだぁ!!」


モルガナは叫んで狼達の元に進んで行った。

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